人はなぜだまされるのか (ブルーバックス)
本書を読むと、ヒトとは「だまされやすい生き物」であると、わかります。
より正確にいえば、「現代の生活の中では、ヒトは、だまされるようにできている」となります。
なぜ、ヒトは、だまされやすいのでしょう?
簡単にだまされるなら、生きてゆくのに不自由なはずですよね?
そんな不利な性質が、代々、受け継がれるはずがないのですが?
本書が、その謎を解いてくれます(^^)
謎を解く鍵【かぎ】は、ヒトの原始時代にありました。
謎解きをしたければ、ぜひ、本書をお読み下さい。
本書を読んでおくと、きっと、詐欺にあったり、「心霊写真」におびえたり、噂に振り回されたりする可能性が、減ります(^^)
ヒトの心理の落とし穴に、気づけるからです。
手品をやる方は、本書が参考になりそうです。
手品は、「ヒトをだまして喜ばせる」ものだからです。良い意味で、だますわけですよね。上手いだまし方が、わかると思います。
心理学の知識がある方にとっては、本書はもの足りないかも知れません。
もっと詳しく知りたくなったら、本書の巻末の参考文献にあたりましょう(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
はじめに
第1章 錯視 高度な視覚機能のなせるわざ
凹凸が見える錯視
照明の役割
太陽がつくった眼
前後が見える錯視
草原に生きる
第2章 注意 明らかな変化なのに気づけない
チェンジ・ブラインドネス
注意のスポットライト
注意を引きつける
ボトムアップとトップダウン
視線から意図を知る
指さしで意図を知らせる
コラム1 心はアーミーナイフ――進化心理学の発端
第3章 記憶 歪められたり、作られたり
憶えているという自覚
道具としての記憶
行為が強める記憶
思い出の記憶
第4章 感情 集団を支える怒りと恐怖と好奇心
恐怖症
環境が進化を促進する
多様性の価値
恐怖の反対:冒険心
恐怖を与える怒り
恐怖症の克服
怒りの克服
コラム2 協力集団が人間らしさをつくった――進化心理学の意義
第5章 想像 壁のシミが幽霊に見えるわけ
想像で思考する
想像と夢
想像から言語へ
記憶に混入する想像
意図をもつ物体
心霊写真
第6章 信念 なぜ噂を信じてしまうのか
信念の由来
模倣による伝承
生活集団の規模
噂と評判
一万年前以降
懐疑の精神
反対側に注目する
確証バイアス
コラム3 意識は心を理解できるか――進化心理学の受容
第7章 予測 将来の危機を過小評価する心の働き
法則好きなサル
ツキとスランプ
後づけの落とし穴
コントロール欲求
主観的確率
奇跡をめぐって
不確実な将来の予測
おわりに
注
参考文献
さくいん
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