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⑦LINEスタンプの申請と販売【LINEスタンプを企画~販売】

こんにちは。
Bitter Orange Radio、蒲郡みかです。

今回は、いよいよ連載ラスト!
【LINEスタンプを企画~販売】⑥完成デザインの調整をするの続きをお送りします。

※第1~6回はこちらから↓
第1回 現場取材でのとある気付き
第2回 社員間の連絡ツールとは?
第3回 イラスト制作はどうする?
第4回 LINEスタンプの具体的な内容を考える
第5回 スタンプのデザインを制作する
第6回 完成デザインの調整をする

前回は、デザイングループが仕上げたデザインを確認・調整し、デザインを完成するお話でした。

今回は、LINEスタンプの販売へ向けての準備(申請)から販売開始までのお話です。
どうか最後までお付き合いくださいね。


LINEスタンプ申請の準備

LINEスタンプのデザインが完成したら、あとは販売!
…ですが、その前にLINEスタンプの申請&審査があります。

LINEクリエイターズマーケットでは「制作ガイドライン」があり、申請に必要なものやガイドラインがまとめられています。

今回は、すでにLINEスタンプの販売経験を持つデザイングループの皆さんの力を借り、スムーズに作業を進めていくことができました。

申請するには画像が必要!

申請に必要なものの一つが画像です。
画像で必要なのは、メイン画像・スタンプ画像・トークルーム画像の3点。
こちらは、サイズ・フォーマット・解像度の指定があるので、そのあたりの調整ができないと申請に出すこと自体が難しいのがネックですね。

「画像調整についてよく分からないけど、自分で簡単にスタンプを作りたい」という場合は、スマートフォンからLINEスタンプが簡単につくれるLINEのアプリ「LINEスタンプメーカー」を活用するのも手だと思いました。

LINEスタンプ申請に必要なテキスト

もう一つの必要なものが、テキスト。
・クリエイター名(50文字以内)
・スタンプタイトル(日本語・英語 40文字以内)
・スタンプ説明文(日本語・英語 160文字以内)
・コピーライト(50文字以内・英数字のみ)
※日本語の全角文字は2文字分としてカウント。

ここまでデザイングループにおんぶに抱っこの状態…、せめてスタンプタイトルと説明文だけでも!
ということで、タイトルと説明文はコンテンツグループで担当することに。

LINEスタンプのタイトルについて考える

作成するテキストは、スタンプタイトルとスタンプ説明文。
日本語だけでなく英語のテキストも必要です。
まずは、日本語のタイトル制作から開始します。

まずは、実際に販売されているLINEスタンプはどんなタイトルなのか、確認してみることに。

すると、タイトル名が短いものが多数!
そして、キャラクター名が先頭に入っているものも多い印象です。

そして肝心なのが、どのように画面にテキストが表示されているのか。
一覧で並ぶ表示の場合、1行目は日本語7文字、そして2行目は日本語6字までしか表示されません
それより後の文字は「…」で省略されてしまうのです。

※参考画像(LINE スタンプショップのスクリーンショット)

また、カテゴリー別に表示される場合は、17~18文字まで表示され、それ以降は「…」になります。

※参考画像(LINE スタンプショップのスクリーンショット)

つまり、画面表示のスタイルによって、日本語で13文字までしか表示されない!
日本語(全角)の場合は20字以内ですが、13字以降は省略されることを前提に考える必要があります。

今回のLINEスタンプはデザイングループのWさんが生み出したキャラクターなのですが、正式なキャラクター名は決まっていない状態。
「ナゾのモチモチ生物」というキャラクター全体を表すコンセプトと、キャラクターの表情や性格に合わせて、「ノーマルくん」「おっとりくん」「じと目くん」「おこりめくん」という名前は仮でつけていただいていました。

ほかのLINEスタンプのタイトルのように、キャラクター名で申請に出すのであれば「ナゾのモチモチ生物」ということに。
改行で表示されても、下記のような表示になるので問題ありません。

