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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2022年1月の記事一覧

インソムニア

何の変哲もない、よくある休日。特に目的があるわけではなかったが、ほのかはクリスを誘って街の方まで買い物に来ていた。
「せっかく誘ったのに、迷いに迷った挙句なんにも買わなくて、なんかごめんね。」
「ダイジョブよ。全然、誘ってくれてありがとうね。」
「そう言ってもらえてよかった。じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
何気ない会話をしながら駅に向かって歩いていると、突然クリスの話し声が消える。
ほのかが後ろを振

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燻製

「これ、よかったら食べてみてください。」
いつもと同じ激しい練習を終え、全力で太鼓を叩き汗を流しきった面々が休んでいると、石嶺は皆の前にタッパーを出しながらそう言った。
「おお、なんだこれ。」
角田が中身を伺うように見ながら尋ねた。
「はちみつレモンとかですか?」
清志も尋ねる。
「いや、ちょっと……結構違うな。」
「なるほど。」
「まあまあ、是非。」
「勿体ぶらないで教えてくれよ。」
「それはま

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死角

初芝に誘われた高森は、休日を利用して珍しく、都会から離れた自然豊かな場所に来ていた。
「こんなところでできんの?」
「うん。というか正確には、こういうところじゃなきゃ出来ないんだよ。」
「まあ、そうか。」
「じゃあとりあえず、受付だけ済ませちゃおうぜ。」
初芝に言われるまま、受付を済ませた高森は、準備を始めることにした。
「サバゲーは初めてなんだよな。」
「うん。」
「知ってはいるんだっけ。」

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牧師

「先生、来てあげたよー。」
「来てあげたって……頼んではないんですけど。」
「ちょっと、生徒に対して冷たすぎない?」
今日は彩世と連れ立って来たようだ。
「ああ、杉浦さんもいらっしゃったんですか。」
「なんですか、その言い方。」
「いや、深い意味はありませんよ?」
「「うーん……」」
二人は怪訝そうな表情で樽井の方を見た。
「まあまあ、そんなことより、今日はどうされたんですか?」
「別に。」
どこ

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トンボ

 最近新しいゲームを買ったから一緒にやらないか、と誘われ、勇樹は陽介の家に来ていた。
 もちろん、英一も誘っては見たが、今日は彼女とデートなんだ、と罰の悪雄な顔でそそくさと帰っていった。
「じゃーん!」
 さっきの英一の断りが予想以上に刺さったのだろう。いつも元気な陽介ではあったが、いつもよりも空回りして見えた。
「お、『べえすぼおるまん』じゃん。最新作出たんだっけ。」
「そうなのよ。まあ子供の時

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