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「現実と虚実」について

こんにちは。
「」について、はなにやら久々に書いたタイトルな気がします。とはいえ、最近感じるズレについて書かずにはいられなくなってしまったので、noteを開きました。

さて皆さんは、自分の生活にどのくらい娯楽のようなものが浸透していますか?10段階くらいで点数づけをしてみてください。
私は最初は7,8くらいでしたが、今は2くらいの割合が適当かもしれません。アニメやゲーム、気に入ったのはとことん好きでした。より深く考えられる作品は一等好きでした。自己紹介でも書いた「刀剣乱舞」や「文豪とアルケミスト」は実在が題材になっているので、新しい事に触れうる起爆剤みたいに感じます。知らない事を知る有難いスイッチでした。けれども、今は一番のめり込んでいた時ほどではない気がしています。
テレビも見なくなりましたので、俳優の名前を言われてもどちら様だろうと聞いて驚かれています。一時、舞台も好きでしたが、その気持ちもなくなっていきました。名前が同じでもあくまでも「史実とは異なるフィクション」なので、実際の作品や人やなり、それに纏わる言い伝えなどを見ていくとどこかで、アレ?という齟齬が起きてきました。もちろんきちんと作って正確に伝える物もあるでしょう。ただそれは、自分が内容が一致していることを自分が知っていないと判断のつかない事柄です。フィクションだから本物と違うのは当然と言われるかもしれません。それを作っている人の脚色も加わってくるでしょう。なぜ変える必要があったのか、多くに受け入れやすくする為、というのが大きいかなという風に思います。

先ほどあげた「文アル」で例を挙げると、「内田百閒」という人物、話の中では夏目漱石の門弟の一人、借金がある、列車大好き、という点は一致しています。とても奇麗です。性格は明るくて、上品で、誰とでも親しくなれる社交的な雰囲気でした。実際は前の記事で書いた事と重複するかもしれませんが、性格は溺愛されて育ってかなり頑固で、捻くれてて、不愛想で、我が道ゆく、というものです。また違った見方もあります。随筆では内田百閒は芥川龍之介を「芥川君」と呼んでいます。ゲームの中ではファーストネームで呼ばれ、弱ると実物が言わないであろう弱音を吐きます。おそらく実際で言うなら「馬鹿野郎、なんで死んじまったんだ!」と思います。

他の登場人物にも共通していることだと、だいたいが既婚者です。その伴侶がいたから文学者としてなれた者もおります。それがゲームの中だと本人の力によって生み出された、という認識に代わっているように感じます。中には、今も血縁者の方が実際にいらっしゃたりします。止まった時間の中だからとはいえ、そういうのが全くなかった事されるのに疑問をもってしまいました。今でも活躍されている方々がないものとされているのが、どうにももやもやです。

もう一個例を挙げると、彼らの師匠である夏目漱石のこと、というよりその奥様の鏡子さんのことです。以前連続ドラマになったことがあるそうです。その際に、鏡子さんについてを事前に孫の半藤末利子さんに記者が取材に当たって人物像を伺ったそうです。ところが、実際は本人の言動などからはかけ離れていたそうです。記者が万人に受けると思ったところだけ切り取っていたのだそうです。ドラマがあったことも知りませんでしたが、この方の著作「硝子戸のうちそと」という随筆にその詳細とその後があります。

メディアなどではこう言われているが実はこうだった、みたいなのが溢れています。随筆や作品を読んで知った、重要な一部です。知らなければ、フィクションが実際だとずっと思いこみ続けていた事と思います。ああ、くわばらくわばら、です。本当にズレが多いです。

最近は架空現実で自分のアバターを操作できることで、架空現実で生活しているように疑似体験できるというのが、流行っていますね。あれできゃっきゃとはしゃいでいるのを見かけると私はぞっとしてしまうようになりました。「メタバース」という造語もあるようですね。Metaは高次元というそうですが、どっちかというとMetaphor/暗喩という意味合いのが近いと感じられます。夢中になっている間に、自分のいるユニバースはほったらかしになってしまいます。その結果がどうなっていくかは、言わずもがなでさう。

本でも同じことが言い得るというのを知りました。本を「読む」のと「見る」ということです。同じように活字に向かっていても、その中身を考えてみる思索する実践を試みる「読む」と、文字を追って「あーこういうことあるんだ、いいな、すごいな」となって感心して、ある意味テレビを見ているに近い追体験して、なにも覚えていない「見る」というのがありました。それは、同じ本について話してみるとかなりはっきりしました。

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