火くんと地くん

 火くんはいつも通りランニングをしていました。そして、隣を歩いている地くんに話しかけました。

「やっほ」

「あ……こんにちは」 

「あれ、体調悪い? やっぱりお前んちのヤツ大変なのか?」

 地くんは少し困っている様子。

「大変だよ。特に……____かなぁ。最近はものすごい喧嘩起こしちゃって大変だったんだよ。家の中がぐちゃぐちゃになった」

 火くんはため息をついている地くんをみながらあくびをしました。

「俺のところは何もいないからな。お前の相当な苦労は伝わってくるけど、同情はできないね」

「いずれわかると思うよ……。多分もう限界が近いんだ。僕のカラダがだめになったら代わってくれないかな?」

 地くんは申し訳無さそうに火くんにお願いをします。

「おいおい、俺にその厄介な生物の面倒をみろっていうのか!? 嫌な冗談はやめてくれ……」

「しょうがないじゃん! あの子達を皆殺しにしたくないんだよ」

「え、でもお前……そいつらのせいでこんなことになってるんだろ」
 
 火くんの言葉を聞いた地くんは黙ってしまいました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?