本当は書きたくないけれども、書かざるをえないエピソード
趣味の物書きのつぶやき
本当は書きたくないけれども、物語の展開の都合上、書かざるをえないシーンやエピソード――って、ありませんか?
勿論、本当に、本当に、書きたくないのであれば、書かなければよいのだと思います。
ですが、そのシーンがあったほうが物語の流れとして自然であったり、読者が納得しやすくなるためなら、作者は自分を殺して(というほど大げさなことではないかもしれませんが)、書くことがある……んじゃないかな? と思います。
たとえば。
私は、残虐シーンは苦手です。
読むのがダメなので、書くのも、ちょっと遠慮したい。
けれども、「残虐系のあんなのやこんなの」があった、ことを示さなければ話が進まないのであれば、…………書きます。
それでも、「死体そのもの」を書くのではなくて、「死体を見て恐怖するキャラ」を描写するので用が足りるのなら、そっちに逃げます。
話の進行上、必要なのは「死体の描写」ではなくて、「惨たらしく殺されたという事実」であったりするのだから……。
物書きだもの。文章の力で、なんとか乗り切る!
「病気系の何か」を書かざるをえないときは、かなり神経を使います。
完全なファンタジーではない場合、病気の類は創作ではなくて、実際のものであるほうが読者が納得しやすいと思います。
けれど、実在する病気であれば、当事者の方がいらっしゃるわけです。
だから、病気のことを(言い方は悪いのですが)「小説のネタ」にするのは…………。
必要であるのなら、なんでも書きます。
ただ、作品と、作品の読者にとって、それが本当に必要であるのかどうか、悩みながら書くことが、物書きのプライドかな……なんて思います。