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「音楽」が私のはじめてのカウンセラー

私はカウンセラーになるため、日々勉強していますが、会社員として働いて辛かった時、カウンセリングを受けたことはありませんでした。縁がなかったのか、「このカウンセラーさんに話を聴いてもらいたい!」という方がいたのですが、人気のカウンセラーの方で予約が取れず、受けられませんでした。

当時はカウンセラーになりたいとは思っていなかったし、カウンセリングにこだわっていたわけではないので、コーチングを2回受けた程度でした。コーチングも話を聴いてもらい、気持ちは楽になったのですが、気持ちが沈んでいたため、新しいことをやる元気は出ませんでした。

そんな私にとって唯一、「音楽」だけ自分の気持ちを素直に出せる場所でした。カラオケに行って声を出すことで、気持ちを吐き出したり、音楽を聴いて自分の感情を出したり、そんな時間があったからこそ、なんとか自分を保てたように感じます。「音楽」だけが私の心の拠り所だったのです。

会社員と音楽

私が会社員として働いていて一番苦しかった頃、人ってこんなにも泣けるんだっていうくらい、毎晩一人で泣いていました。「泣く」ことがストレス発散になっていて、泣いた後は心が落ち着き、少し気持ちも楽になるから。素直に泣くことができたのは、いつも音楽を聴いている時でした。心が苦しくなっている時は、音楽に助けを求めていました。いっぱいいっぱいになっている気持ちを、なんとかしたくて、現実から逃げ出したくて、イヤホンを耳に差し込んで、ただ音楽に耳を傾けていました。

音楽を聴いていると、心地よい雰囲気をつくってくれて「素直になっていいよ」と音楽に言われているような気がしました。私が溜めすぎて爆発しないようにするためには、正直な気持ちを吐き出す場所と時間が必要でした。

音楽を聴いている時だけは、自分の気持ちに正直になれて、辛い気持ちを「泣く」ことで表現できました。音楽を聴いて頭に浮かんだ言葉を、メモやノートに書き出すことで、自分の気持ちを知れました。

気持ちと音楽

一番驚いたのは、自分が「怒り」を感じていたことです。私は自分であまり怒らない方だと思っていたので、自分が怒っていることを知った時、とまどいました。腹の底から煮えくり返るような、やかんからお湯がボコボコと沸騰しているような、激しい怒りが自分の中にあったことに驚きました。

自分では気づけなかった感情にも、音楽を聴くうちに知ることができた、今考えると不思議な体験でした。それは、音楽をずっと聴き続けてきたからこそ、「今どんな音楽が聴きたいのか」「今どんな音楽を求めているのか」で自分の調子がなんとなくわかるようにもなりました。

カウンセリングと音楽

私にとって音楽は「自分の気持ちや感情に気づける、吐き出せるもの」でした。

今、カウンセリングを勉強していて思うのは、音楽とカウンセリングには重なる部分にあって、どちらも共通点があります。音楽が、自分と自分の素直な気持ちをつなぐ役目、役割をしてくれたように、カウンセラーも似ている役割を持っています。

音楽がそうしてくれたように、カウンセリングも、安心して自然体で話せる場所、そんな空間づくりができたらいいなと思います。

不安な自分から自然体の自分へ、そこから希望がある方向へ。自分の原点に戻れるような、自分にとって大事なことを思い出すきっかけとなれるカウンセラーを目指したいし、そんな音楽を歌いたい、つくれたらなと思いました。

まとめ

「音楽」が私のはじめてのカウンセラーでした。

音楽を聴いている時の自分は正直に素直な気持ちを表現していましたし、ただの一人の人として考えられていた、ありのままの自分の気持ちを知ることができたと思います。

音楽を聴いていると、安心して何でも話せるあたたかさがあって、落ち着けました。

ただ音楽がとなりにいてくれるだけで、心の支えになっていたのです。

ことのはさら




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