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お手紙やりとり

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ねこと誰かがやりとりをする様子です。 追憶でもあるし、今でもある。
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たまごの王子さん江

たまごの王子さん江

お久しぶり
わたしの12ヶ月を知ることができたでしょうか
電話も出てくれないけれど。
あなたはきっとわたしの様子を伺っていたことでしょう。
長い沈黙と噴火に落石火事4の字固め。ありとあらゆる嫌な事を共有したような気もします。
ついに朝がやってきました。
朝日を2人で浴びましたよね。わたしは胸が熱くなりました。
きっとずっと気が遠くなるような昔から続いてきた
わたしたちの火事は、もうふたたび起こらな

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空っぽのわたしへ

空っぽのわたしへ

空がひとつ
それはあなたにもある
いつも来ていて いつも帰らない
それは今夜も紺色のおばけになる
だからそれはいつも届かない
何故いつもその下にいるのか
きっとずっと触れないのに
空と星とあなたと空っぽのわたし
空っぽのわたし
いつも泣くみたいに雨が降る
雪は水玉になりながらわたしの頭を濡らす
ばかにされてるみたい
笑うあなたと空っぽのわたし

さらばあなた

数センチ隣のパラレルワールドでも、わたしはあなたとサヨウナラをしているのでしょうか。

あなたは、昔よく見えていたギョロ目を瞬きするでもなく、何かを見ようとしているでもなく、宙ぶらりんのままの隙間でわたしを呼びました。それは遠くからの声でしたので側まで来るのに半日もかかってしまい、ごめんなさいね。あなたはわたしよりもっと高い位置から、わたしを許すような諭すような抱きしめるような、そんな雰囲気でわた

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はざまへのチケット

あなたとあなたへ

こちらは地球です。またいつものように朝が来て昼が来て、今は夕方というやつに居ます。それはすごくずっと移動していて、もうすぐ私は夜の始まりへ運ばれてしまうことでしょう。

はざまとは、何かと何かの狭い間ということです。はざまに行く人は割と少ないかもしれません、いいえ、多いのかもしれません。どっちにしろ私は興味がありませんから、チケットは必要ありません。でも、いつもいつもはざままで

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お月様へ

お月様へ

なんて事でしょう!

今夜わたしはあなたに心揺さぶられて、何も手につかず困った時間をただ過ごしています。

こんな夜をあなたは分かっていてそうしてるのですか。

行方知れずになりたいくらい、気持ちが安定しません。

あなたの気配を手にとって。

わたしの気配も手にとって。

黄色いライトと黒い海。

震える気分のねこより

ねこへ

ごきげんよう。こないだのお手紙、ハラハラしながら読みましたよ。ありがとうと言うべきかは、まだ分かりません。

私はただ、自分がしたいようにしているだけなのです。あなたに非もなければ、私にも非はありません。そこの所を、あなたが理解する必要があると思うのです。あなたの気持ちや行動を優しく許してあげたいのだけど、私は私の活動で手一杯なのです。

それでも。今夜はそれぞれの窓から月を眺めましょう。23時に

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嘘つきさんへ

あの、とんでもなく無色に近い冬の日にメリーゴーランドに乗りましたね。本当は馬車の方に座りたかったのに、写真係のあの人が「馬に馬に、白い馬に!」と力を込めて熱く訴えかけるので、その後のお昼ご飯を楽しく食べたい私は、ついにあなたのリクエストを受け入れてしまいました。

置いてけぼりになった悲しい人の心の中のような音楽が流れ出すと、馬も馬車も円を描くように動き出します。動くたびに馬が震えて、私は恐怖を満

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たまごの王子さんへ

ハロー!という軽い気分で接する事ができる人。それはそうなのですが、最近のあなたはどうかと思います。眩しいくらいの黄色い黄身を保有しておきながら、急にどんよりと厚い雲が空1面に広がって、下で生活している人を不安にするような、あなたのたくさんの嵐のような言動ですよ。分かっておられますか。

白い粉雪のようなその肌を、そのまま顔にくっつけていつも1人でほくそ笑んでいる。ああ神様あの人の顔は粉雪を振りかけ

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みずいろさんへ

ねこです。

私のことを、覚えていますか。会わなくなってからずいぶん時間が経ちました。あなたはまだ生きていますか。あなたの瞼はいつも明るいみずいろで、長い爪には赤い闇みたいな太陽がありました。今思うと、あなたのままならない悲しみを受け止めるには、私はまだ小さすぎました。微妙なニュアンスは、今なら察してあげることができたでしょう。ごめんなさいね。

あなたは私に色んなことを呟きました。今ならこう想像

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ねこさんへ

久しぶりのお手紙嬉しいです。

とても長い長い雨ですね。

生きる上で雨がとても大切な事だとは分かっているのですが、グラスから水が溢れて床が濡れていくような憂鬱な気持ちになったりしています。

洗濯物も毎日困っております。私しか洗濯をする係りがいなく、どうにか1人で考えなくてはならないことが時々プレッシャーに感じます。4人分の洗濯物は日々多く、川で洗濯をする時代じゃなくてまだ良かった。

私は毎日

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ねこさんへ

ねこさんへ

ごきげんよう。

わたしは、あなたです。

始めたのですねnoteを。

さっきまで曇り空で隣の人の顔がグレーでしたが、今は少し陽がさしてきましたから、隣の人の顔は明るいベージュ色のようです。焼きたてのパンのように柔らかい印象を私に与えています。
さて、人に何かを伝えると言うよりも、あなたと私で往復してみましょう。
ねこさんは同じ毎日の繰り返しをどう思われていますか。私はのんびりとできることに対し

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