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祝150周年✨日本&東洋美術のワンダーランド・東京国立博物館の楽しみ方 part1

東京・上野公園。ここにどどどーんとあるのが、東京国立博物館、通称・トーハクです。

2021年春に行われた『鳥獣戯画』展をはじめ、数多の特別展が行われてきた、泣く子も黙る日本&東洋の美の殿堂。


とにかく敷地も建物も大きくて広いトーハクは、ルーブル美術館や大英博物館ほどではありませんが、丸1日いても全ての展示を十分観きれないことで有名でしょう。

わたしはもともと、どちらかと言えば西洋よりも、日本の美術の世界のほうが好きでして、トーハクは上京以来、ずっと定期的に訪れています(年パス、持ってます)。
そしてトーハクのおかげで、ここ数年で新たに、東洋や古代の美術の魅力にもすっかりハマりました。建築やお庭の雰囲気なども含めて 好きなポイントがいくつもあるんです。

ということで今回は、ほんとは特別展以外がすごすぎる!膨大な所蔵品をもつトーハクのありあまる魅力についてご紹介します!!!

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そもそも・・・トーハクがある上野公園って何なの?

上野公園の正式名称は、上野恩賜おんし公園といいまして、実は、武蔵野台地の端にある「上野台」に位置します。

三代将軍・徳川家光が江戸城の鬼門を封じるため、この地に東叡山 寛永寺とうえいざん かんえいじを建て、将軍家の墓所として、また江戸の人々には花見の名所として、長く親しまれました。今と変わらないですねぇ。

しかし、明治維新の際、徳川家を慕う旧幕府軍の彰義隊と、薩摩藩・長州藩を中心にした新政府軍による上野戦争が勃発。寛永寺の大伽藍は焼失し、一帯は焼け野原になってしまいます。ちょうど今年の大河ドラマ『青天を衝け』でも描かれていた時代ですね。

その後、病院を立てる計画や、軍用地としての検討が進む中、上野の自然が失われるのを危惧した、オランダ人軍医のアントニウス・ボードワン博士が、公園として残すことを進言。1873年(明治6年)上野の森は、日本初の公園に指定されました✨

ちなみに、今でも公園内のどこかに、ボードワン博士の銅像があるんですよ~探してみてください。

こうして見ると、いかにトーハクが大きいかよくわかりますね・・・


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じゃあそもそも、東京国立博物館はいつどのようにできたの?


トーハクが創立・開館したのは、1872年3月10日。そうです、なんと2022年で150周年なんです!!!

そんな150年の歴史と主な出来事を、トーハクのホームページと、ミュージアムショップで買える冊子「東京国立博物館ハンドブック」を参考に、年表にまとめたことがありましたので、そのデータをここでご紹介します!

明治・大正・昭和・平成、そして令和と、激動に激動、日本が大きく変わっていった150年。
特に、今も展示空間として活用され、わたしも大好きな表慶館ひょうけいかんが、関東大震災や東京大空襲を乗り越えて現存してくれているのは、本当に、本当に奇跡ですね・・・。


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で、そもそもトーハクの敷地内ってどうなってるの?


・・・・すごいですよ。なんと主な展示施設が6つも!あるんですよ。ご存知でしたか。

それだけじゃなく、広い庭園もあって、そこには池とお茶室、日本家屋も転々と・・・すごいです。

ということで、ここから6館についてそれぞれ語りたいところですが、その前に!

この週末にもさっそくトーハクに出かけよう!と思ってくださった方のために、すぐに使えるトーハクお出かけの小ネタ情報をご紹介します!!!
(鳥獣戯画展の記事にも書いてましたが、ここで改めて♪)


展覧会は、出かける前からはじまっている

そもそもですが、「鳥獣戯画展」のように、混雑&限られた時間での鑑賞を求められる展示へお出かけになる前は、展覧会について、ちょろっとでも予習されることをおすすめします。

予習ポイント、この3つだけです。それぞれについて書きます!

①会場と展示室について
②展示内容について
③グッズ展開について


①会場と展示室について
→服装と持ち物のヒント

  • トーハクは、とにかく広い&大きな会場です。つまり、かなり歩きます。
    最寄駅であるJR上野駅や鶯谷駅から、トーハクの正門、そして特別展を行う平成館にたどり着くまでだけでも、だいたい15分くらいかかります。
    何はともあれ、歩きやすく履き慣れた靴でお出かけください。スニーカーやフラットシューズがおすすめです。

  • 展示品の保存のため、館内はひんやり気味です。
    人間ではなく、展示品が快適な室温に設定されています。脱ぎ着しやすい薄手のストールや羽織ものがあると安心です。

  • お財布やケータイ、ハンカチなどが入れられる程度の持ち歩き用ミニバッグと、グッズや図録を買うつもりの方は、それ用のエコバッグをご持参ください。

  • 荷物は、100円が戻ってくるロッカーに全て預けましょう。
    身軽になるのが、とにかく大事です。

  • ランチorおやつ持参がおすすめ
    観ることに集中する美術鑑賞って、思っているより体力を消耗します。
    飲み物だけでなく、おにぎりやサンドイッチ、お弁当などをお持ちになるのがおすすめです。
    暑くなる季節は、傷まないよう密閉&保冷剤&保冷バッグに入れる、などの工夫もご一緒に。

