授業中、ノートをチェックするために行列を作っていませんか?

行列は、学習効率が非常に低いです。

どうしても全員のノートをチェックする必要がある授業もあるため、行列ができてしまう場合もあります。

ですが、出来る限り授業中に行列を作ることは好ましくないと私は考えています。


行列ができるワケ

大抵、行列ができるときには…

・ノートやワークシートなどを使って子どもに課題を解かせる

・できているかチェックするため教師が「できたら持ってくるように言う」

・できた子からノートをチェックしてもらう

・ノートを見るのに時間がかかるため、待たされる子が出てくる

・列が多くなり、時間がかかるようになると子どもはおしゃべりをはじめる

・結果、必要のない注意や指導が入る

・やっぱり学習効率が下がる


こんな感じで、列ができてしまうのではないでしょうか。

列ができると、教師にチェックしてもらうのを待つだけの時間が発生します。結果として、時間の無駄となります。


「なら、チェックせず教師はどんどん授業を進めていいのか!?」と反論されそうですね。

チェックは大切です。問題は、「待たせること」です。


課題チェックをするときに絶対にやってはいけないこと

そもそもチェックすべき事柄は何でしょうか。

例えば、算数で計算問題を10問出したとします。

10問解き終わったら持ってくるように指示します。

そして、ノートを持ってきた子の問題を1問目から順にチェックをしていきます。


この「1から順にチェック」がやってはいけない間違いです。


そもそも何をチェックすべきか

教師がノートやプリントをチェックする目的とは…

①子どもが、課題の理解が正しくできているかの確認と、間違いの修正

②進捗の確認

③評価

この3つです。

授業中、最も大切なことは、「課題を正しく理解しているか」を確認することです。

なぜ最も大切なのかというと、授業において最も大切なことが、「子どもが課題をクリアすること」だからです。

1単位時間における授業のねらいは、「学習指導要領に提示された学年ごとのねらいを達成するためのピースの一つ」になっているはずです。

ならば、授業において子ども自身が課題を捉え間違えてしまうと、間違った答え、間違った学習結果を得ることになってしまいます。

それは、教育の失敗です。

私達教師は、子どもたちに与えた課題を解決する過程から、教師の指導事項をきちんと習得することを目指さなければなりません。

だとしたら、

①の課題の把握の確認と、間違いの修正に時間を掛けるべきです。

だとしたら、10問の問題すべてを丸付けする必要はないはずです。

私は、例えば算数で同じように10問の問題をやらせるときには、教師自身が赤ペンを持ってあるきまわります。

そして、重要な問題のみを確認し、できているかどうか丸をつけます。

多いパターンは、1問目、2問目…そして10問目です。

それ以外の問題の丸付けは、子どもたち自身ができるように計画します。

・後ほど全体の場で丸付けをする

・答えの記載されてあるプリントを用意して自分で丸付けをする

こんな感じです。

大切のは、「1問目から躓いている子を早期に発見すること」です。

わからないまま放っておくことは、避けなければなりません。

なのでまずは、教師自身が赤ペンを持って、あるき回りながら1問目、2問目あたりの答えが合っているかを確認していきます。

②の進捗の確認は、ぐるぐる机間指導しているときにできます。

③の評価については、

・形成的評価

・総括的評価

の2つの評価があります。

形成的評価は授業のその都度行うもので、総括的評価はいわば「成績」となります。

形成的評価を適切に行うことで、子どもの学習の質が変わってきます。

ぐるぐる丸付け(教師が机間指導を行いながら丸付けを素早くやること)を行うと同時に、簡単に「この子はできているな」とか、「この子の理解は不十分だ」などの評価ができる(かもしれません)。

ただ、どちらの評価にせよ、授業中に正しく行うのは困難なので、ノートやプリント等、子どもが取り組んだものを授業の最後に回収し、進捗や評価を行うことが必要です。

授業中に行列を作らないためには、ぐるぐる丸付けを行うこと。そして、課題が終わった子にはさらに追加の課題を予め用意し、提示しておくことが大切です。

学習の進捗には個人差があります。

30人いれば、30通りの進み具合があるわけで、それを足並み揃えるのは難しいです。

かといって、個別指導ばかりしていると時間がなくなる。

私達教師は45分間の中で勝負しなければなりません。

ですので、子どもを待たせることをせず、なるべく何もしていない「空白の時間」をなくすこと。

これが超大事です。


蛇足な例え

初デートにディズニーランドに行くカップルは別れる、という現象をご存知ですか?

ディズニーランドは夢の国で、カップルが仲違いしそうな要素がなさそうに見えます。

ですが、ディズニーにはあるんですよ。

「待ち時間」が。

アトラクションに並ぶ60分。

ショーが始まる前30分。

何かお菓子を買うのにも並ぶ。

なんならトイレに並ぶ。

並んでばかりです。

カップルになると、はじめは会話が盛り上がりますが、だんだん話すことがなくなっていきます。

それはどのカップルにもあることで、

ある意味宿命のようなものです。

でも、話すことがなくなると人間どうするかというと、

相手の嫌なところが見えてくるんですよ。

そして、雰囲気が悪くなる。


余計な例えですね(笑)

でも、授業中もディズニーのアトラクションの列を作らないよう、どんどん課題を進められるように教師がサポートする。

それが理想的な授業であり、そのためのノートチェックです。


法律相談事務所やラーメン屋とは違います。

教師は、行列を作ってはいけない! という話でした。


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