転職の失敗6:未経験なのにシニアの職位で入社してしまった

私は新卒で日系大企業に就職し2回転職活動をしています。

私は旧帝大を卒業し、新卒で大手事業会社に就職して、イキりまくっておりました。

私は1回目の転職で、名の知れないやばいコンサル会社に転職しています。

1回目の転職では、イキっていた自信からでしょうか?面接で高い評価を得ることができました。

職位は未経験の業界なのにシニアでオファーをされ、疑問に思わず入社してしまったのです。

当時、私は給与を下げたくありませんでした。

そのため、内定時には私の希望に沿った給与が提示されていました。

しかし、それには通常未経験者の転職で提示されない高い職位(シニア)もセットになっていたのです…。

私は転職1回目の時は、精神的に追い込まれており、とにかく次を早く決めたかったのです。(関連記事⇒転職の失敗1:追い込まれた精神状態で選考を進めた

そして、転職先でのシニアの役割や責任を把握せずに転職しまったのです。

入社後に知ったのがシニアは管理職の1つ前のポジションになります。

無論、未経験でいきなりそんな職位に着いた私は、転職直後から不協和音を鳴らしまくりました。

1回目の転職で辛酸をなめまくった私は、2回目の転職ではスタッフのポジションからスタートすると心に決めました。

2回目の転職でも未経験ながら転職先からはシニアの職位でオファーを貰えました。

しかし、私は職位を下げてスタートさせてもらえないか内定先に交渉し、承諾してもらいました。

この判断は大成功でした。

職位を下げた分、年収は100万円程下がりましたが、この判断は今振り返っても私に最高の機会をもたらしてくれました。

2回目の転職先では上司・同僚から手厚いフィードバックを受けることが出来ています。成長の機会も多く頂けています。

これから転職活動をする方にも入社後の職位は是非気を付けてもらいたいと思います。

そこで、本稿では私が1回目の転職でシニアで入ったデメリット、2回目でスタッフレベルで入社したメリットを詳しく紹介します。

よく、

「転職で職位UPに成功!」

「年収UPに成功!」

という謳い文句が目につきます。

もちろん、それらは嬉しいことだと思います。

しかし、聞こえのよい謳い文句に惑わされてはいけません。

私のように、無理なポジションで転職してしまうと、辛酸をなめまくってしまいます。

本稿では私の実体験をもとに、シニアで入社したデメリット、

シニアで入社したデメリット

(シニアで入社したデメリット1)同僚からやっかみにある

同年代の同僚からもやっかみに合い、苦しみました。

当時、部長が私の入社後の指導役に指定したのは2つ年上の方でした。

しかし、彼の職位的には私より1つ下の方だったのです。

私は初めての業務で何もわからず、その先輩に業務上の質問をしたところ、

彼は、

「あなたはシニアなんですから、私はあなたの指導なんてしません!」

と言い切られ、何も教えてもらえなかったのです …。

そうはいっても、私としては彼から手ほどきを受けないと仕事になりません。

私は言葉では伝わらないと思い、”目は口程に物を言う”を実践しようと、じっと彼の眼を見つめ助けを訴えかけました。

30代のおっさん2人がオフィスで数秒間見つめ合っていました。

しかし、結果、虚しく彼はすっと去っていき、私は放置されたのです。

私は、自ら違う同僚に事情を伝え何とか業務を教えてもらえました。

転職直後に指導役では無い同僚に自から話しかけ、教えてもらうのはかなりきつかったです。

(シニアで入ったデメリット2)フォロー無く出来ない仕事を振られる

私はシニアポジションの役割や責任を理解していませんでした。

内定時の私は勝手に、

「未経験の前提なので、その前提で仕事の役割もふられるだろう」

と思い込んでいたのです…。

そんなことはありませんでした。

実際、仕事が始まると 「シニアだから、これやっといて」と何のフォローもなく仕事を振られ苦しみました。

無論、私は上司の期待に沿えません。

上司に相談すると、

「シニアだからフォローあんまりしないよ」

と私は言われ、八方塞がりになっていました。

私は職位関係なくスキルが達していなければ応じてディレクションするのが上司の役目だと思います。

しかし、それをしない怠惰な上司が、やばいコンサル会社だったのでたくさんいました。

シニアというポジションは怠惰な上司が部下のディレクションをしない口実を与えてしまうのです。

