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自営業夫婦の妊娠・出産に無慈悲すぎる国ニッポン。偉い人、どうにかしてよぅ!【最速妊娠エッセイ】
今回は、日本社会の仕組みに対する愚痴です。
2016年、「保育園落ちた、日本死ね」というブログが話題になりました。
当時は、他人事でしたが、いざ当事者になると、そう言いたくなる気持ちもわかりました。
うちの妻は、会社を経営しながら不妊治療クリニック通いをしています。めちゃくちゃ頑張ってます。
でも、そんな人をフォローする社会制度があまりにもなさすぎて、調べれば調べるほど憤ってきました。
だから、言いたいことを怒りのままに書き殴ります!
■頑張る女性に厳しすぎる国ニッポン
この国は、頑張って起業して、自分らしく生きようとする女性を応援する気がまったくありません。
ざっくりと日本社会には、こんな課題があります。
・新規法人設立数の低迷、経済の停滞
・女性の社会進出、女性起業家の増加
・少子化
・男性が育休を取りやすい社会
我が家の場合、これが全部当てはまるんですが、何もかもが支援対象外なのです。
いままで誰も文句を言わなかったのでしょうか?
いや、政治家はみんな選挙のたびにこのことをテーマにしてきたはず。
それでも、こんな状態なのは、みんな”やってるフリ”だけして、何も効果的なことをやってないからなんじゃないのかと、憤りを感じています。
■日本社会は会社員向けにデザインされている
日本の社会制度は、”雇用されていること”を前提に構築されているため、フリーランスや自営業のことは、まったく考えられていません。
年功序列、終身雇用、一億総中流社会・・・そんな昭和的な均一化されたサラリーマン人生を前提に作られているのが、いまの社会の基盤なのです。
我が家は、妻が社長で僕が役員という小さな会社を営んでいます。
大きなクライアントとも仕事をするので、個人事業主ではなく株式会社を設立しました。
2人とも会社員ではないので、朝はのんびり起きて、好きな仕事を好きなだけやる日々を送っています。
会社員の友人からは、「FIREして、家族の時間と趣味に没頭するのが夢」みたいなことをよく聞きますが、いまの我々の日常はFIREこそしていませんが、時間的・精神的余裕はめちゃくちゃあります。
自営業なので、上司や組織の論理で自由を縛られることもありません。
同世代の会社員の友人と飲むと、会社の愚痴ばかり。
こんなことを言うと反感を買うかもしれませんが、「そんなに嫌なら会社を辞めちゃえばいいのに」と毎回思います。
そして、必ず毎回こう言われます。
「お前は、気楽でいいよな~」
確かにそうかもしれませんが、その気楽さと引き換えに、様々なリスクを背負っているのも事実なのです。
以前、「保活」について触れましたが・・・
今回は、「産休」「育休」とそれにまつわるお金に関して、自営業ならではのリスクについての話です。
起業前に調べておけよって話ではあるんですが、起業する時にそんな話はしないんですよね~。
もし、離婚したら、株の配分は~とか会社の資産の扱いは~とかは、一応しましたが・・・。
■産休や育休は会社員前提の制度
会社員であれば、産前産後に「産休」を取ることができます。
「育休」も取れます。
「育休」は、子どもが1歳になるまで一定の給料をもらいながら休めちゃう、めちゃくちゃすごい制度です。(やっと気づいた)
僕が会社員だった頃、これらを活用して、2~3年ずっと育休中の女性社員がいましたが、いま思えば賢いやり方です。
「産休」「育休」は、「雇用保険」に加入していることが前提なので、雇用する側の経営者は対象になりません。
でも、雇用する側だって人間なので、子どもが生まれたら「産休」「育休」を取れたら嬉しいに決まってます。
しかし、現状の制度では雇用者側には、何の補償もありません。
も~、なんで誰も何も言わないの!
どこかの偉い社長さんとか、なんか言ってよ!
まあ、偉い社長さんは、お金持ってるし、育児しないから、どうでもいいのか・・・。
それに、普通の会社だったら、経営陣の1人や2人休んだところで、大勢に影響はないですしね。
しかし、我が家のような、2人の頑張りが売上に直結するレベルの弱小企業は、休んだ途端に経営も家計も大ピンチなんです。
これは、夫婦経営のスタートアップ企業すべてに当てはまる問題ではないでしょうか?
