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「怒る」「叱る」の違いと、もう一つの選択肢

「怒る」と「叱る」の違いについては、いろいろな意見があります。インターネット上だけでも、様々な文献が見つかります。

「怒る」のは、相手がいけない言動をしたとき、感情的に腹を立てること、自分がこんなにも腹をたてている、イライラしているという気持ちを相手にぶつけること。

「叱る」は目下の人に向かって欠点を強く咎めること。相手がいけない言動をしたとき、今後よりよくするために注意すること、同じことを繰り返さないように、何が悪いかを説明すること。

ざっくり言うならこのような感じでしょうか。これらを簡潔に「自分のために怒る。相手のために叱る。」と表される文も見つけました。

普段から、それを意識しているつもりです。今日もそのような場面に遭遇し、またこの違いについては深く考えさせられました。自分のためか、相手のためかという視点でわけるのであれば、今日私は「叱る」つもりでした。でも、振り返ってみれば、敢えて「怒っているように見せる」というようにしたのかもしれません。

「怒る」と「叱る」の区別をつけることは大事だし、叱り方にもポイントがあることはもちろんわかっています。今日も、最初は相手のいけなかったことを説明し、繰り返さないように丁寧に話をしたつもりでした。しかし、残念ながらそれが伝わっているようには感じられませんでした。”すみませんでした”という言葉は出るものの、全く行動には表れず、同じ失敗をすることが目に見えていました。

”あなたの行動は、私たちをこんなに心配させた。信頼関係を裏切られたように感じた。とても悲しかった。”と、敢えて感情の部分も伝えました。それで、気がついてほしいことがあったからです。どうしても、同じことを繰り返してほしくありませんでした。

でもそれって結局怒ってるってことじゃないか、と思う人もいるかもしれません。自分の気持ちをぶつけただけでしょ。と。

しかし、相手のことを心から思うからこそ、自分の感情を伝えることも時に必要だと私は考えます。今すぐじゃなくていい。少し時間が経ってから、自分のためを思って言ってくれた言葉だったと気がついてくれるときが来ればいい。それが、この人のためになるのなら、いま私が嫌われ役になろう。こんな風に「相手のために怒る」という選択肢もあるのではないでしょうか。

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