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システマ マインドの暴走と自分を切り離す、カームは作れない

最近はインターナルなワークが多めです。攻撃される対象になると、つい体を動かして対処してしまいますが、物理的に対抗するのではなく、思考の暴走や体の内側で起きている変化に目を向けることで問題の解決を図ります。

インターナルのワークをしていて思うのは、人からもらう緊張に気づいてそれを手放す行為は、プッシュアップなどのエクササイズで行うことと同じだなということです。

人から腕を掴まれたときに窮屈になって苦しくなるなら、何かが違うわけです。
プッシュアップの時も、段々きつくなってくると腕や肩が力んで窮屈になるし、「つらい、苦しい」という負の感情が自分に向かって蓄積されてどんどん体内にどす黒いものが溜まっていきます(マインドの暴走)。

でも、その時に周りの音や気配を感じたり、苦しいを一旦忘れて拳面と床をただ感じたりすると、ふと苦しみから解放される(忘れる?)瞬間があります。意識が外に向くと、どす黒いものがいつの間にか体の外に出ていく感じです。

それを対人でもできるか実験する場が普段のトレーニング、あるいはセミナーなのかなと思いました。

今回のワークで面白いなと思ったのは、自分の中のダーク(悪意?)を出すというものです。

悪意を持って相手を叩いたりつねったりしてイライラさせて(笑)、その直後にカーム(穏やか)な状態で相手に接して相手をカームにしてあげる。

フィジカル的に強い痛みや緊張を与えた後に深いリラックスが来る、という内容のインターナルverなのかなと。物理的にも痛いけど(笑)。意地悪をしたら自分と相手がどういう状態になるかを安全な場で実験しているみたいな。

相手に対して遠慮があると、攻撃する側のダークが出にくいなと。なんでダークを出すのが難しいんだろうと思ったのですが、
・社会生活を営む上で普段はダークを押し殺して生きている
・自分のダークを出すことで、相手のダークで報復されることを恐れていること
が潜在意識としてあるのかなぁと。

自分の解釈ですが、ダークとはカームの逆でマインドが暴走して悪い自分や意図が出ている状態なのかなと思いました。先ほどプッシュアップの例で挙げた「どす黒いもの」と似ているかなと。

ワークでは、
・体の痛み(あるいはマインドの暴走)と自分(インターナルな自分、自分のコア?)を切り離す
・頑張ってカームになろうとするのではなく、元々そこにいる本来のニュートラルな自分に気づく
・相手にうつる自分を理解して、ニュートラルな自分を相手に見せることで相手もニュートラルにする
・マインドからの囚われをなくすことで想定外の動きや結果につなげる
などをやりました。

どれも難しいけれど、マインドの暴走(痛い!怖い!)と自分を切り離すとラクになるのは実感としてわかります。

私の場合、痛いのをやめる感覚なのですが、「痛いのまわりに自分がいる感じ」と言われて、その感覚は自分自身と近いかもと感じました。

最近、日常生活にシステマが何となく馴染んできた感覚があります。

時期にもよりますが、仕事で疲れにくくなりました。これまで疲労度90%まで気づかなくて「あ〜疲れた!」って気絶していたのが、疲労度30%くらいで気づけるようになったので、その段階でテンションを切り離したり、入ってこなくさせたり。

そのカームな状態になって初めて、それまでいかに自分で自分を窮屈にさせていたのかや、ちょっとした出来事を勝手に大きな悩みに変換していたのかに気づきました。ストレスが体の中にたまっていかないし、思考がクリアなので生きていて心地よいです。

ただ、その良い状態になるために特別頑張っている感はないので、意識してその状態を再現しようとしてもできないという(笑)。

本当に何もしていないけどラク、みたいな瞬間が少しずつ増えました。冷静に考えたら、この忙しい現代社会で、ゆっくりプッシュアップして体の内側の変化をじっくり感じるってすごく贅沢で豊かな時間の使い方だなと。システマは動く禅なのかな?そんなことを考えました。

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