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藍色の空と君と

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小説と詩の混合作。 ブルーアワーを撮る君に惹かれた僕は目を擦り空を仰いだ。綺麗な空が1日に何度も色を変える。 素敵な事実を教えてくれた君に僕は何かを届けたいと思い…
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2020年6月の記事一覧

騎月雨の詩

夜を彷徨う雨がしずかな時を奏でてくれる

未明にブルーアワーを撮る君も今日は天井を眺め朝を迎えるだろう

年を跨ぐ度 月を跨ぐ度 夜を跨ぐ度
胸に手を当てて鼓動に耳を澄ます

夜に交わすメッセージは
世界を潤す雨のように僕の心を君で満たす

雨は月を隠すね 月が隠れても露わになっても
この想いは不変で雲に覆われた方が君を考える時間は長い

月が変わっても月が変わる直前でも
雨の日は電波を通して君と

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ブルーアワーを撮らない日

「今日はブルーアワーん撮る気分じゃない。」

夜明けを待つ時刻に君から届いたメッセージ。

「どうして?」
僕の返信にすかさず答えた。
「わずかな時間に空を占めるブルーアワーの色が好きだったみたい。」
「うん。」
「無理して早起きして仰ぐブルーアワーが好きだったみたい。」
「うん。」
「無理して早起きしてわずかな時間、集中して撮るより好きな習慣ができたみたい。」
「それは何?」

少しの間、と言っ

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