マガジンのカバー画像

思ったこと、考えたこと

13
運営しているクリエイター

#歴史

救世主はどこにでも:佐藤尚武と村上宗隆

救世主はどこにでも:佐藤尚武と村上宗隆

 佐藤尚武という人物を知っているであろうか。おそらく1930年代の日本外交史を多少かじったことがあれば名前を聞いたことがあるとは思う。彼は、1937年4月から6月まで、当時の林銑十郎内閣の外務大臣を務めた親英米的な人物だ。彼が外相を務めていた時期の日本外交は「佐藤外交」とも呼ばれ、研究者の中ではそれが当時の日本の置かれていた国際状況を改善する可能性があったものとして高く評価するものもいる。
 そも

もっとみる
日本の敗戦と起きられない朝

日本の敗戦と起きられない朝

 最近、日本の歴史を学んでいて思うことがある。それは、第二次世界大戦の際に、何でもっと早く降伏しなかったのかということだ。太平洋地域やアジアの各地で日本軍は多くの死傷者をだしており、勝つ見込みはほぼなかったのに、なんで日本は早く降伏をしなかったのだろう。

 1941年12月7日(現地時間)、真珠湾攻撃が行なわれ、日本は対米戦争の火ぶたを切った。それによって、それ以前から戦われていた日中戦争は、世

もっとみる