🇲🇲４、そして誰もいなくなった空港

準備段階から出国まで波乱万丈。

そんなひとり旅もようやく終焉。

🇲🇲３、出だし最悪な女の一人旅
（こちらを参照）

野を越え山越え、海を越え、

ようやく

ミャンマー🇲🇲の空港へ到着しました。

が、

ここでもまた、

一波乱起こります。

あくまでこれは、

旧の空港でのお話です。

飛行機を降り、

出国審査に向かう途中、

エスカレーターの下には

ガラスの壁があり、

ガラス張りの壁のむこうには

今か今かと知り合いが降りてくるのを

待ちわびる人たちが張り付いていました。

表現が悪くて申し訳ないですが、

まさにそんな感じで

それくらい大勢の人が、

ガラスにくっついてこちらを見ていました。

（過去の日記より失礼します）

きっと大きめの声を出し、

手をふっていたのでしょうね。

大切な家族や恋人、友人もいたはずです。

しかし、

なかなか恥ずかしさが拭えないわたし。

まるで見世物状態だなぁ💭

と、できるだけ

そちらに目を向けなかったわたし。

心友もそこにいてくれるのだろうな、

と思ったら、

久しぶりの再会も兼ねて

なんだか不思議な気恥ずかしさが混ざり、

顔をあげられなかったのです。

が、

まず結果を言います。

誰もいなかったのです。

誰も、

わたしを待ってくれる人は

いなかったのです。

え？

途方に暮れるわたし。

一度あることは二度ある。

いや、三度ある。

負の連鎖はここまでも続いているのだと、

これ以上もなく

不安な気持ちでいっぱいになりました。

旅エッセイは結構好きで、

その中でもはじめて読んだのが、

安藤優子さんの

『あの娘は英語がしゃべれない！』

高校時代からのわたしの愛読書です。

物語の世界などでのトラブルというのは

ちょっとしたスパイスで、

余裕で楽しく読んでいたのですが、

いざ、

自分にその場面が到来してしまうと

なんとも心揺さぶられるものですね。

揺さぶられる、

いえ、極度に震えるレベルでした。

言葉になりません。

タイの空港までは

外国人だからか

驚くほど

たくさんの人に声をかけられました。

どこにいくの？

とか、

時間はありますか？

とか、

かわいいね！！

とか。。

いい大人にかける言葉ではないでしょう。。

とは思いつつ、

女の一人旅なんてこんなものなのだろうなと

思ったくらいで、

隣の席で

突然気さくに話しかけてくれた女の子と

服装や恋愛事情などを話していて

せっかく盛り上がっていろいろ話していた

最後の最後で、

お尻に付け尻を入れてるのか？

とまで聞かれてしまい、

な、なんて踏み込んだところまで

聞いてくるんだ！

と驚いたくらいで(笑)