同時期に入った同僚はスタッフの職位からスタートし、上司から手厚いフォローを受けれていました。

私はとても羨ましかったです。


(シニアで入ったデメリット3)新しい経験がしづらい

私は転職するからには、

「新しい仕事に挑戦したい!」

と意識高く考えていました。

シニアで入社した1回目の転職では、新しい業界や仕事にアサインがされにくい状況がありました。

というのも、まず、シニアというポジションは下の職位のスタッフへの業務指示・品質管理をしながらも案件の方向性を定める現場責任者に近い役割が求められます。

次に、当然ですが、お客さんに請求する単価もスタッフよりも高額になります。

これらのため、パフォーマンスを出しやすいような経験している業務内容、知識に沿った案件にアサインがされやすいのです。

これはクライアントからお金をもらっている以上、当然と言えば当然でしょう。

一方で、スタッフの職位であれば、シニアの業務指示を受けながら仕事をし、クライアントへの請求も安くなるため、未経験の仕事にアサインされやすいです。

実際、私は2回目の転職では、シニアではなくスタッフの職位で入社しました。

おかげでこれまでの業務経験は考慮されながらも、未経験の業界や案件にアサインをしてもらえるようになりました。

2回目の転職で同じ時期に入社したシニアの同僚と話したところ、

「新しい挑戦をしたく転職したのに前職の延長線上の案件にアサインされている」

と不満が溜まっていました。

良くも悪くも高い職位で入社する程、前職迄の経験に基づき、転職先でもハイパフォーマンスが求められるでしょう。

以上、1回目転職で未経験の業界にシニアで入社して辛酸をなめまくった話でした。

これから転職をされる方が、私と同じように職位を下げて入社したい場合の確認事項をお伝えします。

この交渉は内定が出てから企業に返事をする迄の期間で十分できますので、急ぐ必要はありません。

職位を下げる際の確認事項

私は、本稿でスタッフではなくシニアで入るデメリットをお伝えしてきました。

但し、気を付けて頂きたいことがあります。

私は、無条件で職位を下げるのが良いとお伝えしたいわけではありません。

シニアではなくスタッフから始めるのが良い前提には、職位別の役割が機能している職場で無ければなりません。

言い換えれば、下の職位なのに責任が押し付けられ給与も低いという職場は避けなければなりません。

私が2回目の転職の際、実際に確認した事をご紹介したいと思います。

この確認をしたことで、ミスマッチなく今も楽しく働けています。

(職位を下げる際の確認事項1)職位別の役割の違い

職位毎の役割や責任は会社によって違います。

これから転職される方は、転職先でオファーされた職位に対して、どのような役割が求められるかを把握しなければなりません。

どうすれば、入社前に職位に応じた働き方や同僚の接し方を把握できるのでしょうか。

その機会は内定後にあります。

私は、2回目の転職の際、内定と同時に年収とポジションのオファーが出ました。

そのタイミングで、シニアではなく下のスタッフから始めたい意向があることを企業に伝え、シニア、スタッフの現場の方との面談をお願いしました。

オファーより下の職位で入りたいと企業に伝えることは企業側に、

「面接時の内容を盛ってたんじゃないか?」

と評価が下がるのでは、と感じられた方もいらっしゃるかと思います。

あるいは、

「職位を下げるなら、内定を取り消されることもあるのではないか?」

と考える方もいらっしゃるかもしれません。

普通の会社であれば内定を出した後、取消しになることは、まず無いと私はエージェントから聞きました。

内定取消しとなるのは経歴詐称レベルのようです。

ちなみに私は違う企業で、内定取消になったことがあります笑

そのエピソードはまた詳しくご紹介したいと思います。

話を戻すと、私はどの職位で入社すべきかを判断するため、シニア、スタッフの方との面談をお願いしました。

私は下の職位から入ることを2回目の転職した企業にポジティブな印象をもってもらううため、次のようにお願いし、快く受け止めて貰えたようです。

「シニアのポジションでオファー頂き大変有難ございます。
一方で、未経験の業務や環境も変わるので、1つ下のスタッフのポジションでスタートするのが、良いパフォーマンスが出るかとも考えています。
実際の働き方を把握したく、現場のシニア、スタッフの方とお話する機会を頂けないでしょうか。」

