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親の昼食事情に唖然とする 〜偏食で家事嫌いな母編

昼食というのは一番手を抜きやすいのはなぜだろう。

母が自分で用意する昼食バリエーションは
 ・梅茶漬け+焼きプリン
 ・ソース焼きそば+焼きプリン
 ・緑のたぬき+焼きプリン

たんぱく質を焼きプリンで摂っているんだと訳の分からないことを言います。ここ1ヶ月、これを食べてデイサービスに行くというルーティンでした。帰ってくるとお腹が空くので、夕方おやつを爆食いします。

デイに行く日は朝から準備が忙しいので、昼食が疎かになります。しまいにはお腹が空かないとか食べたくないとか言い出します。そうして体調が悪化、最近ではデイも訪問看護も休みがちでした。

デイサービス前の母の昼食問題が勃発していたんです。6月から、朝は妹の弁当を作り昼は母の食事も用意するという新たな段階に移行しました。



1.甘いそぼろも頼りになる

たまに砂糖醤油味の甘いそぼろも作ります。

2色丼の弁当。

今日も彩りは諦めました。
ネギチャーシュー、冷凍コーンコロッケ。

♢ ネギチャーシュー
長ネギ、人参、玉ねぎ

母の体調が悪く訪問看護を休みました。来てもらうための準備(部屋の掃除や片付け)ができそうになかったのです。慢性的な目眩に加え、お腹の調子が悪い日が続いていました。病院嫌いの母は休んでいれば治ると言います。訪問看護師さんに相談しても、明確な改善策はあまりもらえません。お昼は卵とじうどんにしました。



2.妹主体から母への方向転換

今日こそは何としてもデイサービスに行ってもらいたい。ちゃんとした昼食を用意することにしました。

お役立ち食材リスト
♢ 鶏ささみ一夜漬け
(醤油、砂糖、みりん、生姜)
♢ 塩まぶし野菜(きゅうり、大根)
♢ 刻みネギ
♢ 千切り生姜
♢ 甘いそぼろ(生姜入り)

なす照り焼き丼の弁当。

がんばりましたが現実感が溢れてます。
右上から時計まわりに唐揚げ、
玉子巻き、きゅうり大根炒め、
ネギチャーシュー。


もうちょっと美味しそうに仕上がるかと思ったんですが、玉子巻き(ネギチャーシュー入り)が茶色くなってしまったり、予想通りにいかないこともありますね。

唐揚げの肉が鶏ささみなのは、母が唯一食べられる部位だから。鶏もも肉も鶏胸肉も食べません。

これまで妹の食べたいもの最優先で弁当を作っていました。しかし、母は脂身が嫌いで豚肉が食べられないので弁当のおかずは食べていませんでした。

包丁を使わなくて良い豚肉は便利だったんですが、母の栄養のことも考えないとなぁ…と思うと気が重くなりました。


自分たちのお昼はおにぎり。
中身は梅、そぼろ、唐揚げです。

母はお茶漬けにするとき、梅干し(はちみつ梅)を2個くらい平気で食べます。高血圧だし流石に食べ過ぎだと、いくら言ってもやめてくれません。梅干しをほぐして少しだけのせることで減塩しました。上にのせた梅干しは母へのアピールです。

きゅうりと大根。
妹弁当のおかず。お茶。

なんとか梅おにぎりと唐揚げと野菜を食べてデイサービスに行ってくれました。おにぎりは大きいと食べてくれないので小さく握って。それはそれで手間がかかるんですけどね。

こんな感じで昼ごはんを作っても翌日には何を食べたか忘れる母。送り出すのも一苦労でした。



落ち着いてからやっと、自分の昼食です。

母が食べなかった甘いそぼろのおにぎりがおいしかった。邪道かもしれませんが、中身が甘い具材のときは、ごはんに塩を混ぜてから握ります。全体的に甘じょっぱくなるのが好きなんです。海苔も良い香りで。

きゅうりと大根には塩こうじマヨを付けました。あとは茹で卵とヨーグルト、夏みかんシロップ漬け。ひとりでゆっくり食べました。



3.寝坊した日は…

起きたらおかずが完成していました。なんと妹が作ったのです!!

