おかざこ

感じたことをつらつらと

おかざこ

感じたことをつらつらと

最近の記事

飴色玉ねぎ

明日は付き合って1ヶ月ちょいの彼氏が家に来る日だ。 彼は1つ上の社会人で、毎週金曜日にあたしの家に来て一緒にご飯を食べて、お酒を飲み、次の日はデートに連れてってくれる。優しくて穏やかで、安心って言葉を具現化したような人だ。 彼が何でも「美味しい」って言ってくれるから、あたしは毎週ちゃんと料理を作って彼を出迎える。 ということで、あたしは今、彼がリクエストしたハンバーグの種を作っているところ。 ちょっといいお肉、レシピ通りに加えるパン粉と卵と塩コショウ。ナツメグなんてものはう

    • 彼氏23歳、内定はまだない。

      就活難航中の彼氏との向き合い方について あたしの彼氏は大学四年生の6月中旬現在、内定がまだ一つもない。公務員・教師志望のため一般企業は受けず、6月下旬と7月中旬の公務員採用試験のために3月から勉強を始めた。周りの4年生は5月にはほとんどが内定を貰い進路を決めて、残るは公務員組のみ。 試験直前になった今日でさえも0時を回ってから勉強を始めた。それまでずっとゲームをして、あたしが声をかけてからやっとご飯を食べてそれからテキストを開く。 そんな彼の最近の口癖がこちら。 「い

      • ぐだぐだ幸福論

        空腹があたしの弱っちい睡魔の邪魔をする。ベッドに横たわってから時計の針はとっくに3周もしてしまった、てきとうに食べた夜ご飯はどっかに消えてしまって、毎日読んでいた漫画が突然つまらない終わり方をして、ぼけ〜っとSNSを見ていた。なんだか無性に腹が立った。 学校が春休みに入り、やることと言えばバイトのみ。本当にやることがないくせにびっくりするくらい日々は過ぎていく、それこそ今みたいにダラダラしてるだけで勝手に朝は来る。時間を、毎日を、人生という大きな視点で捉えれば、若く健康な体

        • VSモラハラ彼氏

          あけましておめでとうございます、 漠然とした不安と不満を押し付けられ、正直いい気分で迎えられなかったお正月。寝不足と連勤でボロボロの体に詰め込む豪華な晩御飯、お酒を飲んで寝てしまった彼の横で私はぼーっと年末のお笑い番組を見ていた。 年越しまでこのまま起こさないでいたら怒るかしら、無意識に小さな反抗を目論んでしまう。だってここ最近、あたしは彼に傷つけられっぱなしだ。 良く言えば人当たりが良くて、柔軟性があるあたしの性格はその実、ただただ気弱でずっと怯えているだけで、他人と

        飴色玉ねぎ

          ごてごての中指

          秋晴れの昼下がり、1人でサーティワンを食べる休日も悪くない。悪くない。そう自分に思い込ませる。 喧嘩のきっかけはいつだって小さなこと、ついさっきのことなのに思い出せないくらい些細なこと。小さくて些細なスイッチはいつ誰が押しかさえ分からない。 とにかくあたしはイライラしてた。何に、とかじゃない、とにかくイライラしてたのだ。彼氏がゲームしているのを横目に、私はテーブルの隅でマニキュアを塗っていた。なんかくさーい、そんな声は無視し「ここはあたいの家や!!!!」心の中で叫びながら

          ごてごての中指

          夜勤明け朝7時 ガストにて。

          ここ2週間くらいずっとお肉が食べたかった。焼肉じゃなくてステーキ。けどこの時間はモーニングセットしか置いてないようだ、ステーキはなかった。無念。ハンバーグモーニングセットを注文してみた。 ふと考えると最近は1人でいる時間が短いような気がする。生活の中に彼氏や友達がいて、毎日のようにバイトに行き誰かと話す。誰にも会わない1日があったのか思い出せないほど、あたしは常に人と一緒にいるんだな。 自分の目の前にハンバーグセットが置かれる。ウエイトレスの初老の女性は人が良さそうな優し

          夜勤明け朝7時 ガストにて。

          最後の恋

          ※フィクション きっかけは先週の昼下がり、チャイムを鳴らした宅急便だった。 小さめのダンボール、やけに軽いのですぐに開けてみる。中には折りたたまれた白い紙。開いて、僕はまたすぐに閉じた。目の前に広がる自分の部屋のあちらこちらにもう居ないはずの君の残像が、まるで昔のホームビデオを再生したかのように蘇ってくる。 「私の荷物が残っていたら送ってください。」 宛名も贈名もない紙切れ、けれどもこの柔らかな丸っこい字は昔も今も変わらず君だと分かる。僕は部屋の真ん中で立ち竦んでしま

