#ショートストーリー
掌編小説:バビロン・シスターズ
バビロンの街は、正方形の建物でつくられていた。ごく正確に縦横の長さが定められ、民家だけでなく、役所も、肉屋でさえまったくの正方形であり、四角の建築だった。日干しレンガの壁は青で統一され、薄い青から濃い青へ、グラデーションのようにして彩っていた。そんな風景がバビロンの丘を埋め尽くしていた。対岸の港から眺めたときには、虫の巣のように見えた。あるいは、大西洋を横断するアカエイの群れのようだった。
ニ
バビロンの街は、正方形の建物でつくられていた。ごく正確に縦横の長さが定められ、民家だけでなく、役所も、肉屋でさえまったくの正方形であり、四角の建築だった。日干しレンガの壁は青で統一され、薄い青から濃い青へ、グラデーションのようにして彩っていた。そんな風景がバビロンの丘を埋め尽くしていた。対岸の港から眺めたときには、虫の巣のように見えた。あるいは、大西洋を横断するアカエイの群れのようだった。
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