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パリ条約15条 国際事務局

 パリ条約15条では、国際事務局について規定されています。

 国際事務局は、パリ同盟に関する管理業務を行います。例えば、国際事務局は、工業所有権に関する情報を収集、公表します(パリ条約15条(2))。また、各同盟国は、工業所有権に関する法令・公文書等を国際事務局に送付します(パリ条約15条(2))。

 国際事務局は、WIPO国際事務局と同じです(WIPO条約2条(ii)等)。パリ条約の全加盟国がWIPO加盟国となるまでの間、WIPO国際事務局はパリ同盟事務局としての職務を遂行します。パリ条約の全加盟国がWIPO加盟国となった後、WIPO国際事務局は、パリ同盟事務局の権利等を承継します(WIPO条約30条(3)(4))。

・パリ条約15条 国際事務局

(1) (a) 同盟の管理業務は,文学的及び美術的著作物の保護に関する国際条約によつて設立された同盟事務局と合同した同盟事務局の継続である国際事務局が行う。
(b) 国際事務局は,特に,同盟の諸内部機関の事務局の職務を行う。
(c) 機関の事務局長は,同盟の首席行政官であり,同盟を代表する。
(2) 国際事務局は,工業所有権の保護に関する情報を収集し及び公表する。各同盟国は,工業所有権の保護に関するすべての新たな法令及び公文書をできる限り速やかに国際事務局に送付するものとし,また,工業所有権に関する自国の部局の刊行物であつて,工業所有権の保護に直接の関係があり,かつ,国際事務局がその業務に関して有益であると認めるすべてのものを国際事務局に提供する。
(3) 国際事務局は,月刊の定期刊行物を発行する。
(4) 国際事務局は,同盟国に対し,その要請に応じ,工業所有権の保護に関する問題についての情報を提供する。
(5) 国際事務局は,工業所有権の保護を促進するため,研究を行い及び役務を提供する。
(6) 事務局長及びその指名する職員は,総会,執行委員会その他専門家委員会又は作業部会のすべての会合に投票権なしで参加する。事務局長又はその指名する職員は,当然にこれらの内部機関の事務局の職務を行う。
(7) (a) 国際事務局は,総会の指示に従い,かつ,執行委員会と協力して,この条約(第13条から第17条までの規定を除く。)の改正会議の準備を行う。
(b) 国際事務局は,改正会議の準備に関し政府間機関及び国際的な非政府機関と協議することができる。
(c) 事務局長及びその指名する者は,改正会議における審議に投票権なしで参加する。
(8) 国際事務局は,その他国際事務局に与えられる任務を遂行する。

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