英語は留学せずにできるようになるのか?純日本人の英語成功者を探る!【齋藤秀三郎】(和英辞典編纂者)
いつも記事をご覧くださり、誠にありがとうございます!
今回のテーマは、「英語は留学しないとできるようにならないのか?」です。
やっぱり、英語が本格的にできるようになるには、それなりに留学経験を積んだり、英語のできる知人が身近にいないといけないのではないか。
そのように考えるのが普通かと思います。
そこで今回は、明治期以降の歴史上の人物に触れつつ、純日本人の英語成功者をご紹介したいと思います!
近代日本の国際人たち
まず、一般的に、留学経験のある人や、身近に英語を話す人がいると、英語力が上がるのはその通りかと思います。
新渡戸稲造
「武士道」を英語で執筆。
「太平洋の架け橋になりたい」と決意。
アメリカ・ドイツに留学後、アメリカ人女性メアリーと国際結婚。
内村鑑三
「代表的日本人」を海外向けに執筆。
札幌農学校でクラーク博士に学んだ後、アメリカに留学しています。
クラーク博士と言えば、「Boys, be anbitious!(青年よ、大志を抱け)」の名言で知られる教育者です。
鈴木大拙
「禅」についての著作を英語で刊行。
アメリカに渡り、現地の出版社で東洋学関係の出版にあたり、禅および仏教文化を海外に広く知らしめました。
アメリカ人女性ベアトリスと結婚しています。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)
『怪談』などを書いた日本研究家。
来日後、日本人女性セツと結婚し、日本国籍を取得しています。
留学×国際結婚が最強パターン
近代日本で海外にまで通用する人材となった方の多くが、海外に渡った経験があり、なおかつ配偶者がアメリカ人、というのが、最強パターンとしてよく知られています。
ちなみに、これは逆のパターンが小泉八雲。日本文化を探求し、日本人女性と結婚しました。
やはり、外国に自国の文化を紹介したり、異文化を研究をする際には、配偶者が自分の必要とする言語を喋れると、すぐに相談できますし、語学も上達しやすいのではないかな、と感じます。
ただ、そんな中で、一度も留学経験がないまま、英語辞典の制作までやってのけた強者がいますので、今回はこの方をぜひご紹介したいのです。
その名を斎藤秀三郎。
斎藤秀三郎(英語学者)
一度も留学せず、英和辞典まで制作した斎藤秀三郎。
日本の英語学の発展に尽くした英語学者です。
ただの一度の留学経験もなく、奥さんがアメリカ人だったわけでもない。
国内における努力のみで、ついには斎藤和英辞典という英語の辞書まで作ってしまったとんでもない方です。
とても気になるので、この方の人生を少し紹介。
斎藤秀三郎は仙台藩に生まれ、藩の英学校で英語を学びます。
工部大学(現在の東京大学)に入学後は、夏目漱石の師でもあるスコットランド人ディクソンに英語を学びます。
外国人から英語を学んだことはあったのですね!
図書館の英書はすべて読み漁り、大英百科事典は2回読んだそうです。
その後、仙台に戻り、英語塾を開設し、英語教師としての道を歩み始めます。
斎藤秀三郎がなぜ国内で英語ができるようになったのかは定かではなく、「努力と熱意」、としか言いようがありません……!
斎藤秀三郎は多くの教科書を執筆し、日本の学校英語を形作った一人です。
また、辞書・文法書の編纂も行い、『斎藤和英大辞典』などがあります。
余談:斎藤秀三郎の華麗なる親戚たち
斎藤秀三郎の家族には、ご本人が意図したのかどうか分かりませんが、翻訳のできる聖書学者や、海外で公演のできる音楽家が育っていきました。
塚本虎二
聖書学者の塚本虎二は斎藤秀三郎の娘婿にあたります。
塚本虎二は内村鑑三に師事した後、独立。
新約聖書の口語訳を行います。
斎藤秀雄
次男の斎藤秀雄は、日本のチェロ奏者・指揮者として活躍。
現在のサイトウ・キネン・オーケストラやサイトウ・キネン・フェスティバル松本(現・セイジ・オザワ松本フェスティバル)創設のきっかけとなった人物で、弟子に有名な小澤征爾がいます。
指揮の方法をメソッド化した著書『指揮法教程』をバーンスタインにも激賞されるなど、日本の音楽史に名を残した伝説の指揮者。
『指揮法教程』は斎藤秀雄の英和辞典と似ている面を持っているとか。
お父さん譲りのストイックさなのかもしれません。
サイトウキネンにて指揮する小澤征爾はこちら!↓↓
<まとめ>
いかがでしたでしょうか?
今回の記事のポイントをまとめておきます。
近代日本の国際人としては、新渡戸稲造、内村鑑三、鈴木大拙、小泉八雲など。
留学×国際結婚が最強パターン!
だが、一度も留学せずに英語辞書を作った斎藤秀三郎のような方もいる。
「語学に王道なし」と言いますが、斎藤秀三郎はまさしく亀の如く、コツコツと積み上げて行かれたのだと思います。
日本の国から一歩も出ていなくても、英和辞書を作れる人がいる。
そのことだけでも、心に留めていただけましたら、きっと英語などの語学学習や、他の勉強をされる際にも勇気の原理となるのではないかと思います。
私も本格的な留学経験はありませんが、日々語学力を磨こうと努力しているところです。
純日本人だってやってやるぞ!
そんな気持ちでいっぱいです。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
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