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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2023年12月の記事一覧

トンボ

 この季節は18時を回ってもまだ外が明るく、どうにも暑い。
 すぐにでも室内に入って、涼しいクーラーの風を直で浴びたいものだが、それを続けると続けたで、体にいいものとも思えない。
 やはりどんなに暑かろうと、多少は外に出ることも大切なのだ。
 しかしそうはいっても、暑いものは暑い。
 高森は雨相に話しかけた。
「いやあ、暑いですね。」
「そうですねー。」
 雨相は遠くを眺めながら答える。
「でも、

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嫉妬

 GAME OVER
 テレビ画面にはグレーがかった背景と、その上に赤黒く輝くそんな文字が。
「うわあ、また負けた。」
 勇樹はコントローラーをフローリングに置くと、頭を抱えた。
「さっきもここで負けてなかった?」
 そうわかっていて煽るように言う陽介。
「なんだよ、悪いかよ。」
「悪くはないけどさー。」
「まあまあ二人とも落ち着いて。」
 英一は二人をなだめた。

 つい数時間前までは、三人とも

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 俊作が大河に連れられて入った居酒屋は、普段みんなで連れ立って入るようなチェーン展開された店や大衆酒場とは違い、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
「うん、よさげだね。」
「そうだなあ。」
「ごめんな、俊作。急遽こんなところまで付き合ってもらっちゃって。」
「いや、気にすんなって。俺も同じゼミなんだし。」
「はあ、まさか俺がゼミ飲みの幹事を務めるだなんて。」
「まあ、決まったことだからな。」
「大

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良作

「普段ゲームとかあんまりしないんだけどさ、やっぱりいざやってみると楽しいね。」
「お、英一もついにこの素晴らしさに気づいたか。」
 日曜日、学校が休みということもあり、陽介と栄一は勇樹の家に遊びに来ていた。
「九十九っちは普段あんまりゲームとかしないの?」
「そうだねえ。あ、でも、僕兄貴がいるんだけど、10歳も歳離れてて。」
「あの、芸人さんの?」
「そうそう。」
「もちろんまだ続けてるの?」

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釣り

日曜の昼下がり、松野家の面々は珍しく皆揃って家にいた。
と言っても、別に何かを一緒にするわけではなく、勇樹は部屋で勉強やゲームをし、勇作と亜寿美はリビングで海外ドラマを見ていた。
「亜寿美さん、今日のお夕飯、みんなで食べに行くのはどうかな?」
「いいわね、珍しく三人とも家にいるし。名案だわ、勇作さん。」
「ふふふー。」
勇作は少し照れて見せた。
「せっかくならガッツリ食べたいかなあ、って。」
「そ

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