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SF小説、"夏への扉"のすすめ

先日、"夏への扉"を読みました。

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夏への扉
著者:ロバートAハインライン
出版:1957年出版

  アメリカ文学らしい小気味のいい主人公の語り口で、冒頭から物語に引き込まれました。印象としては、"ライ麦畑でつかまえて"のホールデン少年のような、矢継ぎ早に語る、頭の回転が早い主人公です。 (ただ、彼とは異なり、技術や猫を愛する夏への扉の主人公には明確な夢があり、孤独・社会からの阻害に悩む、とういうような内省的な苦悩は感じられません。その点はホールデン少年とは大きく異なる点です)

 本作は不朽の名作とされるSF小説であり、長年読み継がれているだけあって、ストーリーの展開や登場するSF技術の面白さもありますが、なにより"人間"を丁寧に描いていると感じました。作中の空想の技術が陳腐化すると途端に色褪せるリスクが付きまとうSF小説ですが、先述の魅力的な主人公や、猫との友情が作品にSFというジャンルに留まらない"文学作品"としての完成度をもたらしています。

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 またもちろんSF小説としても素晴らしく、"タイムトラベルもの"としてあらゆる後の創作物の発送の源になったのではないでしょうか。影響を受けたであろうタイムトラベルを取り扱ったハリウッド映画や小説が頭に浮かびました。

 以上、簡単に読後の感想でした。SF小説好きの方はもちろん、アメリカ文学好きの方、登場人物が少なく簡単に読める本が好きな方、そして無類の猫好きの方にはおすすめできる本です。

▶"夏への扉"読後の方へ
 すでに読まれた方にお聞きしたいのですが、あの結末をどのように感じましたか?作中のクライマックスなので詳述は避けますが、当時はまだあのような恋愛のかたちは問題視されていなかったのでしょうか?現在なら間違いなくアウトだと思うのですが。。。

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▶同じくSF小説の"三体"の感想もnoteに書きました。もしよろしければ読んでみてください。

▶本noteで使用した画像


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