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自然に触れることの大切さ|ライフキャリアコーチへの軌跡(2)

新卒入社1年目はとにかくがむしゃらにたくさん新しい課題を与えられてはこなしていく毎日を送っていました。入社から半年間は会社の寮に入り、その期間は毎日顔を合わせるのは日中も帰宅後も会社の人たちで、まるで合宿をしているような楽しい感覚で勤務させていただいていました。

しかしある日、ふと日常で身の回りにあるものがコンクリートだらけであることに気づきました。都内勤務では意識しない限り人工的な建物や道路に囲まれてしまうのは仕方ないことで、自分の中でも当たり前のことになっていましたが、森が近くにある実家に帰省した際、たくさんの種類の鳥の声が聞こえることに気づき(実家の近くは特に鳥の種類が多いと有名でした)普段の生活に戻ってからは職場でも寮でも鳥の声がカラスとスズメだけしかしないことに気づき、それから徐々に自分の生活圏の中に自然がなかったことに気づき始めました。

さらにその気づきの後には、だんだんと息苦しさも感じ始めました。楽しく働いていたときから周りの環境は変わっていないはずなのにも関わらず、それを感じ始めてからストレスを感じる出来事に意識がいきやすくなり、より一層息苦しさにつながる悪循環が生まれ始めていました。そのちょっとした息苦しさは「やっぱり私はやりたいことできてないんだ。でもやりたいことが分からない」という思考にもつながり、それまで蓋をしていた「自分は何がしたいんだろう」という未完了の悩みを頭から引っ張り出し、余計に不安感を強めながら悩み始めるというループにもつながっていきました。なお、この気持ちの変化は周りから気づかれるほど顕著ではなく、あくまで自分の心の中だけでの葛藤でした。

楽しく働きつつもどこか息苦しさ、自分がやりたいことをできていない不安感を抱く日々を過ごしていた時期に、当時登山に夢中になっていた母から上高地に行ってみないかと誘われて初めて赴きました。

上高地を代表する風景

バスから降りて最初に衝撃を受けたのは「酸素が濃い!!」ということ。その表現が事実と合っているかはわかりませんが、とにかく浅い呼吸でも鼻から入ってきた少しの空気だけで肺が満たされるような「濃厚な空気」を初めて実感した瞬間でした。初めて感じる面白い感覚だったので、肺の中身を入れ替えようと思って何度も何度も深呼吸をして楽しんでいました。

紅葉が綺麗な季節でした

上高地にいる間は呼吸をするだけで満たされた気持ちになって幸せで、その上に長野県の新鮮な美味しい食材を食べて飲んで、身体も心も入れ替わっていくような感覚でした。美味しい空気と食べ物だけでなく、川の水も透き通ってキラキラしていて、音にも癒されて、色々な鳥や虫の声がして、山並みも壮大で・・・まさに上高地にいる間は五感で癒されていきました。

水のきらめきを撮れた一枚

当時の自分にとって自然が癒してくれた一番は、自分の悩みがちっぽけに感じて、「自分は何がしたいんだろう」という悩みのスパイラルから離れられたということです。それは「今が楽しいからいいじゃん!」と突き放すのではなく、その悩んでいる状態を「今は答えが出ないけど仕方ないよね」と受け入れられたということ。それまでは答えが出ないことに焦っていましたが、答えが出ない状態を受け入れられた、ということだと思います。

自分がちっぽけに感じる!

速攻解決することはないけれど、今は答えを探している状態である、ということを受け入れることで、答えが出ないことにフォーカスしていた思考をずらせたのは大きな変化だったのではないかと振り返ります。自然の壮大さに触れて、美味しい空気もたくさん取り入れて、身も心もリフレッシュしたことが大きなきっかけとなりました。当時の行き詰った状態の時に上高地に連れて行ってくれた母にはとても感謝しています。

さて、「自分は何がしたいのか」を探している最中であることを受け入れた当時の私は気持ち新たにまた仕事に戻っていきました。

次に続く・・・


「ライフキャリアコーチへの軌跡」を現在執筆中です。下記より他のエピソードもぜひご覧ください!

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