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【目印を見つけるノート】933. 考古学事始めと夜景の日

きのうはまた、図書館に予約した本を取りに行ったり、ちょびっと散策しました。
図書館では『東京人』が鉄道150周年の特集で、日本の蒸気機関車1号の設計図が出ていましたので、思わずそこだけコピーを取りました。設計図ですよ~(ひとりで興奮)。

散策は、遺跡の跡。

近隣にはなぜか遺跡が多いのです。
いくつか、そらで言えます。
そもそも、人の住んでいるところは軒並み遺跡だと思うのですけれど😅

ここらへんは縄文と弥生が混淆しているなという印象。縄文が海寄り、弥生が高台なのを考えると、稲作定住のゆえなのでしょうか。縄文の遺跡があるところは海岸線の際ですので、魚や貝が主食だっただろう――ぐらいの想像が働くわけです。
多摩川沿いの――駅でいえば多摩川になりますが――多摩川台古墳群はもっともっと新しくて4世紀以降のもののようです。

海からどんどん人が遡っていく様子が伺えるように思います。

縄文期というのはおよそ(およその幅はたいへん大きいです)紀元前16,000年前頃~紀元前3,000年頃のことですが、ここらへんの縄文は終わりかけのもののようです。紀元前3,000年といえば、エジプトではもうヒエログリフがありました。

さて、行ったのは大森貝塚です。

大田区と品川区にまたがるエリアですので双方にモニュメントがあります。
大田区の方は、線路脇のちょっと奥まったところに記念碑が立っています。

周りの建物が入り込んでしまう😅

ここへ行ったのは初めてですが、
線路からの方がよく見えるのかもしれません🤔
まあ、線路の向こうは当時海だったでしょうから位置としては適切なのかもしれません。

続いて、品川区側にある『大森貝塚遺跡庭園』、こちらは公園として整備されていて、それほど広くはないものの個性的なデザインで、訪れる人も多いようです。

入るなり大きな木に圧倒されます。

岩のゲートやモース博士の銅像があります。

向こう側に蒸気が吹き出しています。噴水のようなものでしょうか。

貝塚というのは「廃棄場」で食べたものを捨てたところだと考えられています。それだけ書くと「ゴミ捨て場かあ」となるわけですが、何を食べていたのか、もっといえば「ここに何があったのか」というのが分かるということでもあります。
生活の場所というのは派手な建造物と同じぐらい重要なのです。

動物学者のモース博士が鉄道のため切り開かれた土地に貝の見える地層を見つけたのが、こちらの謂われです。

こんにちは、モース博士。

エドワード・シルヴェスター・モース博士、アメリカ東部メイン州ポートランドの出身です。オレゴンにもある地名ですが、まあ、「港の地」ということなのでたくさんありそうな気もします。
開国した明治の日本に腕足動物(※)の標本採集のため来日して、今の東京大学の先生をしながら調査研究をされていたわけですが、開通したばかりの鉄道脇の崖で発見をしたというわけです。

※見かけは二枚貝のようで、異なる構造を持つカンブリア紀に繁栄した種。

びっくりしたのでしょう。
首都の一画に豊富な「古代」があることに。
ここでモース博士は土器をたくさん見つけて大いに興味を持ちます。それらは焼成する前、素地に縄目で模様が付けられた個性的なものでした。彼はそれらを母国に知らせるために「Cord Marked Pottery」と書きましたが、それを日本人の学者さんが「縄紋土器」と訳して、その時代全体を縄文時代と呼ぶようになりました。

土器を持っていらっしゃいます。

これらの発見・研究によりモース博士は「日本考古学の父」と呼ばれています。
日本にとって画期的な発見でしたが、博士も感激していただろうと推察します。
博士はダーウィンの進化論はじめ生物や時代の区分などを日本に教え、逆に日本での発見をアメリカに知らせるという、学問を繋ぐ役割を果たしました。

のちに帰国して、マサチューセッツ州セーラムで亡くなりますが、関東大震災で甚大な被害を受けた日本のことを思って、遺言により現在の東京大学に自身の蔵書1,770点を寄贈しました。

ちなみに、モース博士の綴りはDr.Morseですが、モールス信号(符号)で有名なサミュエル・フィンリー・ブリース・モールスさんもMorseという綴りなのです。
ご出身もマサチューセッツ州チャールズタウンでモース博士と近いなあと。読み方が違うのは混同しやすいからかな。
関係があるのかな。
新説を出したがりの私です😆

すっかりモース博士の話になりましたが、生物の相という切り口だけではなく当時、貝や魚を火にかけて食べている家族の姿を想像できるのがいいなと思います。

「はい、魚が焼けたわよ。木の実がたくさん貯められたし、イノシシも獲れて今日はいい日ね。ただこれから寒くなる。仕度をしなければいけないわ。この子に寒い思いはさせたくない」
と、女性が赤ちゃんを抱きながら相手に言っている姿を想像します。

そのように、人は支えあって命をつないできました。

ここが一番気に入りました。

学問とか研究にもいえるかと思いますが、これまでの蓄積を大事にするのと同じぐらい、今あるものをしっかりと見る、視点を変えてみる、つないでみる、そして想像するのが大切なように思います。

想像は結果ではないですが、展開の道筋を付けてくれる場合もあります。
そこから考えたり実験・調査をして発見につながることも多いのではないでしょうか。

ポートランドの出てくる曲がありました。どちらのポートランドかは分かりませんが、いいかな。

Joan Baez『Portland Town』

ちょっと寂しい曲ですが、バエズさんの声の美しさがよく分かります。

それでは、お読みくださってありがとうございます。

尾方佐羽

追伸 きのうは夜景を見たくて、ふらりと行ってみました。星がたくさん見えましたが、地上の方が眩しすぎてうまく撮れませんでした。でも、光というのは美しいものですね。

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