ハードルを高く上げられたらくぐればいい
従兄弟にもらったマンゴー。
冷蔵庫の中で熟れている。
麦茶を取るたびに息子たちは「もういいかな?」と確かめる。
冷蔵室を充満させた甘い匂いが、バリから来た留学生の香水くらいいい感じに漂ってきた頃にまな板へ。
その時、次男から一言。
「美味しそうに切ってね!」
美味しそうに!!!
見た目で美味しいとわかるものを美味しそうに切り分け、さらに美味しそうに飾るのはもはやデザインの領域。
美味しそうな切り方がわからないな…
次男say「オセロの板みたいな切り方だよ!」
あー!あれね…
「ほら、これよ!」
JAのカレンダーにご丁寧にイラストで載せられている…
これかー!!!
切り始めるも、種の位置がわからなくて四角い形も保てないほどの薄い果肉になってしまう…
結局のところ、美味しそうに切ることはできず。
美味しそうに振る舞うことにした。
ハードルを高く上げられたら、くぐればいい。
一口食べながら、おー!このマンゴー、超甘いよー!
と叫びながらテーブルに置く。
勢いで美味しさを表現することにした。
「あ〜、あの切り方は無理だったんだね。」
残念そうな次男。
ハードルはくぐれず、倒してしまったような感じ。
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