（て、天然記念物だわいっ😱😱😱）

コミュニケーション能力の高さには

驚かされました。

いや、

ビックボトム！と褒められても

１ミリも嬉しくなかったのですが。。

ここだけのお話、

その子の周りでは

付け尻がはやっているのだと

教えてもらい、

本当に異文化を感じたところでした。

（日本でもあるのかしら？）

でも、

その女の子（多分タイの女の子）とは

年も近かったこともあり色々お話をし、

なかなか楽しい時間を過ごしたわたし。

終始笑っていて、

さすがは微笑みの国！

なぁんて思っていた。

が、

そんな陽気な国、

タイを離れました。

離れてしまったのです！！！

ええ、

ええ、そうなんです。

タイの空港を出発するまでは、

話しかけてくる人はいました。

そして、

タイでものんきにマンゴーの香りに惹かれて

（結局買った🎉）

乗り継ぎ時間ギリギリに

しかも突然出国ゲートが変わったとかで

まさかのお呼び出しを食らうことになり、

この件に関しては本当に反省していますが、

どこかで聞いたような名前だなぁ💭

とのんびり変更前のゲートの前で

ただひとり、

他の人が来るのを待っていて、

二度目の放送で

聞き覚えのある我が名を呼ばれたとき、

それが自分のことで、

場所が変更されたことを知りました。

（同姓同名なんてなかなかいないよ🥵）

きっと何度も

放送されていたのでしょうけど、

マンゴーの香りを買うか買わまいか

悩んでいたわたしの耳に入っておらず、

まんまと乗り遅れるところでした。

あわてて、

変更先のゲートへ向かいます。

近くにいた空港のお兄さんに

こちらであっているかと聞くと、

有り難いことに待っていたよ！

と言わんばかりにどこかに連絡をしてくれて

教えてもらった先のお姉さんは

わたしが来るのを待っていてくれたのです。

ごめんなさいごめんなさい！！

わたしは何度も謝りました。

非常に恥ずかしい。

また、やらかしてしまうところだった。

またまた自分の不注意で。。

そんなわたしに、

大丈夫だよ、おちついて😄

と言ってくれたお兄さんがいました。

空港のお姉さんの隣りにいた、

観光客っぽいお兄さん。

スムーズに聞き取れると思ったら日本語で

やけに、

落ち着いて！

と言ってくれる。

今から僕も一緒に飛行機に向かうところだよ

と。

お、おまえもかーい！！！

と思ったのですが、

申し訳ないことに、

空港から飛行機まで

バスで向かったメンバーを追って、

わたしとお兄さんを乗せたワゴンは

走り出しました。

個別対応です。

ひ、非常に申し訳ない。。

とはいえ、

お兄さんは驚くことに

本当に日本語がペラペラでした。

日本に住んていて、

東京で十数年寿司職人をしていた

ミャンマー🇲🇲の人だというのです。

わ、わたしより都会っ子です。

が、このたび、

久しぶりに家族へ会いに来たのだと

言っていました。

ヤンゴンの山を４つほど越える…

と教えてくれたけど、

残念ながら

ミャンマーの地理には疎いわたくしで。。

今はもう少し詳しく聞いておけばよかったと

思えるくらいです。

わたしは心友が転勤したのだと話すと、

ここ数年でずいぶん日本企業が

ミャンマーへやってきたからね、

と教えてくれる。

そんなこんなで色々話題に花を咲かせつつ、

ようやく小さな飛行機へ。

この飛行機で

数時間先の国、ミャンマーへ向かいます。

ミャンマーへ行く人は

ほとんどいなかったらしく

（車や列車でも行ける距離だそうで）

飛行機はほとんど人は

乗っていなかったのを覚えています。

このとき、

夕日に照らされながら出国したわたしは

センチな詩人のような感傷に

浸っていたものですが、

このあとまた、

脳内が真っ白になるとは思わず、

ミャンマーの国へと足を踏み入れたのです。

入国時の香りは、

生乾き。。

非常に申し訳ないたとえですが、

雨季だったようです。

タイにいたときに

いろんな人から

話しかけられてうんざりしていたものの

ミャンマーの空港へついたとたん、

異様なほど誰も話しかけてこなくなり、

少しばかり不安になる。

いや、

それが今まで普通だったのだけれども、

タイの空港がわたしには異文化すぎました。

静かなものです。

静かな空港でした。

まぁ、

到着時は夜だったので

そう思ったのかもしれませんが、

静かな印象が少し寂しさを感じさせました。

