転職の失敗3:転職エージェントを理解していなかった

私は新卒で日系大企業に就職し2回転職活動をしています。

私は転職エージェントを理解していなかったばかりに転職活動でうまくいかなかったこともありました。

転職活動前の私は転職エージェントのことを、

「転職者の味方だから、自分のことを第一に考えてくれる。なんでも相談に乗ってくれる!」

と思っていました。

そんなことはないのです。

転職エージェントのビジネスは求職者と企業の間に立つ仲介事業です。

求職者の味方だけをする振舞いなんてしません。

まして、彼らは求職者からはお金はもらわず企業から成約料を受け取っている仕事です。

むしろ、エージェントは企業から信頼を得るよう振舞うことでしょう。

また、エージェントは求職者が選考を落ち続けると見限ることもあります。

内定が出たら求職者が望んでなくとも美辞麗句を述べ入社させようと説得もします。

これから転職を検討している方は、転職エージェントという職業をしっかり理解してください。

そうしないと、私のようにエージェントに躍らされて転職活動をしてしまうからです。

そうならないように、私の転職活動から転職エージェントを理解せず上手くいかなかった事例を紹介します。

転職エージェントのここに気を付けろ

(転職エージェントとのここに気を付けろ1)エージェントに話したことは企業側にも筒抜け

私はエージェントに本音で話した情報を選考企業側にも伝えられたことがあります。

こういっては失礼ですが私は滑り止めで受けている企業もありました。

その企業から内定を出そうだった際にエージェントがその企業を私が第一志望で無いことを伝えていました。

内定取消しになりませんでしたがヒヤリとした記憶があります。

転職エージェントに本音を言いすぎてはいけません。

エージェントにとってお金をもらっているクライアントは企業なのです。

基本エージェントに話すことは企業にも伝える前提で伝えるのが良いでしょう。


(転職エージェントとのここに気を付けろ2)強引に選考を進められないようにすること


私は転職エージェントに正式に求人をお願いする前に書類選考を出されていたことがあります。

エージェントから求人案内が来て、その企業に応募する意思があるか、それとも無いか、という問い合わせメールが来たのです。

私は興味があったので”応募する意思がある”と回答しました。

正式に応募するタイミングについては検討したいと考えていました。

しかし、エージェントは私に話を通すことなく無断で応募していたのです。

無論、メールには”応募する意思がある”と回答した場合、応募しておくという断りはありませんでした。

ここで問題なのが、ある転職エージェントから選考書類をだされてしまうと、他のエージェントはその企業を選考できなくなってしまいます。

私の動きを封じるために、エージェントは無理やり、選考書類を出していたのです。

このやり方は転職エージェント業界の中でもNGらしいのですが、月の売上ノルマを達成するために、強引に書類を出し選考させる転職エージェントもいるわけです。

転職エージェント業は仲介業です。

数打てば当たる精神で推し進めようとする力が働いているのでしょう。

行きたくない会社に勝手に書類を出されてしまったらたまったもんじゃないですよね。

このような事態をさけるため、エージェントから選考を進める・進めないはメールベースで記録に残しておきましょう。

こうしておけば、万一、私のように無理やり選考を進められたとしても、メールの記録から対処法も見えてくるはずです。

(転職エージェントとのここに気を付けろ3)内定が出ないと判断されると相手にされなくなる

私はとあるエージェントから応募した企業に立て続けに落ちたことがありました。

それはもう、ビックリするぐらい落ちました。

このエージェントは、はじめに受けた企業の際は、書類添削や想定問答をしてくれました。選考に落ちても励ましてくれました。

私は、

「良いエージェントだな…」

とのんきに考えておりました。

しかし、エージェントのフォローが3社落ちたあたりから、態度が激変し、塩対応になり始めたのです。

面接で落ちた際も機械的な事務メールになり、次に出願する企業も、リストを送られ機械的に選んでくださいという対応に…。

私は選考に落ちている中で塩対応をされるのは、ショックでした。

あんなに優しかったのに…。

しかし、転職エージェントのビジネスモデルを考えると、この塩対応への変化も自然なことだったと…今の私は思えます。

