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現代文 読み方解き方 まとめ



本記事について

本記事は現代文で読む時、解く時に必要な思考法、道具についてまとめたものになります。
文脈から前後関係からという中身のない曖昧な言葉ではなく、できるだけ具体的で実践しやすい形で読み方と解き方の考え方を纏めました。よくある用語やキーワード、文法のまとめではありません。思考の体系化という学習者にとって、なかなかしにくいものをまとめました。かなりの数の参考書や授業の内容が盛り込まれていますので、学べる所は必ずあります。
共通テストにも対応できるように、複数の文章や特殊な文章の所で、詩や実用的文章についても手厚く扱っています。

本記事を読むことで長文問題集の解説を読む時に他の問題にも生きるような形で深掘りがしやすくなります。たとえば、「〜行目に…とあるので正解③になる」のような解説を読んだ時に、〜行目を特定する理由が書いていなかったとしても、こういう理由で解答根拠が〜になると自信を持って自力で言えるようになります。
これは選択肢のタイプだけではなく記述式でも同様です。自分でなぜその解答の要素が入るのか、どうやって見つけるのか説明できるようになります。
こういった深掘りが自力でできるようになると、ただ漫然と取り組んでいる状態から脱却でき、今学んたことが次に活きていると実感できるので、自分の勉強に自信をもって取り組むことができます。なにより成果を実感できるのでモチベーションを維持しやすいです。

本記事の内容を頭にいれて使う練習をしてくだされば、最終的には読み方に関しても、解き方に関しても問題集にのっている解説よりしっかりとした解説を自力で組み立てられるようになります。
本記事を読んで学習の質を一気に高めてほしいです。

記述に特化したい方はこちらをご覧ください。

英語長文の読み方解き方について知りたいという方はこちらをご覧ください。現代文的な視点を盛り込みかなり踏み込んだものになっています。

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※あくまでよく出る場面で区切っているだけなので、評論の内容は小説でも使い、逆に小説の内容は評論でも使います。

評論

読解の基礎知識 評論

*読みの大前提
・文章の内容を理解し構造化する
※大枠と中身の意識が大切
・関係性がある文はきちんと対応させる
・予測、追跡、修正、対応、整理を行う
・論理が発生している所、わかりにくい所にはどういうこと?なぜ?とツッコミを入れて整理する
・スピード調節や往復を大切にする
※一定速度、一方通行で読まない
・簡単な話、知っている話ほど慎重に 勝手に決めつけない

*解きの大前提
・文章を全て読んでから解く 読みながら解かない
※これ自体が設問条件
・順番に解く 
・解答根拠は本文中から探す(設問→解答根拠→選択肢の流れ)
※設問から選択肢に直接突き進まない
・設問条件をよく読む 
→無駄なことは書いていない バツ選べ、複数選べは要注意 答え方が指定されていることもある
・解答根拠や正解を探す前に設問や解答根拠を噛み砕き探す物を明確にする
→傍線部や設問が探す物を教えてくれる ここの理解が甘いと解答根拠を探したり、正解の選択肢を探したりするのが遅くなる
・積極法→消去法で解く
→設問から解答を作れないものは消去法でいくしかない 小説では消去法が有効なことが多い
・解答根拠を探す時の精読を通して本文をさらに理解していく
・難し問題ほど形で解いていく意識を大切に

*文章ジャンル
・評論→筆者の主張を書いたもの
・小説→登場人物の心情を書いたもの
・随想→筆者の心情を書いたもの
※随想は評論と小説の間の位置付けだが、ものによって評論よりであったり、小説よりであったりする

*主張の性質
・表現で強調される
・繰り返し述べられる
・一般論、常識批判が多い
・通常一つの文章につき一つ

*解く時の基本の道具
→傍線処理、文法、論理、設問で解く
※設問の対処法を知らないものは設問条件をいつもより注意深く読む 答えを一つに決めるためにきつくなっていることが多い
※難しい時ほど構造的、形式的読解を大切に

*重要な助詞
(i)は→主題提示、対比の合図
(ii)も→類比の合図

*のだ、のである
→前の内容の説明

*指示語
→普通の指示語とまとめの指示語がある
※まとめの指示語 このように、そのように、こうして、そうして、ここから、そこから

*指示内容
→指示語を含む一文(後ろ)を見てヒントを掴み、前に指示内容を探しに行く 指示内容を見つけたら指示語を代入して意味が通るか確認
※ 等位接続詞andと似た感覚
〈注意事項〉
・内容や構造上の類似点相違点もヒントになる
  ex同じ要素で使われている
・主語で使われている時は必ず述語と対応させる
・強調文中の指示語と指示内容には印をつける
〈指示内容の特徴〉
(i)普通の指示語
→具体的なものを指す
(ii)まとめの指示語
→抽象的なものを指す、もしくは具体的なものを複数指す
※this +名詞系はまとめの指示語扱い
※後ろの論に置かれたまとめの指示語は普通前の論を指す(例は飛ばす)

*論証責任
→筆者は主張やぶっ飛んでいることを言ったら後で説明しないとけない
※ 主張やぶっ飛んでいることを見たら、どういうこと?なぜ?とツッコミ後で説明がくることを予想しながら読む。見つけたら対応させる

*よくある文章の展開
→最初のやつを見た時にこれからくるであろう次の展開を予測しながら読む
・前置き →本題
・譲歩/一般論 /神話→主張
・論 →例→論
・問題提起→答え→具体化
・数詞 →列挙
・抽象 →具体化
・主張 →根拠
・主張 →表現変えて主張
・昔 →今
・日本 →西洋
・対比 →表現変えて丸ごと対比
・対比 →片方だけ受け継ぎ
・対比 →類比
・類比 →対比
・一般的によく思わているもの→その批評
ex資本主義批判、科学批判、近代批判、合理効率の批判
・プラス →マイナス
・マイナス→プラス
・話をまとめて→話題転換
・難しい言葉、特殊な言葉、ぶっ飛んだこと→その説明
・本筋→それて→また本筋
・問題点→解決策

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16,337字
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