ナゾのモチモチ
生物

でも、これだとベトナム語と日本語の2WAYなスタンプということが伝わりません。
そして現場で働く方に適したスタンプということも伝えられない…。

そのため、今回はキャラクター名で販売するのではなく、誰向けのどんなスタンプなのかを、タイトルと説明文で伝える方向性にしました。

余談:実はキャラクター名をつける案も…

タイトルにキャラクター名が入っているスタンプが多く、また可愛らしいキャラクターが誕生したので、正式なキャラクター名をつくり、スタンプのタイトルに盛り込む案も、実はありました。

キャラクター名の候補をたくさん挙げ、デザイングループとコンテンツグループで検討をしてはみたものの、「これだ!」という決定的な名前にたどり着けず…。
スタンプ販売に合わせて急いで名付けるのも違うのでは? という見解に。
最終的にキャラクター名は付けず、販売を進めることにしました。
今後、このキャラクターでLINEスタンプの第2弾を出す場合や、別の展開を考える際には、名前の検討を再開したいと考えています。

限られた文字数でスタンプの特徴を伝える難しさ

全角20字以内で、さらに7文字と6文字の2行表示でも意味が伝わるタイトル―。
この制限にはかなり苦しめられました。

今回タイトルに盛り込みたい単語は
「日本語」「ベトナム語」「2WAY」「現場」
これで合計12文字分あります(英数字は半角なので0.5でカウント)。
残り8文字でどうつなげるかということです…。

試行錯誤を重ね、最終的に決めたタイトルが
「現場で便利!ベトナム×日本の2WAYスタンプ」(20文字)

実際に表示されているスクリーンショットの画像

「…」で省略されてしまうものの、何となくスタンプの特徴が伝わるテキストになったかな? と思います。

13字表示の場合の画像はありませんが、表示されるとしたら、下記のようになるはずです。

現場で便利!べ
トナム×日本…

本当は「ベトナム語」と「日本語」にしたかったのですが、文字数を減らすためにカット。
でも意外と「語」が無くても、意味が通じそう!? ということで、正確さよりもぱっと見の分かりやすさを優先することにしました。

タイトルの内容を補う説明文を考える

表示によって省略されるタイトルの文字数には泣かされましたが、タイトルで表現しきれなかった分は説明文で補うことに。

説明文では下記のポイントを含めることにしました。
・ベトナム人と日本人のコミュニケーションに活用できる
・工事現場で働いているにおすすめ
・キャラクター「ナゾのモチモチ生物」の紹介

そして、作成したテキストがこちら

ベトナム人と日本人のコミュニケーションに! 工事現場や日常生活で使える便利なスタンプ。ナゾのモチモチ生物が可愛く伝えます。ベトナム語/日本語/現場/作業員/仕事

工事現場以外の用途でもご利用いただける内容も多数含まれているので、「工事現場や日常生活で」という表現に。
タイトルに入れられなかった「ベトナム語」「日本語」は、検索で文末に「/」で区切って羅列。
キーワードで検索されたときに表示されやすくなるように、スタンプに関連する単語を文字数ギリギリまで盛り込みました。

ChatGPTで英語のタイトルと説明文を作成

日本語のテキストが完成したら、英語版の作成です。
英訳はChatGPTの翻訳機能を活用しました。

まずはタイトル。
「現場で使える!ベトナム語と日本語の2WAYスタンプ」を英訳してと指示すると、
「Practical for use on-site! 2-WAY stamps in Vietnamese and Japanese.」と訳してくれましたが、長すぎてそのままは使えません…。
そのため、ベトナム語と日本語、工事現場(Construction site)のみ残したタイトルに調整しました。

Vietnamese×Japanese,Construction site

そして、説明文はこちら。
"Facilitating communication between Vietnamese and Japanese! This convenient stamp can be used in construction sites and daily life. The mysterious 'Mochi Mochi creatures' express feelings and situations in an adorable way. Recommended for those studying Japanese, as well as those working alongside Vietnamese colleagues! Vietnamese/Japanese/construction site/worker/job/technical intern/trainee/helmet/cute."

