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アキの詩集

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2022年3月の記事一覧

言葉の花束ーアキの詩集No.47

言葉の花束ーアキの詩集No.47

1.「春に舞い落ちる雪の花びら」

梅が咲き
桜のつぼみが膨れ
色づく時期に

しんしんと
空から舞い落ちる
雪の花びら

冬の間に
降りきれなかった
天上に咲く
雪の花々が
未だ空に残っていたのだろう

寒気に乗って
いざ行かんと地上へと
いっせいに舞い落ちてきた

だんだんと
春の色に染まってきていた風景に
再び白が重なる

若葉の黄緑色や
梅の薄紅色にも
雪の花びらが覆い

季節外れは
興ざ

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言葉の花束ーアキの詩集No.46

言葉の花束ーアキの詩集No.46

1.「ウグイスの鳴き声」

春一番の
ウグイスの鳴き声が
聞こえた

声は聞こえても
居どころが掴めず

辺りをきょろきょろ
見渡してばかりいる私

他の鳥と交ざって
鳴いているようだ

どの鳥か
鳥らしきシルエットも見えず

でも確かに
聞こえる
伸びやかな鳴き声

声高らかに
春を謳歌しているようだ

仕方なく
鳴いている様子を
思い浮かべる

見えなくて
悔しい

けれど
声に合わせて
様子

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言葉の花束ーアキの詩集No.45

言葉の花束ーアキの詩集No.45

1.「お天気さんは気分屋」

春うららと
思いきや

急に
冬の寒さが
逆戻り

どんどん
暖かくなっていくものだと
思わせておいて

何なのよ
その気まぐれは?

もっと暖かくなることを見こして
休みの間に
冬物の服を一気に
片付けたのに

また
出すことに
なったじゃないの!

ホント
お天気さんは
気分屋だ

春ならば
春らしく
温かな気候のままでいてくれた方が
楽なのに

そうやって
時々

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言葉の花束ーアキの詩集No.44

言葉の花束ーアキの詩集No.44

1.「紅い梅の花が美しい」

車を運転しているときに
垣間見えた

どこかの家の
紅梅

一日働いて
疲れた体を休め

何か
感動したことはあるか
今日を振り返ってみると

真っ先に
思い浮かんだ

あの家の
紅い梅の花が
美しかったと

それしか
心動かされたものが
なかった

いや
たったそれだけのことに
深い感動があった

疲れた心に
美しいという感動が
沁みる

ただ働いて動いて
何も感じ

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