見出し画像

非効率的思考のススメ

昨今…というより遥か昔、産業革命が起こった辺りから効率化という発想はビジネス・仕事と密接に関わっていると私は考えております。その後、IT革命が起こり、人々はPCと向き合いながら仕事を進めていくという事を覚え、競合他社に負けじと効率化を常に行なっていく日々を過ごしています。
今後も効率化の先に外注化、自動化が存在すると考えていて、ブルーカラー、ホワイトカラー問わず、人の仕事はどんどんロボットやAIなどの機械に奪われていく未来が存在していくことが予想されます。

私は現在外資ITで勤めていて、思いっきりAIやロボットと共に生きる今を歩んでいますが、多くの日本企業では、DXという分かるけど掴めない言葉を号令に、今改革めいたものが進んでいる真っ最中ではないでしょうか。
私の前職でもRPAが普及し出したタイミングで導入し、効率化を一気に図りましたが、こんなボタン一つ押すだけで数名に数時間充てられていた業務を一気にロボットくんに代行してもらうことができたので、自動化もここまできたかと感心したのを記憶しています。
ただ、そのビッグウェーブに乗れない人や企業がいるのも事実で、効率化という無限に続く仕事を日々行なっている方も多くいるのではないでしょうか。

そんな方向けに、今日は「非効率的思考」という記事を書きたいと思います。
私は「非効率」の捉え方を「①効率的ではない」と「②効率性を捨てる」という定義に分けた上で、②の文脈で今回は記載します。

ではまず結論から言うと、さっさと「捨てる業務」を決めて、「創造的業務」に移行しなければ、あなたの仕事はいずれ無くなりますよ。という話です。
唐突に「そんな事を言われても…」と思うかもしれませんが、その理由を自分なりに記載してみたいと思います。

まず、日本経済は個人的には末期だと思っています。言うてみれば、成熟・衰退産業のライフルサイクルの中でも終息期に近いとさえ思っています。
それは昨今、円安とか関係無しに、失われた10年・20年、そして30年に足を突っ込んでいることが分かり易い例ですが、明らかに日本経済や産業は停滞をいう衰退を歩んでいて、先進国でもトップレベルの低成長を示しています。
日本には世界に名だたる企業もIP(知的財産)も存在していますが、それらの大企業は衰退を止めるだけのパワーを持っていません。
なぜなら、圧倒的な成長率を得る為の新産業への投資が圧倒的に足りていないからだと考えています。IT革命の時にスタートダッシュをする際に、半導体の拡大を図った一部企業も、現状は世界と勝負ができているとは言えません。
更に追い討ちを掛けたのが、インターネット産業自体を虚業として捉える一部のお偉い方々がいた為に、圧倒的にプラットフォーム構築競争で負け、現在はGAFAの4社で、日本企業全ての時価総額を上回ると言う訳の分からない状況が起こっています。
これは明らかに政治と経済における戦略ミスが起こした結果であり、今後の日本では同じ事を繰り返さないことを個人的には求めています。

日本には地の利というものがあり、例えば、これから伸びそうな産業である下記のようなバズワードに対しても利権を握れるだけの力を持っています。
例えば、宇宙産業。
例えば、メタバース。
例えば、暗号資産。
例えば、産業用ロボット。
例えば、6G。
例えば、量子コンピュータ。
例えば、自動運転。
「ちょっとこれ既に遅くね?」みたいに感じられる技術が含まれることも認識していますが、どちらにせよ新産業を育てないと日本が生きる道なんて全く残されていない現実が目の前にあると考えています。

では、先ほどの「非効率的思考のススメ」と何の関連があるの?と考えると、これらの新産業に投資を進めなければならない状況では、人員はいくらあっても足りない状況に陥ります。出生数は減り続けているにも関わらずですよ。
一方で、新産業に投資やシェアの獲得ができない場合でも、出生率は下がり続けているので、現在の経済規模を人員的に回すことができません。
そうなってくると、どちらにしても将来的に圧倒的な人員不足が予想され、経済のシュリンクを起こす可能性があります。ただそれは自分達の生活を守る上では、避けなければならないので、結局自動化に頼らざるを得なくなると思っています。
自動化に頼るとなると、結局今の業務を棚卸して、いる業務、いらない業務を切り分けて、一旦ある程度捨てた上で、人員を埋めるだけの設計をロボットに記録させなければなりません。
その段階になった時に、「使える人」の定義が一気に変わってしまい、常に自分をアップデートしておかないと、「あなたの仕事はなくなりますよ」という事を言いたい訳です。

一部、言葉が過ぎる部分もあったかもしれませんが、AIやロボットと共に生きる未来はもう一部の企業では当たり前のように使われています。活用なんて言葉ではなく、既に空気です。
では、その先に何を求められるかと言うと、チャレンジするスタンスと、高利益率をもたらすためにどう設計するかの2つは大きいかなと個人的には思っているので、今回の記事では「効率性」だけ求めていてもしょうがないよという記事を書きました。

悲観的な言葉も書きましたが、ぜひ日本が不死鳥のように蘇る未来を想像して、日々創造する毎日を歩めるようにしたいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?