転職エージェントが求職者に10人会ったとして、そのうち内定が出るのは2~3人と聞いたことあります。

言い換えれば7人は内定が出ないのです。7人の内定が出ない求職者にわざわざ余計な労力を割こうと、エージェントは思いませんよね。

エージェントにしてみれば、内定が出る可能性が高い人に労力を割くのが効率的です。

私の経験で、もっとも顕著だったのは、初めの面談をしてから連絡が返ってこないエージェントでした。

話した際に、エージェントは、

「私が受かる見込みが無い」

と値踏したのでしょう。ショックな話です。

2回の転職活動を通し、私は転職エージェントが求職者の内定に寄与出来ることは限られていると実感しました。

エージェントが求職者に出る付加価値は、

①転職者の経験とフィットする企業を提案
②求職者の書類・面接のブラシュアップ
③処遇・入社時期の代理交渉

だと私は思います。このうち、内定が出るまでは①と②です。

①は全エージェントがしてくれます。

しかし、私が接したエージェントは数打てば当たれば進めてくる大半でした。自分で判断するように気を付けましょう。

②は後述しますが、ES添削はほどほど見てくれるが面接練習はほぼ見て貰えないというのが私の経験です。

内定を取るにはやはり求職者自身の“素材“が企業をフィットしないと上手くいかないでしょう。

(転職エージェントとのここに気を付けろ4)ES添削は程々見てくれるが面接練習はほぼ見て貰えない

転職活動当初、うぶな私は、転職エージェントは面接や職務経歴書の添削を何回も何日もかけてしてくれるものだと思っていました…。

私の感覚だと職務経歴書の添削はしてくれところも多いですが、面接対策はほとんどしてくれません。

エージェントは実際に面接に同席できません。

そのため、「合格できる面接対策」を提供することは難しく、かつ面接対策には時間がかかります。

しかし、職務経歴書は別です。エージェントとしても、選考に通る職務経歴書・通らない職務経歴書を見てきており、助言しやすいのです。

ですので、エージェントに職務経歴書の添削は是非お願いしたほうが良いと思います。

ここで留意しておきたいのが、エージェントの力量によって、職務経歴書の添削の巧拙が問われます。

業界特化型のエージェントならば、業界の知見も豊富なため、通る職務経歴書もたくさん見ているでしょう。

そういった専門性の高いエージェントに添削をしてもらうのがお勧めです。

面接対策については、転職エージェントは時間を割きたがらないため、友人に模擬面接をお願いするのが私はよいと思います。


(転職エージェントとのここに気を付けろ5)転職エージェントも案件の得意・不得意がある

転職エージェントにも得意・不得意があります。

私は2回の転職活動を通して、たくさんある転職エージェントの中から、エージェント毎に強みが違うことを知りました。

強みの違いは転職活動をしてみないとなかなか分からないものですよね…。

これから転職を検討される方のために、まずはエージェントの類型を紹介したいと思います。

大きく転職エージェントには、

①リクルートといった大手転職エージェント会社
②企業・業界特化型のエージェント会社

があります。

それぞれ私が感じた特徴を紹介します。

【大手転職エージェント会社】
まず、大手エージェント会社の多くは、対応の品質が標準的と感じました

選考企業の踏み込んだ業務内容やキャリア形成をエージェントは把握してないような印象です。

大手エージェント会社では「企業側」と「求職者」の担当が分かれています。

つまり、あなたの転職活動時に、対応してくれる転職エージェントは、企業とは直接コンタクトを取りません。

企業とコンタクトを取るのは別の担当者となるわけです。

そのため、大手エージェント会社の転職エージェントは企業情報を把握しきれていない印象があります。

大手人材会社の方に企業の詳しい情報を私が尋ねると「面接で直接確認してください」と返されることが多かったです。

【企業・業界特化型エージェント会社】
業界特化型エージェント会社ですが、業界経験者がエージェントをしているケースが多く、求人企業ついて詳しい方が多い印象を私は受けました。

ただし、業界特化型だけあって、大手エージェント会社と比べ、紹介される案件は少ない印象です

業界特化型のエージェント会社は、少人数で運用している会社が多く、大手エージェント会社と違い、1人の担当者が企業側と求職者の両方に接する体制になっているところが多かったです。

