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#海外文学のススメ 記事まとめ

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お題企画「#海外文学のススメ」に投稿された作品をまとめる公式マガジンです。
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2021年9月の記事一覧

文学の街角に佇んで〜わたしの舞台裏|エッセイ

 オスカー・ワイルドやデュマ・フィス、テオフィル・ゴーティエらに長く憧れながらも、二十…

あまりにも美しいインドの絵本

て、てててて手に入れたーーーー!!! タラブックスの『夜の木』10刷!!!! 写真じゃ感動…

たま子
2年前
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中学三年生の国語の時間に偶然出会った作家と友達になれたこと

私が中学三年生だったとき。この日の国語の授業は、新しい単元に入ることになっていた。 「ふ…

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「卵を産めない郭公」

僕は21歳で大学の何かに腰かけてハイライトを吸いながら本を読んでいた(吸っていたのはゴール…

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📖ハーパーBOOKS虎の子フェア実施のお知らせ📖書店員さんコメントも紹介!

みなさん、こんにちは。 近所を散歩するとキンモクセイの香りで幸せな気分になれる時期がやっ…

現役オックスフォード生に聞いた、英国のオススメ書店4選

As for 4 book shops I would recommend, there’s ○Waterstones 日本ですとよく見かけ…

覆い隠し隠される|エドガー・アラン・ポーの短編から

エドガー・アラン・ポー「黒猫」をモチーフに制作したポストカード(2019年) 黒猫善良で動物が好きだった主人公が飲酒によって粗暴になっていく。そしてそういう自分自身の態度によって追いつめられ、だんだんとおかしくなって、ついには大きな罪を犯し、それを隠蔽する。 ポーの「黒猫」を読んで私が一番強く感じるのは「露見することの恐怖」だ。 「黒猫」についての解説をいくつか読み、主人公の天邪鬼な態度やこの物語における黒猫が象徴するものは何か、なんて話も読んだのだけど、いまいちピン

不思議の国のアリスと中国哲学

不思議の国のアリスという物語が 伝えていることはなんだろう。 私がまず頭をよぎったのは荘…

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UNA
3年前
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「清潔で、とても明るいところ」

風速1m/sで体感温度が1℃下がる。東京は温暖な印象があるかもしれないが、気温4℃に風速10m/s…

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エミール・ゾラ『居酒屋』に出てくる「豚のエピネ」という謎料理

ボンソワー!ケイチェルおじだよ。 みんなはフランスの文豪エミール・ゾラの『居酒屋』は読ん…

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スティーブン・ミルハウザー『アリスは落ちながら』の世界に落ちてゆく時。

ずっと忘れていたトンネルをあの日抜けた。 車が渋滞しているときの近道は、いつもとは ちが…

「少年少女世界SF文学全集」の備忘録

今回は、かなりマニアックな話になります。  小学生でも、中学年から高学年になって…

Small World
3年前
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私の「冒険心」は「宝島」で、つくられている。 #海外文学のススメ

いままで【佐藤ゼミ】では日本文学作品ばかり紹介してきたので、私(佐藤)は日本文学ばかり読…

SF小説、"夏への扉"のすすめ

先日、"夏への扉"を読みました。 夏への扉 著者:ロバートAハインライン 出版:1957年出版  アメリカ文学らしい小気味のいい主人公の語り口で、冒頭から物語に引き込まれました。印象としては、"ライ麦畑でつかまえて"のホールデン少年のような、矢継ぎ早に語る、頭の回転が早い主人公です。 (ただ、彼とは異なり、技術や猫を愛する夏への扉の主人公には明確な夢があり、孤独・社会からの阻害に悩む、とういうような内省的な苦悩は感じられません。その点はホールデン少年とは大きく異なる点で