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ぐだぐだ幸福論


空腹があたしの弱っちい睡魔の邪魔をする。ベッドに横たわってから時計の針はとっくに3周もしてしまった、てきとうに食べた夜ご飯はどっかに消えてしまって、毎日読んでいた漫画が突然つまらない終わり方をして、ぼけ〜っとSNSを見ていた。なんだか無性に腹が立った。

学校が春休みに入り、やることと言えばバイトのみ。本当にやることがないくせにびっくりするくらい日々は過ぎていく、それこそ今みたいにダラダラしてるだけで勝手に朝は来る。時間を、毎日を、人生という大きな視点で捉えれば、若く健康な体を持っていた日々をあたしは着々と無駄にしている。

そう考えただけでなんだか虚しい気持ちになってくるね、かと言って特にやることも無いんだけど。小さい頃は自分が特別だって、周りとは違うんだって思ってたけど、あたしはこの世界のあっても無くても変わらないようなほんとに小さな小さな歯車で、ちょっとデカめの蟻みたいなもんだってことに気づいちゃったから、こうやって毎日を無駄にして人生を無駄にして死んじゃうのかなって、そんなことを考えてる。大人になるって、ほんとに嫌なことだね。

もはや幸せが何かも全然分かんないな。富も名声も力も、手に入れたら幸せになれるのかな。大好きな家族がいて、少ないけど気の合う友達がいて、優しい彼氏がいて、衣食住だって安定してるし大学まで行かせてもらった、これ以上望んじゃ罰当たりな気さえする。なのに毎日がなぜか空っぽで、悲しい。何もやることがないと人って生きる気力が無くなっちゃうんだろうな。

どこか遠くに行きたい。誰とも連絡を取りたくない、何にも縛られたくない。あたしのことを誰も知らないところに逃げてしまいたい。

ありったけの貯金を持って、どこかに家を借りて、海の見える場所がいいな。内緒で拾ってきた猫と暮らすの。貯金を使い果たすまで毎日1人で贅沢しよう。美味しいものを食べて、毎日遊んで、そして、そして...どうするんだろうか。あたし、結局何もなくなって、おわり?それもアリかもしれない。

こんな毎日がダラダラと続くくらいなら、頑張って貯めてきたもの全部失くして、消えちゃう方がなんだか楽しそうな気がする。考えるだけならタダだから、ね。中古のおっきなバンを買ってさ、海沿いを走ってゆっくりゆっくり日本を1周したりとか。すっごく楽しそう。

そんな自分の時間と財産全部を注ぎ込むような旅に、道連れ出来る人を探すのが人生ってものなのかもしれない、その人の全部も犠牲にしてずっとずっと遠くに行けたなら、確かに死ぬ時に後悔はない気がする。その人が女でも男でも、誰だっていい、愛してる人とそんな旅ができたならあたしは幸せだって感じることができそうだ。

こんな長ったらしい文を読んでくれてありがとう。読んでくれた時間、人生のほんの少しを無駄にしちゃってごめんね。


これでおわり。






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