なお、私の場合、面接で聞かれなかったこともあり、選考中にどの職位で入社したいかという話は一切していませんでした。

面接で問われない限り、ポジションの意向を伝えるのは避けたほうが良いでしょう。

ポジションのオファーを出すのは、求職者では無く選考企業だからです。

この交渉は内定が出てから企業に返事をする迄の期間で十分できますので、急ぐ必要はありません。

内定後の現場のシニア、スタッフ面談のポイントは面接で出てくるような職位の高い方の同席を避けてもらうことです。

シニア、スタッフの本音が聞きにくいからです。

私は内定後のシニア、スタッフの方との面談で、職位毎の働き方、上司からのフィードバック頻度、アサインのされ方、昇進スピード等を根ほり葉ほり伺いました。

このことで、私は職位事の役割を明確にイメージでき、オファーを頂いたシニアではなくスタッフで入社することを決めました。

実際に働き始めても、職位別の働き方のイメージはズレていません。

(職位を下げる際の確認事項2)大半のスタッフがプロモーションする期間

私はあえて職位を下げているので、転職後のパフォーマンスで正当に認められれば、職位が早く上がる機会がある方がよいと考えていました。

年功序列が強い組織だと昇進するのに3~5年以上かかることはざらにあると思います。

ここでのポイントは特別に早く昇進する例ではなく、大半のスタッフのプロモーション期間を確認する点です。

どの組織でも特別に早くプロモーションする方はいます。

自分が特別になることは少ないと私は考えたので、大半のスタッフがプロモーションしていく期間を私は確認しました。

この確認は、現場のスタッフでの面談でなくとも出来るので、会社の人事経由で教えてもらいました。

(職位を下げる際の確認事項3)部門の職位別人数

私は、組織が逆ピラミッド型になっていると昇進の時間が遠くなりがちと考えていました。

上が詰まり席が少なくなるからです。

実際、私が新卒で入った会社や1回目の転職の職場は、逆ピラミッドでして、昇進以外にも、いろいろな弊害がありました。

40代以上の社員数の構成比が膨らむと、職場全体の仕事への意欲は減り、若手を育てることにも関心が少ない空気感になると私は感じていました。

ですので、私は2回目の転職では、職位がピラミッド型の組織になっているか確認をしました。

この確認は、現場のスタッフでの面談でなくとも出来るので、会社の人事経由で教えてもらいました。


以上、私が2回目の転職の際にとった、どの職位で入社するかの確認方法でした。

上記の確認を経て、私はオファーを頂いたシニアではなく、1つ下のスタッフで入社することに決めました。

決め手は内定後の面談で、具体的なイメージが湧けたのと、マネージャーからのフィードバック・ケアがシニアよりスタッフの方が多いということを聞けたからでした。

企業にも、正直に、

「初めての会社、業界での仕事になり、内定後の面談を踏まえて、下の職位から頑張らせてください」

と伝え、快く受け止めて貰えました。

おかげて今楽しく働けています。

これから転職される方は、オファーされたポジションを内定後にしっかり確認して入社するか考えてみてください。

記事一覧

●転職の知恵
絶対に知って欲しい転職の失敗、ミスマッチを防ぐ方法

●転職の失敗
転職の失敗1:追い込まれた精神状態で選考を進めた
転職の失敗2:転職活動の暗黙ルールを把握していなかった
転職の失敗3:転職エージェントを理解していなかった
転職の失敗4:転職サイトの特徴を理解していなかった
転職の失敗5:転職エージェント無しで選考を進めた
転職の失敗6:未経験なのにシニアの職位で入社してしまった
転職の失敗7:転職直後にやばい会社だと気づいたのにすぐに転職活動しなかった
転職の失敗8:転職先で干されまくった
転職の失敗9:自分のやりたいことばかりを考え選考にのぞんでいた
転職の失敗10:コネ選考で楽勝と思ったけど甘くなかった
転職の失敗11:社長から内定と言われたが内定取消になった
転職の失敗12:転職直後のスタートダッシュでコケた
転職の失敗13:会社名の大切さを認識していなかった

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