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きっと、この先も感謝する

いつの事でしょうか。
あまり泣けかった私が、ドラマや歌番組、映画などを観てボロボロ涙を流し始めたのは…。

自分は、冷血な者だと思っていました。
中学生の時、映画を女の子のグループで観に行き、映画が終わると泣いていないのは私だけだったのです。
一緒に見に行った子からは不思議に思われ、
「なんで!?感動しなかったの?」と。私は、
「感動したよ!でも、泣くまでじゃなかっただけ!」そう言うと、
「意味わかんないわぁ〜」と、ズレのある同じ言葉が人数分聞こえました。

それは辛く、そして心の中で、
『私は何かが欠落しているのかな…』
『感動しているのは本当だけど、どうして自分からは涙が出ないのだろう』と、映画が始まる前から後で責められるのかな…と思ってしまったのです、
そう思うと、別の意味で涙が出そうになりました。
見方はそれぞれなのに…と。
『そんな風にいわれるなら…謎に思われるなら、もうヤダ!』と、誰かと一緒に映画館へ行く事を拒否するようになりました。
そんな私がボロボロと1人泣いた映画がありました。

『私、泣けるんだ…』と思いました。

きっと、人生のターニングポイントだったのではないかと思います。
ストーリーはベタな展開で。
【主人公は大好きな人を失って初めて気付く】
という作品でした。
その映画を観た時、私は同じような経験をしていました。
感情移入が凄くあったのかと思ったけれど、きっと違う。スクリーンの中だけじゃない。自分にも降りかかる出来事を繊細に表現してくれている。主題歌も背中を押すように、さらに涙を誘う。
そこで分かったのです。私は今まで、
『自分には決して起こらないだろう』と。
どこか他人事のように思いながら観ていた事に気付きました。
初めて腑に落ちた。心がスッキリしたと。
そう感じたのです。
幸せな生活を送っているからこそなのだと感じました。
【人生、いつ何が起こるか分からない】なぜか存在している、この言葉を思い知った時に私は、どんな番組も同じ目線で観るようになったのだと思います。
感動しても、悲しくても、笑顔になっても、
涙を流すようになりました。時に、
「大丈夫!?笑い過ぎて死ぬことって、あるらしいよ!」なんて言われるくらい。
自分に素直になりました。

コロナ禍での自粛期間中、どこで情報を得ていたのか…。それは情報番組です。
どこで笑っていたのか…。それはYouTubeの生配信や、バラエティ番組などです。
マスクも出来ず、本当の意味で命をかけ、エンターテイメントを送ってくれるテレビの中の皆さんを尊敬致します。
なのに、観て楽しんでいる側の人間が誹謗中傷をするのは、何故なのでしょう…。見えない人に何か怒りをぶつけて一体何が生まれるのか。
これ以上、自ら『死』を選ぶ人を見たくありません。
知り合いでも何でもないけれど、この前まであんなに笑って番組に出ていたのに、どうして?と。
見えない人からの『言葉の暴力』は命をも奪うのだと思うと、
『もう、あの人が出ている姿を見れないんだ』と。胸が痛くて涙が出ます。
それでもエンターテイメントを届け続けてくれている方には尊敬しかありません。
どこか他人事だと思っていた私は、
『自分で書いた文章に、誰かが命を吹き込み表現してもらえるなんて事があったら、どれだけ幸せなのだろう』と、とてもおこがましいけれど、そう思ったのは事実です。
コロナの影響で大量の人事清算に巻き込まれた私は、病気してから毎日、日記を書き続けていた事もあり、無職になってしまった事をきっかけに、本格的に文章をやりたいと強く思いました。

とにかく文章を沢山書き、毎日コンテストに応募し続けました。
文章を書き始めてから1年後、収入の無い生活は、やはりキツく…。アルバイトをはじめました。

5年経ったある日、突然の連絡が来て今に至ります。
いつ、どのコンテストで、どのような文章を書いたモノか。
すぐに把握できなかった事を覚えています。

Ps.職を失った時の自分へ
私、出版したよ。ルーペとかを必要としない、電子書籍として。
もし、イジメやパワハラにあっている人がいて、今の環境から逃げたいと思った時、
親に言う事は無条件で勇気のいる事だと思うんだ。
代弁となれるような文章を思い切り詰め込んだ。
状況だけでも伝えられるように。
電子書籍なら、指で画面を大きくできるでしょう?
冷血人間なのかな?と思っていた私が、誰かの役に立ちたいと思うなんて、大きな目標を持ったね。
きっと想像もしなかっただろうけど、
でも、涙を流さない時期、病気した時期が無かったら、書けない内容になっているから。
寂しくて怖い経験は、決して無駄では無かったと。
自ら証明しているよ。
頑張って生きて来たね。辛かったよね。
でも、偉かったよ。
本と、諦めなかった自分に自信をもってね。
全ては、画面越しに表現をしてくれる方から教わったと思います。
人の心に寄り添える一冊だと思うから、伝え続けてみよう。
私と、私の心と二人三脚で。

#好きな番組