心の強さって何だろう？楽曲「脆弱」を通して
Payaoです。
このnoteでは
心の強さってなんだろう？
どうしたら強くなれるんだろう？
そんなことを先月配信スタートした「脆弱」という曲を通して書いていきたいと思います。
SIDE CARに収録されている本楽曲。本来はSIDE CARもグラスホッパーと同じく７曲入りのアルバムにする予定でした。2019年の1月にメロディが浮かび、これはSIDE CARのテーマにあっている楽曲ということで急遽制作した作品です。
間に合ってよかった。アルバムの核にもなっている曲です。
[脆弱]は実は曲名を先に決めました。丁度自分が音楽人として、人生を悩んでいたこともあり、心が脆く弱くなっていた時期でした。自分自身を鼓舞するような、似た気持ちを持っている人を応援できるような曲が作りたくて、歌詞を書き始めました。
作詞は難航し３ヵ月かかりました。心の強さって何だろう？弱さってなんだろう？ひたすらに考えて悩みました。なかなか答えが出ず、書いては消す、書いては消すという日々を繰り返していました。
行き詰まり、疲弊した時に、頭で考えることを止めることにしました。もっと感覚的にその曲が持っている力、音のイメージに耳を澄ましていくことにしました。
そして初めてある強い絵のイメージが浮かんだんです。
海の底を漂うクジラが、こぼれる太陽の光の中を泳ぐ影を見つける。
それは見上げた海面の、その遥か上を行く空を悠々と飛ぶ飛行船の影だった。
飛行船に憧れて、クジラは海面を飛び出していく。
飛行船には決して届かない。触れることができない。それでも少しでも近づきたくてクジラの命が跳ねていく、今まで届かなかった空に届いていく。
そしてクジラは海に戻り、飛行船の影と共に海を泳いでく。
強さって何だろう？
そう思ったときに自分の弱さを受け入れてなお、進んでいくことだと思いました。
怖いものがない「臆病じゃない人」を心の強い人なんて言うけど、本当に強い人は「臆病だけど前に進む人」だと思います。運や才能がない、現実を突きつけられてもまだ暗闇を進んでいくと決める。自分の弱さを超えていきたいと願う。
最初からうまくいった人にはこの覚悟は生まれない。本気になれない。クジラが自分の弱さ・現実を受け入れても尚、憧れた飛行船に届かなくても、少しでも理想の自分に近づこうと生きていく、きっとその心は強いはずです。
最後にこんなフレーズも浮かびました。
愛し続けるから、誰に何言われようとも
強い心はきっとどんな自分自身も、自分の命や人生も肯定していけるんだと思います。
そんな強い心の歌を作ることができました。
脆弱
「おはよう、世界」
どんな朝だろう 蒼すぎた飛行雲
きらきら 零れて
海の底で揺れる影に触れる
溢れ出せない泪を彷徨って
呼びかけている
此処にいるよ
何処かじゃない
此処に
星に願ったりして
でも、それじゃ脆い
まだ飛べなくて
空は余りにも空で
君と出逢った光の中で
迷子になったよ
届かない夜空の行方を
見つめていた
息を切らした目が
風を走る波に見惚れた耳が
夢に靡く髪が
未だに、こんなに
ねぇ、僕を動かしている
かけがえのない命の後先を想って
線を越える
派手に行くよ
まだ知らない飛沫が飛び散る
手を伸ばしたりして
でも、それじゃ弱い
君に触れたくて
海を脱ぎ捨てて、命が跳ねる
迷子になって初めて
自由になれた気がしたよ
僕にしか消せない
蝋燭がまだ燃えてるから
悲しみが口を開けて
すべてがもう嫌になって
失くしたモノばっか光ってるけど
きっとまた逢えるから
水平線の果てで
海と空が待ち合せるように
手を繋いだりして
多分、それは強い
君と飛びたくて
君の影とまだ泳いでいくよ
愛し続けるから
誰に何を言われようとも
何一つ持たずにすべてを
抱きしめて
脆弱が収録されているアルバム「Grasshopper＆SIDE CAR」発売中です！
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Payao
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