空港は、

旧の空港だったのですが、

まっすぐ進んで曲がったら

すぐに入国審査へ向かう

エスカレーターでした。

（またまた過去の日記を失礼します）

が、エスカレーターを下るまでも

すべてガラス張り。。

もはや見世物状態。。

とはいえ、

みんな

めちゃくちゃ手をふっているのですが、

誰もわたしにはふっていなかったのです。

それから、

異様な気持ちを味わいました。

わ、わたしは、

透明人間なのではないか？

と、思えたこと。

本当に。

ちょっとは好奇心の目で

視線だけでも向けてくる人さえいなくて、

まるでわたしは、

その場に

空気のように取り残されていました。

ガラスの向こう側…

すなわち、

待ち人が待ち人を迎える場所で、

わたしを呼ぶ声はありませんでした。

行き交う人たち。

多分ミャンマーの人たち。

写真で見ていた、

布を巻きつけるスタイルで歩く僧侶たち。

長いドレス、

ロンジーを身にまとった

黒く長いきれいな髪を持つ女性たち。

頬にはタナカーと呼ばれるクリームを

塗っています。

異文化です。

そして、

誰も彼も、

わたしのことに気づかず、

通り過ぎていきます。

不審な目さえ向けてくれません。

お、おおおおお、

落ち着け、わたし。。

と、とりあえず、

何度も心に唱えかけました。

うしろの方で、

寿司職人のお兄さんが家族に囲まれて、

まるで映画のように

熱い抱擁を交わしていました。

おかえりおかえり…

きっとお母さんらしき人が泣いていました。

見てはいけないと思いつつ、

わたしがそちらを見ていると、

そんなわたしに気がついたお兄さんが

『友人は来ないの？』

と心配そうに言ってくれました。

来ないんです。

というと、

途中まで一緒に待ちましょうか？

などと言ってくれる。

とはいえ、

彼もせっかく長い空の旅を終え、

家族との再会のひとときです。

邪魔をするわけにはいきません。

大丈夫だと答えると、

よかったら自分の携帯を使って😄

と言ってくれるお兄さん。

でも、

わたし…

現地の彼女の連絡先を知らないの😭😭😭💦

まったくもって八方塞がりなわたし。

じゃあ、

なにかあったらここにかけて！

と、自身の携帯番号だけ

おいていってくれるお兄さん。

ど、どこまでもいい人っ😭😭😭

優しい人でした。

気をつけてね、

と言ってくれた彼らと別れ、

さんざん透明人間のような扱いを受け、

時刻早くも３０分を経過しており、

わたしはガラスに向かって座っていました。

時刻は１９時くらいだったから、

飛行機に乗ってくる人も

徐々に減っていったのでしょう。

まわりの人も、

どんどん姿を消していきます。

誰もおりてこない

ガラスの先のエスカレーター…

ほんの先ほど自分も降りてきた

その場所をじっと見つめ、

途方に暮れます。

ま、まさか、

一生このままなのかしら、と。

恐怖でした。

恐怖でしかありませんでした。

空港に行けば心友に会える。

そう信じて疑わなかっなので、

もしもの話もしていませんでした。

空港を間違えたのでしょうか？

わかりません。

間違えていたら、どうしよう…

実はお恥ずかしながら

このときのわたしは、

Wi-Fiというものの

使い方をよくわかっておらず、

使用したことがほとんどなかったのです。

が、タイもミャンマーも

Wi-Fiが充実していると教えてもらい、

日本の携帯のまま、

出国してきたわけなのです。

教えてもらったとおり、

タイの空港でのフリーWi-Fiは使いやすく、

（いろいろ設定はあったけど）

そこで

『今、タイに来たよ！』

とだけはメールをしたのですが、

ミャンマーへ来てからは繋がりが悪く、

連絡ができなくなってしまったと

大ピンチを迎えてしまったのです。。

ひとり減り、

またひとり減る。

空港から、

人の姿が減っていきます。

助けて、

アガサ・クリスティー！！！

（だまれ！）

更に静けさを増す

ミャンマーの空港で、

日本からやってきた変人女はひとり、

冷静を装って書籍を開いたのでありました。

　『わたしたちが
　　　　少女と呼ばれていた頃』

（石持浅海　著）

しかも、読み切ったのは結局今年の４月(笑)

（参照ツイート）

そんなこんなで、

長かった前置きも終え、

ようやくミャンマー🇲🇲へやってきました。

（も、問題は山積みですけれども）