そもそも上野公園内は、コンビニはおろか、ランチできるところも少ないんです。
これ、長居しがちなトーハクでは、結構切実な問題でして、休憩スペースはあるのに、特別展を行っている平成館には、飲み物とセブンティーンアイスの自販機程度しかありません。しかもアイスは全部売り切れていることもあります。

少し歩いたところにある敷地内のレストランは、ホテルオークラの経営なので、お高め&混雑します。
正門近くでキッチンカーも営業してますが、やはりメニューの選択肢が少ない・・・
なので、わたしはたいてい、おにぎりやサンドイッチを持参し、飲食OKのスペースでいただいています。


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②展示内容について
→時間&体力の配分と展示を楽しむヒント

  • 予約時間枠のスタートぴったりより、15分〜30分前後ずらしてから入口へ向かうのがお薦めです。
    予約時間枠は30分か1時間ごと区切られています。スタートの少し前か、ぴったりに行くと、待機列に並んで待つ必要があります。
    結果、同じ時間枠の人たちの波と一緒に展示を回らざるを得なくなります。枠内に行けば問題ないので、少しずらすと若干の混雑回避が狙えます。

  • 展示室内は、混雑の状況をみて、臨機応変に動くことが重要です。
    展示室の入口に置いてある紙(出品リスト)は、だいたい特設サイトや館のホームページでPDFが公開されています。 
    作品情報のみの場合が多いですが、展示室内の平面図がある場合は、先に確認しておくと、当日さらに動きやすいです。

③グッズ展開について
→ いつ、どこで買う?のヒントに

特別展でも、本館や東洋館でも、何かミュージアムショップでグッズのお買い物がしたい!という場合は、ぜひとも、時間に余裕を持って動かれることをお薦めします。

特に平成館2Fで行われる特別展では、グッズ売り場がとても混雑している、なんて場合も多々あります。一部の会場限定グッズなどは、展覧会の特設サイトから事前に確認できたりもしますので、ここでも予習を抜かりなく。

もし、展示を観る前でも、グッズ売り場が空いていたなら、先にグッズをチェックしてしまうってのもお薦めです(わたしは結構よくやります)。
係りの人に声をかければ再入場できるので、先にグッズを買い、一度エスカレーターを降りて1Fのロッカーに行って帰ってくることもできます。

  • 特別展の会場限定グッズは、もちろん会場併設のショップでしか買えません。
    だたし!
    会場併設ショップでは、よく見ると、会場限定じゃないグッズも結構売ってます。そしてそれらは、空いてる本館1Fのショップでも買えます・・・。

ということで、すぐに使えるトーハクお出かけの小ネタ情報はここまで。
お読みいただきありがとうございました✨ 参考になりましたら嬉しいです。

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ではでは、ここから6館それぞれの概要と魅力を、ご紹介します!

まずは本館。

地図の真ん中あたり、ブルーの大きな建物です。

ここは、縄文から近代まで、本物の作品で日本の文化史がたどれる「日本美術の流れ」を展示しています。

本館の入口を入ると、どどーん!と、この大階段が!!!

誰が撮っても、ばっちり映えます✨

展示は2階がスタート地点なので、この階段を、ドラマや映画の主人公気分で、颯爽と上がってください(エレベーターもあります)。

そして、館内はいずれも、個人利用に限り、写真撮影OKです(フラッシュ・三脚NG)。ただし所蔵者の意向で撮影NGの展示品も。確認しましょう。


館内はもう、見どころ満載です。見どころしかない、とも言えるかもしれません。各時代ごとに、これでもか!と、惜しげもなく名品が並んでいます。

トーハクHPをもとに、わたしが作成。画像もわたしが撮影してます。

これ、ぜんぶ常設なんです。
展示替えはこまめに行っていますが、全部、所蔵品です。

大人はたった1000円で、もしくは特別展のチケットがあれば無料で!!!全部観られます。どんだけ太っ腹なんでしょうか・・・

なのに、だいたいいつも空いています。
広いので、土日でも滅多に混雑はしません。だから、ゆーっくりと心置きなく鑑賞できるんです。


また、2Fには、常設展示室のほかに、こんなお部屋も。お見逃しなく。


えーと、お察しの通り、展示は1階に続きます。
適度に休憩をとりつつ、時間配分にお気をつけいただきながら、ぜひ、まるっとご覧ください!

トーハクHPをもとに、わたしが作成。画像もわたしが撮影してます。


1階で、展示室と合わせて、わたしが個人的にぜひ観てほしいのが、こちら。展示資料の保存と修理について紹介しているスペースです。

普通の美術館・博物館ではめったに展示していない、いわば裏方の仕事に関する数々。でもこれらの活動がなければ、全ての展示資料は、時を超えて、未来に引き継ぐことはできません。
へー、こんなことしてるんだー なんてちらりと思っていただけると嬉しいです。

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次はおとなり、平成館。

地図の左上あたりの建物です。

実は、本館と平成館は、1Fが 通路でつながってます!!!
意外と知られてないのかなぁ。特に雨の日、暑いor寒い日はありがたいし、時短にもなりますよ。


平成館は主に2階で特別展を、1階で土器・土偶や銅鐸など、古代の品々が展示されています。
そうなんです、本館は埴輪や土偶の展示数が少ないんですが、この平成館にたくさん展示されてるんですよー。お好きな方は、ぜひお忘れなく。

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と、ここですでに結構な文字数になっていますが、まだ4つも残っていますので・・・次の記事に続きます!

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