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クリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー』所感
約3時間の大作。結構体力使う。
その所以は物語が進むにつれ登場人物がどんどん増えていき、その人物間の複雑な人間関係などを細かく把握する必要が出てくるので、脳みそのカロリーが減るわ減るわ…。
もしかしたら日本国外、特にアメリカで教育を受けた人たちはもっとオッペンハイマーという人物に関する基礎知識がそもそも豊富なのかもしれないと思いましたね。我々日本人の彼に対する知識が平均より下回ってる可能性はあ
Weekly Howl 『君たちはどう生きるか』回
ラジオで話したことの追記です。
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音楽トークラジオ Weekly Howl
「君たちはどう生きるか」
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番組の収録後、私は3回目の鑑賞をしました。3回の鑑賞で導き出した一つの答えがあります。
それはこの映画は『音楽を聴く映画である』ということです。
いろんな方の批評を見ると、『抽象的な表現が中心の映画』という共通の認識があるようです
あなたの味方のニューエイジ
私が今ここで演奏しているambient/環境音楽というジャンルは、聴かれることを前提としない空間そのもののような音楽です。
演奏中、鑑賞に徹する必要もありません。雑談しても、スマートフォンを見ていても...むしろ聴衆がそうしているほうが、この音楽が流れている空間としては健全だと思います。もちろんパフォーマンスを観てもらうことも私は嬉しいです。
要は、日常と非日常が混在する、より解き放たれた空間
Palm Thingsについて
Palm Things(パルム・シングス)は、漂泊亭俳太によるアンビエント・プロジェクトです。TwitterやInstagramなどのSNSサイトで、定期的に作品を発表していきます。
作品は非常コンパクトな掌サイズです。演奏時間は5~20秒程度。これは、ブライアン・イーノのwindows 95の起動音や、茶器『樂茶碗』から着想を得たもので、現代のインターネット・メディアの特性を意識した作品でもあ
THE WHOのLIVE AT LEEDSとJIMI HENDRIXの話
ザ・フーの『ライブ・アット・リーズ』は、1970年に世に放たれた、60年代の混沌を包括して音で表現しパッケージングした稀有な作品でしょう。英国リーズ市にあるリーズ大学で行われたパフォーマンスは、凄まじく暴力的で有機的です。その有機性こそ60年代後半のロンドンが『スウィング』していたという事実を物語っており、フーがそれを世界に知らしめたといって良いでしょう。
この作品の、とりわけピート・タウンゼン
ザック・スターキー徹底解説
ザック・スターキーはビートルズのドラマー、リンゴ・スターの息子であり、ザ・フーのキース・ムーンの弟子である。そして僕が最も影響を受けたドラマーと言っていいと思う。
キース・ムーンの弟子といっても彼から直接ドラムを教わったことは無いそうで、よく自宅に父のリンゴを訪ねてきては、ザックや弟のジェイソンに女の子の口説き方を教えたりしていたのがほとんどだったそうだ。
そんなザックが誰よりもキースの魂を継