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批判するべきは個人ではなく「因習」であるという日記。
漫画家の芦原先生が急逝された。
この件に関しての見解は、正式に何らかの形で発信できるほど私の中でまだ纏まってはいなくて、ややもすれば個人批判に陥ってしまいそうな衝動を、必死の思いで耐えている。
それをやってしまえば、意味はない。
批判するべきは業界の構造や慣習や文化であって、その責を個人に還元してはならない。
そう自分にどれだけ言い聞かせたとて「犯人探し」をしてしまうのが、一般的小市民である私なの
昨日、髪を切った。 #2000字のドラマ
「失恋したから髪を切る」みたいなベタな事象が自分に起こるなんて、想像もしていなかった。「バッサリいっちゃって良いんですね?」
美容師の念押しに、私は無言で頷く。
間もなくして、私の髪の毛は、美容室の床に黒々ととぐろを巻いた。
胸に渦巻く黒い気持ちもこんな風に切り落とせたら良いのに、と考えていたら、私の気も知らずに、
「お客様、すごく綺麗な髪だったから、ちょっと勿体ないですね」
と美容師が声
私達のラブソングを聴いてくれ #2000字のドラマ
同じ軽音サークルの、同期男子が死んだ。お調子者で、いつもサークルの中心にいて、つまり私とは対照的なタイプ。
飲み会で隣の席になれば、少し世間話をする程度の仲の男の子。
だから、なぜ死んだタケルが私に取り憑くのか、全くもって意味が分からない。
「この世に未練があって成仏できないみたいでさ。同じサークルのよしみだし、キョウコ、協力してよ」
「そりゃ、未練は沢山有るだろうけどさ…」
「一つでいい