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OJT vs. OJD、あなたの部下の成長に必要なのはどっち?

実務を通して学ぶOJT(On the Job Training)に対して、近年、OJD(On the Job Development)が注目を浴びています。

OJTは今すぐ必要な仕事をやり方を教えるものですが、OJDは将来必要になる能力を育むものです。

両者の違いを深堀りしてみましょう。


OJDとOJTの違いは、育成にかける時間にある!?


OJDは「On the Job Development」の略称で、将来必要となる能力を開発することを指します。

OJTは主に現在の業務に必要なスキルや知識を教えるのに対し、OJDは将来のリーダーシップやマネジメント能力などを育てることに焦点を当てています。

両者の違いのひとつは、育成にかける「時間」です。OJTは短期間で終了しますが、OJDは中長期的に取り組む育成になります。

では、OJDでは具体的に何に取り組めば良いのでしょうか?


部下のキャリアを共に考えるのは、上司の大切な役割のひとつ


OJDでは、部下は自身のキャリアプランを上司と話し合い、そのプランを実現するために必要な経験や能力を特定していきます。

具体的には、面談を通じて部下がどのようなキャリアを実現したいかを共に考えます。多くの場合、部下は自身のキャリアプランを明確に持てていません。したがって、上司は対話を通じて一緒に目標を明確にするサポートを行い、それを達成するプランも一緒に立てていきます。そのなかで、必要な能力も特定していきます。

必要な能力が特定できれば、上司はそれに寄与する業務を割り当てます。具体的な業務アサインメントの例として、「プロジェクトメンバーの補佐役」「部門間の連携や調整」「新規事業やプロジェクトへの参加」などがあります。

こうしたアサインメントは、プレイヤーである部下にとって、通常の業務から一歩踏み出したものです。よって、その際注意したいのは、単に経験を積むだけでなく、経験を通じでこれらの能力を育める支援を行うことです。上司は仕事を任せるだけでなく、定期的にフィードバックやアドバイスを提供し、部下の成長を積極的にサポートすることが欠かせません。


OJDで何より重要なのは「経営戦略との連動」


OJDのプロセスでしばしば見落とされるのが「経営戦略との連動」です。

OJDは中長期的な育成計画であり、経営戦略との密接な連携が不可欠です。上司として、部下が目指すキャリアを支援することはもちろん、それが会社の成長戦略に寄与する視点を持つことも重要です。

このため、OJDで育成計画を立案する際、会社の目標や方針を明確に把握し、それを実現するためにはどのような人材が必要かを押さえることが不可欠です。そして、部下本人のキャリアイメージと会社が求める人材像と擦り合わせたうえで、業務アサインメントを行うことが重要です。このアプローチが、OJD成功に向けた鍵となるのです。

最後に、OJDに取り組む際には、部下の姿勢も重要です。OJDはより中長期的かつ戦略的なアプローチを取るため、部下も積極的に学ぶ姿勢が求められます。

多くの場合、OJDは将来のリーダーを育む営みになるため、対象者の選定も成功に向けて大きな役割を果たします。この観点を念頭に置いて、OJDの設計と実施を進めましょう。

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