偉い人、助けてー!
■最強の育休手当も自営業は対象外
「育休手当」こと「育児休業給付金」は、子どもの1歳の誕生日前日までの期間のうち、育児休業を取得した日数分の給与の2/3~1/2を支給する制度です。
働かなくとも、1年近く補償をしてもらえるなんて激アツです。
しかし、「育児休業給付金」も、雇用保険に加入していないともらえません。
我が家は、どちらも雇用側なので当然もらえません。
こんなことなら、登記上は僕を社長にして、妻を従業員にしておくんだった!
しかし、税理士さんに質問したところ、それも対策にはならないとのことでした。
育休や育休手当の件ですが、ともに雇用保険の取扱いになります。
奥様を役員から従業員にしたとしても、雇用保険に加入することは難しいと思われます。
基本的に経営者と同居している親族の場合、役員でも従業員でも、雇用保険の被保険者になることができないとされています。
不可能ではありませんが、おそらく申請書類はすぐには通らないので、現実的ではないかと思われます。
調べれば調べるほど、知らない情報が・・・。
もはや、夫婦で会社を作るのは、日本社会ではやっちゃいけない大失敗だったんじゃないかという気すらしてきました。
■偉い人、政治家の育休はどんな扱い?
そういえば、以前、小泉進次郎議員が育休を取得していました。
政治家は、当然、雇用保険に入っていません。
休んでる間、収入はどうしていたのでしょうか?
調べたら、すぐに答えがわかりました。
国会議員は、給与額が法律で決まっていて、在任中は死ぬほど働こうが家でゴロゴロしてようが、法律で渡すことが決まっているので、毎月確実にお金がもらえる仕組みになっていました。
ちなみに、その額は130万円。
例えば、ガーシー議員は、海外にいて1回も国会に出席していませんが、“そういう法律”なので毎月130万円しれっともらっています。
つまり、政治家の「育休」は、給料を満額もらいながら公務を休んでるだけなので、「忙しいオレ、育休取っちゃって先進的」というゴリゴリのパフォーマンスなのです。
育休手当は、1/3〜1/2相当額なので、育休取って満額もらえるのは特権階級と言われても仕方ないですね。
ずるい!ずるいよ!!
そんな人達が、我が家のような国民もいることを真剣に考えてくれるわけがありません。
僕は、政治批判、社会批判がしたいわけじゃないんです。
ただ、お金が欲しいだけなんです!!
だから、色々調べました。
でも、そういうシステムがないんです。
既存の制度だと資格がないんです。
経営者だから・・・。
ああ、せっかく頑張って会社作ったのに・・・。
ひどい!ひどすぎる・・・。
■国も”検討”は始めたみたいだけど…
お金をもらう方法を調べまくってたら、この問題への政府の方針を見つけたので、載せておきます。
どうやら、昨年からこの問題への議論が始まっていたようです。
政府は、自営業やフリーランス、非正規で働く人向けに、子どもが生まれた後の一定期間、現金を受け取ることができる制度の創設に向け検討に入った。月2万~3万円程度を想定。子の年齢が低い時期の経済支援を広げ、少子化対策につなげる狙い。
正社員らは育児休業中に雇用保険から賃金の最大67%が出るのに対し、自営業者らは支援がない。2023年から政府内で議論を本格的に進め、開始時期などを詰める。
給付の期間は、子どもが1~2歳になるまでが浮上。一律に定額支給する方向で検討を進める。今後の調整で、給付額が変動する可能性がある。
一億総活躍社会とか女性の社会進出とか副業推進とか言うなら、制度も整えないとダメですよね。
でも、月2~3万しかもらえない!
育休手当とは桁が違う~~~!!
国会議員なんて130万円もらえるのに〜〜〜!!
それに、”検討”を始めただけだから、法案化まで考えると一体何年後の話になるの!?
“普通の幸せ”を得るためには、会社勤めしてるのが大正解の社会なんて、夢がなすぎるよ…。
妊娠、出産、子育てがリスクになる社会に未来はあるんだろうか…。
自ら選んだ自営業ルートの人生が、家族と歩むとなると、こんなにもハードモードになってしまうなんて、思いもしなかったなぁ…。
楽してお金もらいたい(笑)。
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