多様な学びと社会的包摂
1. はじめに
2016年に公布された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(以下、教育機会確保法)において、不登校の子どもを含めた普通教育に相当する教育を十分に受けていない者に対して、学校以外の場での学びを認めていくことが支援の方向性として示されている。
2010年代以降の日本の不登校支援の議論は、学校復帰にどれくらいこだわるか、あるいはそれ以外の育ちのあり方をどれくらい認めるのかという対立軸が大きな割合を占めてきたように思う。学校関