          最後の恋

          お天気雨の降る午後に

          常日頃から、たくさん不思議なことがある。 急に降り出す雨なのに、町の人は皆傘を持っていること。あたしはいつもずぶ濡れになっちゃうのになぁ。 クリスマスには色んなところに特大サイズのクリスマスツリーが飾られること。あんなに大きなツリーを世の中はどこに隠していたんだろう。 こんなに綺麗な虹がかかっているのに、この人達はなんで空を見上げないんだろう。傘を少しだけ傾けて、目の前のスマホからちょっとだけ視線をずらしたら見えるのに。 一昨日、彼氏と一緒に足柄の山にドライブに行った

          お天気雨の降る午後に

          AIにマナーは必要ない

          1ヶ月くらい前、彼氏とびっくりドンキーを食べに行った時のこと。 隣の席の家族がふと目に入ってあたしはなんだか違和感を覚えた。お父さん、お母さん、中学生くらいの男の子、三人全員スマホを見ている。 待ってる間だけでなく料理が来てからもだ。スマホ片手にハンバーグを食べてるその家族に、猫が背筋ピーンして歩いてるみたいな、なんというか言いようのない違和感。そして目の前には現在進行形でスマホをいじいじしている彼氏。 「ねー、おしゃべりしよ」「構ってー」彼氏の気を引いてみる。面倒なや

          AIにマナーは必要ない

          人生の忘れ物

          アルツハイマーになった時、人間の核みたいな部分があらわになって、怒りっぽい人は何に対しても怒るし根っから優しい人はずーっと笑ってるんだよ。介護士の母が言ってたことだ。 周りの人を、物事を、自分のことを忘れてしまうってどんな感じだろう。最近「忘れる」ことへの恐怖心を覚えるようになった。 例えば、お店で流れているBGMに「この曲いいな、このアーティスト後で調べてみよう」そう思って帰ってから、あれ、どんな曲だったかな…ってなったり。「あとでやろう」を忘れてしまうことが最近多い。

          人生の忘れ物

          拝啓 、

          お元気ですか。最後に会ってから季節は変わり離れて過ごす2度目の夏、今年は猛暑が予想されておりますがお変わりなくお過ごしでしょうか。 こっちは梅雨に入り、出かけるときはいつも雨で気が参ってしまいます。思えば福島はよく晴れていた気がします、そして雨のあとにはよく虹がかかっていたような気もします。空が狭いこちらの生活で、かつてベランダから一緒に虹を見た日のような感動にはなかなか出会えないものです。 しかし新たな出会いも沢山ありました。出会いと別れの季節は春ではなく私にとっては夏

          ちくちく大人

          うちのバイト先の店長は小さくて太ってて眼鏡で、おまけにほんっとに嫌な奴なんだけど、 なんって言ったって大人気がないの、あたしその人格中学生で卒業したよ?って感じ。まず店長は人の好き嫌いがはっきりしてて、それを表に出してあからさまに人を区別するの。店長に媚びる人はお気に入り、意見を言ったりする従業員はフルシカト。それっていじめっこJCがすることじゃん。やばっ。気に入らない従業員のシフトはガツガツ削るからそれで辞めってった人もいる。 高校生と大学生は学生ではあるけど全然違う。

          ちくちく大人

          新居と猫

          物件とバイトは探してる時が1番楽しい。最近暇な時はSUUMOで物件探しをしてる。家賃は6万から7万円、立地よりも築年数やキレイさを重視して。 2人で住むならやっぱり2LDKはほしいよね、できれば3LDK。考えるだけで楽しい、どんな家具を置こう、どんな生活になるかな、たくさんの物件を見比べて綺麗で素敵な生活を夢みる。 夢みる生活にはあたしだけじゃなくてもう一人いて、その相手に 「シェアハウスしようよ」 なんて声をかけてみる。同棲して、なんて少し恥ずかしいから。2人で割れ

          新居と猫

          好きでもない男となぜセックスできるのか

          最低な朝迎えたとき、あたしは昨晩の自分にうんざりする。例えば、頑張っておしゃれした日に限って雨が降って髪が広がったり、バイト先の店長に怒られて自分のやることなすこと上手くいかなかったり、好きな人のために作った慣れない料理を失敗しちゃったり、そのくらい、うんざりする。昨日のあたしをぶん殴りたくなるくらい。 好きでもない男と寝て、ベットの下から昨晩の抜け殻を探して、虚無感を手土産に帰路につく。そんな朝をばかみたいに何度も迎えた。 どうしてあたしは好きでもない男とセックス出来る

          好きでもない男となぜセックスできるのか

          あったかい

          あたしの大好きな家族の話。 あんまり他人に自分の家庭のことを話したいとは思わないんだけど、こんな時期だから書いてみたいと思うの 先月、パパが再婚した。 お相手はパパの会社の人であたしも会ったことがある小さくてなんかこけしみたいな人。旧姓は安倍さん、すごくあたしにも優しくしてくれるんだ。パパ、おめでとう。安倍さん、こんなパパだけどよろしくね、甘やかさないで少しは痩せてって言ってね。 あたしの両親はあたしが1歳の頃に離婚してて、ママはシングルマザーだったけどパパも週一くら

          あったかい