説明文の英訳も長くなってしまったので、冒頭部と単語の部分を使用しました。

Facilitating communication between Vietnamese and Japanese!
This convenient stamp can be used in construction sites.
Vietnamese/Japanese/construction site

テキストの内容は日本語より薄くなってしまいましたが、英語版はとりあえず完成!
ChatGPTの英訳が長くなってしまったので、文字数を指示したり、短くするように指示したりしていたら良かったかもしれません…。

英文のチェックも抜かりなく!

デザイングループにテキストデータを送り、そこから当社のコーディンググループに在籍するネパール出身のR.Sさんに英文をチェックしていただきました。
R.SさんはデザイングループのLINEスタンプの英文のチェックを毎回担当してくださっているとのことで、今回もお願いする流れとなりました。

【R.Sさんからのチェックバック】
・タイトル
Useful in the Construction sites!
Vietnam✕ Japan.

・説明文
Useful stamps for construction sites and daily life to facilitate communication between Vietnamese and Japanese! "Cute Mysterious creatures".
※"Cute Mysterious creatures"は飾りものみたいな使い方でいいかも。いかがですか。

タイトルの文字数のことが上手く伝わっていなかったので、改めて文字数に合わせた内容でお願いしたところ、
「Vietnam✕Japan, Useful on site」の方がいいです。という提案をいただき、R.Sさんのタイトルで進めることに。
説明文もR.Sさんがきれいにまとめてくださったテキストをそのまま採用しています。

【最終的な英語テキスト】
・タイトル
Vietnam x Japan, Useful on site

・説明文
Useful stamps for construction sites and daily life to facilitate communication between Vietnamese and Japanese! "Cute Mysterious creatures".

申請の入力時、タイトルに使用していた「×」という記号が英語版では使用できないことが判明。
デザイングループからの提案で英小文字のエックス「x」にしていただきました。

いよいよLINEスタンプの申請!

申請に必要な画像とテキストが全て揃ったので、デザイングループに「マイページ」の「アイテム管理」の項目に必要事項の記載をお願いし、申請を進めていただきました。
ここではタイトルや説明文を記載するほか、「テイストカテゴリ」「キャラクタカテゴリ」を選択する部分もあります。
今回、テイストカテゴリは「挨拶」に、キャラクタカテゴリは「その他」に。
販売エリアは「販売可能な全てのエリア」にしています。
そして、価格はこれまでデザイングループが販売してきたスタンプと同額の120円の設定に。

全項目の記入や選択を終えると、申請完了!
あとは販売開始を待つのみです。

LINEのスタンプショップで販売開始!

LINEスタンプは、申請したスタンプが承認されると、自動的に販売開始される仕組みです。
特に連絡などはありません
なので、自分で販売開始を確認しなければなりません。
LINEによると「審査が完了するまで約2日間程度かかります」とのこと。

申請完了後、何度か販売ページを確認していたところ、2日後にLINEのスタンプショップにスタンプがアップされていることを確認!
販売開始を確認でき安堵しました。

販売開始はうれしいものですが、ここからがスタート。
「日本で働くベトナム出身の方と、日本人の方とのコミュニケーションに役立てていただけること」がこのスタンプの目的です。

「日本語がよく分からない…。どうやって気持ちを伝えたらいいんだろう」というベトナム出身の方。
「ベトナムから技能実習生が来てくれたけど、ベトナム語は分からないし、上手くコミュニケーションが取れなくて…」と、困っている方。
そんな両者の悩み解決してくれる便利なツールになってくれることを心から願っています。

★【LINEスタンプ販売中】

この記事のエピソードから生まれたLINEスタンプです!

そのほか、当社デザイングループ発のLINEスタンプはこちらから!

7回に渡りお送りしてきた「取材の気付きをカタチに!LINEスタンプを企画~販売」いかがでしたでしょうか。
読んでくださった方にとって、何かのヒントになっていたらうれしいです。
そして、ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

あなたの日常にフレッシュな彩りを!
いつでも「Bitter Orange Radio」でお待ちしています。
蒲郡みかでした。


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