辻ノ名草

小説書いてます。気まぐれ投稿。 よろしくお願いします

辻ノ名草

小説書いてます。気まぐれ投稿。 よろしくお願いします

記事一覧

キヅタちゃんが死んだ話 〘4〙

 今日はずっと楽しみにしてたお泊りの日! キヅタちゃんがわたしの家に迎えに来てくれたよ! 家教えてないのに来てくれたんだ! 凄いよね、キヅタちゃんは何でも知って…

辻ノ名草
2日前
1

キヅタちゃんが死んだ話 〘3〙

 あのね、今までずっとキヅタちゃんを見てきてわかったんだけど、キヅタちゃんに群がってる奴らはみんな、ファンなんだよ。キヅタちゃんの。だってわたし知ってるもん。近…

辻ノ名草
2週間前
3

火くんと地くん

 火くんはいつも通りランニングをしていました。そして、隣を歩いている地くんに話しかけました。 「やっほ」 「あ……こんにちは」  「あれ、体調悪い? やっぱりお…

辻ノ名草
4週間前
4

キヅタちゃんが死んだ話 〘2〙

 キヅタちゃんはすごい子なんだよ! 頭がいいし、かわいいし、性格もいいんだよ! 全てがぱーふぇくとなんだ! わたしの友達でもあり、憧れの存在でもある。よく勉強教…

辻ノ名草
1か月前
2

キヅタちゃんが死んだ話 〘1〙

 キヅタちゃんと初めて喋ったとき。 「あのさ、そのヘアピンかわいいね!」  前髪につけていた、ねこのヘアピン、あれから大切に机の中にしまってるんだ。こんな普通の…

辻ノ名草
1か月前
1

〘自己紹介〙

※活動再開後に改めて書かせていただいている自己紹介です。前に書いたものは削除していますのでご了承ください。  こんにちは。辻ノ名草と申します。暗めの小説を書いて…

辻ノ名草
1か月前
16

お久しぶりです。辻ノ名草です。本日から活動再開します。自己紹介の書き直しや新しいシリーズの小説も書くつもりですm(_ _)m
改めてよろしくお願いします

辻ノ名草
1か月前
7

突然で申し訳ございません。活動休止させていただきます。次の投稿は、おそらく数年後になるかと思います。毎回私の投稿を楽しみにしていただいた方がいたなら、本当にごめんなさい。こんな小説を読んでくださり、すごく嬉しいです。復活した時は、また新しい小説をお読みいただけると幸いです。

辻ノ名草
11か月前
2

危険区域

 この地域には、怪物が住んでいるらしい。  だが、私は何百年もここに住んでいるのにもかかわらず、その怪物を見たことがないのだ。  この地域は段々と有名になり、…

辻ノ名草
11か月前
2

理由をください、シニガミさん 〘4〙

─テキトーナキメカタ─ 「シニガミさん? まだ一週間も経ってないけど……。」  何故か次の日、シニガミさんが来た。おかしいな。  彼女は怒っていた。こんなテキトー…

辻ノ名草
1年前
3

『名無しさん』の"名無しさん"をみるきっかけとなったもの、そして『糸をみている。』の"黒い糸"。

お母さんに人形を直してもらったときに出てきた糸くず、これがあの男の子には人の形にみえました。

辻ノ名草
1年前
2

糸をみている。

 かわいいかわいい息子のために、人形をつくってあげた。まだ さい。これからどんなふうに成長していくのかな。楽しみ。  息子の名前は  。  くんは人形を渡すとと…

辻ノ名草
1年前
3

人形(多分猫)
裁縫苦手なので縫い合わせとか上手くできませんでした。口も難しかったです。

辻ノ名草
1年前
2

理由をください、シニガミさん 〘3〙

─センタクシ─  僕が選んだ紙に書いてあったのは、『生きる』だった。すぐに決まったのに、次にシニガミさんが来るのはあと六日後か……。ちょっと退屈だなぁ。  僕は…

辻ノ名草
1年前
2

人形 (多分犬)
どんどんぼろぼろになってきました。かたっぽの耳は、もうすぐ千切れそうです。

辻ノ名草
1年前
3

⚠一部欠損⚠

 幼少期の記憶。誰かが僕に何かを言った。そして去っていった。他は知らない。だけどどんな顔してたかだけ少しだけど覚えてる。微笑んでた。僕はそれに恐怖を憶えた。  …

辻ノ名草
1年前
4

キヅタちゃんが死んだ話 〘4〙

 今日はずっと楽しみにしてたお泊りの日! キヅタちゃんがわたしの家に迎えに来てくれたよ! 家教えてないのに来てくれたんだ! 凄いよね、キヅタちゃんは何でも知ってるんだ! わたしが玄関のドアを開けると、そこにはキヅタちゃんが立ってた。グレーのパーカーに黒の短パン。シンプルな服装で良いし、かわいいよ! 

 そして、わたしとキヅタちゃんは、キヅタちゃんの家に向かった。ドアを開けたら、そこにはキヅタちゃ

もっとみる

キヅタちゃんが死んだ話 〘3〙

 あのね、今までずっとキヅタちゃんを見てきてわかったんだけど、キヅタちゃんに群がってる奴らはみんな、ファンなんだよ。キヅタちゃんの。だってわたし知ってるもん。近くのショッピングモールのゲームセンターで、キヅタちゃんと誰かが遊んでたんだ。それで写真を撮ってた。友達なら普通、一緒に撮るでしょ? 少なくともわたしならそうする。でもその時、キヅタちゃんは写真を撮られてたんだ。写真には、クレーンゲームでくま

