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娘が「娘をやめる」とき #4

シリーズ「#7」にわたり投稿してきた
娘は、なぜ「娘」をやめられないのか?

その続編シリーズ【娘が「娘をやめる」とき】です。

不健全な母娘関係に終止符を打つにいたった経験エピソード、そのとき何を感じ、どう分析し行動したかつづります。

今回は、#4です。


3人兄弟の密談

時は…さかのぼり、
母から「父の最期」を知らせる電話の直前…

実は、母より一足先に、兄から連絡が入っていました。
(今から思えば、母からの空気を読んでしたことかと…)

「オヤジに会いに来たら?いつ逝ってもおかしくない状態なのよ…」
「…会いたいけど…母親から何も聞いてないから…」

私の煮えきらない返答に、兄は弟を巻き込んで、私を説得するための場をセッティングをしました。

兄弟だけの語り場。
(大人になってから3人だけで話すのは、これが初めてのこと)

話は、父のことだけに収まらず、自然と「母」の話題に…


牽制しつつ、腹を割った語り場

兄からは同居の苦労話…
母の狂気に長年さらされた兄にとっても、母親は厄介な存在のようです。

弟からは嫁姑問題をのりこえた経緯…
彼は嫁を守る立場を理解し「母への期待ゼロ」という達観した言動にスッカリ変化していました。

そして私…
なぜ【7年も音信不通に?】という話題になるのは、もはや必然…

私はたとえ兄弟でも、とくに母と同居している兄に話すことに、抵抗がありました。

しかしこの日は、
母からの支配に苦しむ者どうしの妙な絆が生まれ
腹を割った語り場となったのです。
私は、言葉を選びながら、2人が知らない母との過去をすべて話しました。

2人を信頼して…(これが浅はかでした)

母との軋轢は、種類もレベルも、三人三様。
しかし、
「世間知らずで自分勝手な母親」という点
においては共通した思いでした。

結局この密談の数日後、
母からも連絡が入り、私は父に会うことを決めたわけです。

そしてこの密談が伏線となり、
数ヶ月の時を経て、私は災難に巻き込まれることになります。


母の怒り狂った電話

母の言動に「娘への強い嫉妬」を感じ取り、距離をおいていたある日、娘にとんでもない激昂の電話が入りました。

(今度はいったいなにが起きた?)

その怒りの発端は、
3兄弟の密談を兄が酔って母に暴露した
ことがキッカケとなっていたのです。

相手の都合も考えず、
感情任せに電話をよこし、怒りをブツけ脅し、精神的に支配する…
昔と何一つ変わらなない「手法」でした。

「ちょっと💢!!あの子から聞いたんだけど!!
3人して母親の悪口言ってたってホントなの💢??」

私は、全身から血の気が引きました……

(兄のバカ!…何てことしてくれた!?…)

こんな時、いつも真っ先にサンドバックになるのは、娘の私。
弟に矛先は向きません。

策士の私が、脳をフル回転(笑)
(怒っている人間に、油を注ぐな!)
(こんな手法にのるな!)
(同じ土俵にのるな!)
(素直に非を認めても厄介…どう切り抜ける?)


必死の防衛

まずは、母の気持ちを落ち着かせることに全集中。
しかし、相手は5才児、一度わめきだしたら収拾はつきません。

「怒っている人と話しても意味ないから…落ち着いたら電話してきて」
と冷静にお伝え。

相手にされないことで、母の怒りは頂点に…
「悪口を言ったか言ってないか💢!
それだけ答えろって言ってんの💢!」
の一点張り。

ラチが明かない「…………」
私はだんまりを決め込みました。

北風をビュービュー吹かれると、コートを余計に閉じたくなります。

「黙るってのは、認めんだね💢!!」
(そーきたか…)もう出るのはため息のみ。

どういう形で幕引きを計るべきか…
短時間で必死で考え、次に出たフレーズは、

「そんな前のこと、覚えてないけど…
たしか兄さんが少しグチってたから、場の雰囲気で合いの手くらいはうったかもね…。その程度のことに、なにか問題でも?」

(うそ八百!)

頑としてシラを切り、密談の中身は隠し通します。
ここで真っ正直に話せば、兄の片棒を担ぐことになる。
(そんなの、ごめんだわ!)
もはや、少しの血を流して、命を守る的な…(笑)

「…それ…ホントなの!?
じゃ…あの子がウソ付いてるってこと?」

「…そういうことになるかな、兄さん何かあったんじゃないの?」

(とりあえず、母の意識を兄に向ることに成功!)
(暴露した責任はキッチリとってもらう)

30分もこんな不毛な時間が続き、徐々に平常心を取り戻す母。

電話の後半、兄のグチを娘にぶちまけ、終盤ようやく落ち着きを取り戻したのです(私のHPは瀕死状態…トホホ)


思いがけない気づき

兄に確認を取ると、やはり仕事で何かあったらしく、そんな時に母とチワ喧嘩になり、売り言葉に買い言葉で、密談の内容を思わずしゃべってしまった、とのこと。

母と同居の兄も、全く信用に値しないと判明(汗)
弟にもこのことは伝わり、兄は、妹弟から厳しく説教される始末。


電話の後、私は後味の悪い疲労感でクタクタでした。
夫や子供たちからは「おばあちゃん、また怒ってるの?」と失笑の声。

私は、必死になって、
いったい何を守ろうとしたのだろう……

娘への嫉妬のオンパレード、
感情のコントロールすらできない稚拙な母親。

そんな彼女との関係を、私は守ろうとしていたのだろうか?
いやちがう、私は自分を守ろうとしたのだ。

そのことに気づいた私は、自問自答しました。
「もう腹は決まってんじゃん?」

もう私は、母と自分との間で、
しっかり取捨選択ができていると、自覚したのです。

この日をさかいに、
私は母を切り捨てることに、なんの罪悪感も抱かなくなりました。

歩み寄りかけた母との決別まで、
わずか数ヶ月のことでした。


その後、こちらからの能動的な連絡は、ラインも電話も一切ひかえたことで、母からの連絡は激減しました。

日常を淡々と送っていた私のもとに届いた、
母からの1通のLINE…
このLINEに、母の言動のすべてが集約していたのです。


#4につづく…




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