1人の担当者が求職者と企業の両方と接するので、よりフィットしている会社を提案しやすい仕組みだと感じました。

私は転職1回目の際、基本的に大手エージェントから選考を受けていました。

私は転職1回目は大いに失敗しましたので、業界特化型のエージェント相談していたら結果は違ったかな…なんて思ったりもします…。

一番のお勧めは大手エージェント会社と業界特化型エージェントの両方を使うハイブリット型ではないでしょうか。

まず大手エージェント会社に登録して求人を把握します。

次に、業界特化型のエージェント会社に案件が無いか確認し、案件があるのなら、業界特化型のエージェント会社を通じて、選考を進めていく方法です。

こうすれば、求人の把握と、業界に詳しいエージェントからもアドバイスを受けることができます。

(転職エージェントとのここに気を付けろ6)内定が出たらとにかく押し込まれる説得される

転職エージェントは内定が出ると、美辞麗句を並べ求職者を内定承諾させるよう頑張ります。

私の1回目の転職は、このエージェントの言葉にコロッと騙され、判断を誤りました。

前述のように、求職者が転職してはじめて、転職エージェントの成約となり、彼らの売上になります。

私は1回目の転職の際、コンサル会社から内定が出た時、エージェントに相談しました。

するとエージェントから、

「募集の仕事内容でも”事業戦略“や”M&A“の仕事と書いています。キャャリアに沿っているいい会社だと思います」

と伝えられ、なぜか納得してしまいました。

当時、非常に視野が狭かったせいですね…。

しかし、実際入社してみるとやばいコンサル会社だったので、この時の自分のピュアさが悔やまれます。

2回目の転職活動で、私はオファーで頂いた職位を下げて入社しました。

前述のように1回目の転職でシニアのポジションで入り、同僚のやっかみなど酷い目にあったからです。

このオファーよりポジションを下げる際、そのエージェントを通して交渉することにしました。

職位を下げるよう交渉してほしいとエージェントに伝えると、エージェントは、

「職位が高いことは会社からの期待の表れです。あなたの経歴なら十分にやっていけます。キャリアアップを考えて、高い職位で入った方が良いでしょう。」

と私に力説してくれました。

しかし、1回目の転職で既にピュアさを失っていた薄汚れた私は、エージェントの言葉は鵜呑みにはしませんでした。

エージェントはどうしてこのように力説するのでしょうか。

私はエージェントの売上は求職者の年収の30%程度と聞いたことがあります。

このため、職位を下げると年収が下がるためエージェントの取り分も減ります。

しかし、そんなことは私の知るところではありません。

私はエージェントの説得は参考程度に留め、職位を下げて入社することに成功しました。

結果として、この判断は大正解でした。入社後は上司・先輩からフィードバックを多く貰いやすく成長につながりました。

これから転職する人はエージェントの言葉に踊らされないでくださいね。

以上、私が2回の転職活動から学んだ転職エージェントの留意点でした。

これから転職活動する方は転職エージェントを活用する方が大半になるかと思います。

分からないことだらけだとは思いますが、上手く転職エージェントを活用してください。

記事一覧

●転職の知恵
絶対に知って欲しい転職の失敗、ミスマッチを防ぐ方法

●転職の失敗
転職の失敗1:追い込まれた精神状態で選考を進めた
転職の失敗2:転職活動の暗黙ルールを把握していなかった
転職の失敗3:転職エージェントを理解していなかった
転職の失敗4:転職サイトの特徴を理解していなかった
転職の失敗5:転職エージェント無しで選考を進めた
転職の失敗6:未経験なのにシニアの職位で入社してしまった
転職の失敗7:転職直後にやばい会社だと気づいたのにすぐに転職活動しなかった
転職の失敗8:転職先で干されまくった
転職の失敗9:自分のやりたいことばかりを考え選考にのぞんでいた
転職の失敗10:コネ選考で楽勝と思ったけど甘くなかった
転職の失敗11:社長から内定と言われたが内定取消になった
転職の失敗12:転職直後のスタートダッシュでコケた
転職の失敗13:会社名の大切さを認識していなかった

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