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ことばと音楽

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日々の出来事と好きな音楽が絡んだ記事や、曲を基に書いた小説をまとめています。
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#ひとりごと

言えないことばは旋律にのせて

言えないことばは旋律にのせて

わたしは喜怒哀楽をはっきりと表せる性格ではない。

特に人に対して「怒り」を表現するのがとても苦手で、耐えきれなくて表現しようとするととても不器用なやり方になるし、
それが自分でもすごく嫌だから、余程腹に据えかねない限りは、まるで怒りなんて感じていないかのように笑ってごまかしてしまう。

———それでも、わたしも人間だから、傷つくときは傷つくし、怒るときは怒る。
上手に態度に出すことができないだけ

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歌ったり奏でたり聴いたりするだけが音楽じゃないのかもしれない。

歌ったり奏でたり聴いたりするだけが音楽じゃないのかもしれない。

わたしは、大学2年生の頃から社会人合唱団に入っている。

大学4年生の時は就活と卒論に専念したくて1年休んでいたし、社会人になってケータイショップのスタッフとして働いていた時は、毎日何時に帰れるか分からないような状況で練習に参加できていなかったし、転職したと同時にコロナウイルスが蔓延し始めたせいで、あんまり活動できていないけれど。

そんな合唱団での活動は、緊急事態宣言が出ると解除されるまでミーテ

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「あの日踏み出して 初めて感じたこの痛みも全部」

「あの日踏み出して 初めて感じたこの痛みも全部」

ペーパードライバーズ講習を受けること3回。
ついに昨日、初めてのマイカーを納車した。

ほんの少し前まで車の運転なんて考えられなかった自分が嘘みたいに、アクセルを踏む怖さが消えていって、右左折や車線変更も拙いながらもできるようになって、駐車も少しずつできるようになってきて。
ハンドルを握る度、できることが増えていくのが心底楽しかった。世界が一気に広がったように感じた。

———だけど。
交通安全祈

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「でもその中で願ってるのさ」

「でもその中で願ってるのさ」

週に3回は8時間授業、月に3回は土曜日も登校、長期休暇の前後1週間は「補習」という名目で全員6時間授業。
そして果てしない量の課題、課題、課題。

先輩方が口を揃えて「ここはブラック企業だ」と言うような学校に通っていた高校時代、過酷な学校生活を生き延びる為、自分を奮い立たせようとよく聴いていた曲があった。

踊りながら
羽ばたく為のステージで 這いつくばっていても
踊らされてるのも 随分前から分か

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