私ひとりで頑張らなくてもいいんだと思いました。肉や野菜を切って準備しておけば、自分で作ってくれるんですね。

お役立ち食材リスト
♢ 豚肉の塩こうじ漬け
♢ 切った野菜(千切り人参、薄切り玉ねぎ)
♢ ハヤシ ←昨晩のおかず
(豚肉、舞茸、人参、玉ねぎ)
♢ 刻みネギ
♢ 夏みかんシロップ漬け

焼肉丼弁当。

ネギ入り卵焼き、冷凍いか天。


母はデイサービスの日です。
昨晩ハヤシを作っておいたので、温めて出すと完食してくれました。そして母が食べられる冷凍食品「ササミほうれん草フライ」。たんぱく質を補いました。


私のお昼はスープパスタ。
食事には汁物が欲しいので昼は麺類が大活躍です。鍋ひとつで作れるところが助かります。

きゅうりとラディッシュの甘夏マリネ、
お弁当おかず少しずつ。

1.鍋でペンネと小松菜、ラディッシュを茹でる
2.コンソメ、ハヤシ、ミニトマトを加え、味を調える
3.器に盛り付け、粉チーズ、ブラックペッパー、オリーブオイルをかける

自分の好きなものを好きな味で食べる瞬間があれば、なんとか生きていける。そう思っています。



4.母の健康状態は私の自由に直結する


元気なら母は自分で食事を用意できますが、体調が悪いときは私が用意しないとろくなものを食べません。お菓子やカップ麺で済ませようとします。薬も飲まなかったりします。

そして、あまり動かず座ってばかり寝てばかりなので腰痛が悪化、腸内環境も悪くなります。体力が落ちます。そしていったん落ちた体力や筋力はよっぽど頑張らないと回復しません。

ただ健康でいて介護サービスを利用してくれることが、どれだけありがたいか。

年を重ねるということは、こうして少しずつ悪くなることなんだと母を間近で見て理解します。



5.前期高齢者な親に料理することが辛い


母は60代で要介護になりました。そして70で家事を引退すると言い出しました。もともと炊事が嫌いな母は、常に娘を手伝わせていたんです。私は幼い頃から台所に立ちながら、なぜ父は家で何もしないのか疑問でした。

ここでの引退とは「父の食事の準備」のことです。父と母とでは食べられるものも食の趣味も違うので、自分以外の献立を考えたり段取りを考えたりということが大変なんだと。ちなみに母は掃除も大っ嫌いですが、洗濯は好きなようです。

引退しても良いですが、自分が食べることは死ぬまで続きますし、母でも出来て栄養が摂れる方法を考えないとなぁ〜と思っています。宅配弁当という案も出ましたが、偏食すぎて無理でした。

高齢で偏食というのは、食事を用意する側からすると、かなりの負担です。私は時々、いやかなりの頻度で嫌になって、全て捨てたくなります。不満が爆発することもあります。なんで主介護者が私なのか。なんで家事担当が私なのか。



6.理想とか現実とか


けれど、介護の現場で働くようになり、90才近くても自炊している方の食生活を耳にします。彼女たちは自分で長年きちんとやってきたという自負がありますが、健康状態は非常に悪いのです。

体は痛いところだらけで、体力も筋力も落ちて、自炊自体が大変だと思います。内臓機能は落ちているのに食事内容は若い頃から変えていません。

年を重ねる上で少しずつ食生活を考え直すべきだと伝えたい。その食事がその生活が今の自分に本当に合っているのか、気づく機会や見直す機会が無いというのも介護を難しくする要因のひとつではないでしょうか。

そういう現状を目の当たりにすると、私が両親の食事を用意する方が良いのかと思ってしまいます。

どんなに介護サービスが整備されても、家族の家事負担は永遠に無くならない。親のために食事を用意すること、それが無理なくできる人を心底尊敬します。

親が高齢でも自力で家事をしてくれれば、子としては有難いけれど、果たしてそれが最善なのかどうかが私には分からないのです。




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