もっとみる

火くんと地くん

 火くんはいつも通りランニングをしていました。そして、隣を歩いている地くんに話しかけました。

「やっほ」

「あ……こんにちは」 

「あれ、体調悪い? やっぱりお前んちのヤツ大変なのか?」

 地くんは少し困っている様子。

「大変だよ。特に……____かなぁ。最近はものすごい喧嘩起こしちゃって大変だったんだよ。家の中がぐちゃぐちゃになった」

 火くんはため息をついている地くんをみながらあく

もっとみる

キヅタちゃんが死んだ話 〘2〙

 キヅタちゃんはすごい子なんだよ! 頭がいいし、かわいいし、性格もいいんだよ! 全てがぱーふぇくとなんだ! わたしの友達でもあり、憧れの存在でもある。よく勉強教えてもらったよ。キヅタちゃんは、教えるのがとても上手なの。そうそう、キヅタちゃんの得意な教科は数学なんだって。数学って、アルファベットとか数字とかがたくさん書いてあるやつでしょ? あんなに難しそうなのにすごいよね。でも、得意教科って言ったっ

もっとみる

キヅタちゃんが死んだ話 〘1〙

 キヅタちゃんと初めて喋ったとき。

「あのさ、そのヘアピンかわいいね!」

 前髪につけていた、ねこのヘアピン、あれから大切に机の中にしまってるんだ。こんな普通の会話だったけど、わたしにとっては大事な思い出だよ? キヅタちゃんとわたしは、このキヅタちゃんの一言から仲良くなったんだ! 学校の休み時間はいつも一緒に遊んでたし、席も隣だったから、授業中の話し合いの時間では二人でこっそり授業に関係ない話

もっとみる

〘自己紹介〙

※活動再開後に改めて書かせていただいている自己紹介です。前に書いたものは削除していますのでご了承ください。

 こんにちは。辻ノ名草と申します。暗めの小説を書いている者です。シリーズもあれば、ショートショートも書くことがあります。

 好きな作家は綾辻行人さんや夢野久作さんです。ホラーやミステリー小説などを結構読みます。不思議な雰囲気の小説が好きです。夢野久作さんの小説をよく読みます。

 別名で

もっとみる

お久しぶりです。辻ノ名草です。本日から活動再開します。自己紹介の書き直しや新しいシリーズの小説も書くつもりですm(_ _)m
改めてよろしくお願いします

突然で申し訳ございません。活動休止させていただきます。次の投稿は、おそらく数年後になるかと思います。毎回私の投稿を楽しみにしていただいた方がいたなら、本当にごめんなさい。こんな小説を読んでくださり、すごく嬉しいです。復活した時は、また新しい小説をお読みいただけると幸いです。

危険区域

危険区域

 この地域には、怪物が住んでいるらしい。

 だが、私は何百年もここに住んでいるのにもかかわらず、その怪物を見たことがないのだ。

 この地域は段々と有名になり、若者が度々訪れるようになったが、数日もすれば消えていった。

 まるで元々存在していなかったように。

 せっかくの話し相手がすぐに消えてしまうのは大変寂しいものだ。

 だから私は、そろそろこの地域から離れようと思う。

理由をください、シニガミさん 〘4〙

理由をください、シニガミさん 〘4〙

─テキトーナキメカタ─

「シニガミさん? まだ一週間も経ってないけど……。」
 何故か次の日、シニガミさんが来た。おかしいな。
 彼女は怒っていた。こんなテキトーな決め方をしてはいけないと。しかし、僕にはなぜそんなに怒っているのかが理解できなかった。これがなぜテキトーな決め方になるのかもわからない。
 シニガミさんが言うには、こういう命に関わることは、ちゃんと自分の意志で決めなければいけないらし

もっとみる

『名無しさん』の"名無しさん"をみるきっかけとなったもの、そして『糸をみている。』の"黒い糸"。

お母さんに人形を直してもらったときに出てきた糸くず、これがあの男の子には人の形にみえました。

糸をみている。

糸をみている。

 かわいいかわいい息子のために、人形をつくってあげた。まだ さい。これからどんなふうに成長していくのかな。楽しみ。

 息子の名前は  。  くんは人形を渡すととても喜んでくれた。かわいい。

 今日は  くんが泣いていた。人形の足が破れそうになったんだって。直してあげたらすぐ笑顔になってくれた。よかったね。

 

 今日も  くんが泣いた。何故か人形がぼろぼろになっていた。なんでって聞いたけど

もっとみる

人形(多分猫)
裁縫苦手なので縫い合わせとか上手くできませんでした。口も難しかったです。

理由をください、シニガミさん 〘3〙

理由をください、シニガミさん 〘3〙

─センタクシ─
 僕が選んだ紙に書いてあったのは、『生きる』だった。すぐに決まったのに、次にシニガミさんが来るのはあと六日後か……。ちょっと退屈だなぁ。
 僕はシニガミさんの絵を描いた。看護師さんに「それはだれ?」と聞かれたため、「僕が考えた小さな天使」と答えた。死神なんて信じてもらえないに決まってるから。それに僕は、シニガミさんは死神じゃなくて天使のように感じたから。

———————————

もっとみる

人形 (多分犬)
どんどんぼろぼろになってきました。かたっぽの耳は、もうすぐ千切れそうです。

⚠一部欠損⚠

⚠一部欠損⚠

 幼少期の記憶。誰かが僕に何かを言った。そして去っていった。他は知らない。だけどどんな顔してたかだけ少しだけど覚えてる。微笑んでた。僕はそれに恐怖を憶えた。

 僕の記憶は一年前から。それ以前のことはあまり覚えていない。唯一はっきりと覚えているとすれば、名無しさんとの会話。僕の唯一の友達。今でも一緒にいる。

 いつか思い出してしまう気がする。思い出してはいけない気がする。なのに思い出してみたいと

もっとみる