[AI中山]をオンライン会議に参加させた話①自分の分身=[AI中山]誕生
前回までは、僕が趣味の洗車を通じてSNSで1000人の仲間と出会い、約200人のコアメンバーとともに、[理想の洗車ワックス]を製品化した話を書きました。
「買い手だけで、『共創』により、買い手が本当に欲しいモノを作ることができるか?」というのは、長らく僕のビジネス上の疑問でした。
プライベートでの洗車ワックス作りを通じて、結果的ではありますが、僕はその実証をしたのです。
今回は自分の分身AIを作った話
さて。今回は自分の分身AIを作り、さらには会議に参加させてみてどうなったか?という、ちょっと悪戯めいた話を含みます。
しかしやがて、これからの「AIとの共存社会における働き方とは」に関しての、僕なりの考え方に収斂していきます。
だいたい、下記のような構成を予定しています。
生成系AI出現で世間は大騒ぎ
2022年末から登場したChat-GPTをきっかけとした、大規模言語モデル、いわゆる、生成系AI出現で世間は大騒ぎになっていますよね。
毎日のように新しいAIツールが発表され、大手ベンダーのAIの取り組みや戦略が発表され、年初から毎晩、その発表記事や動画を夜中まで見るため、寝不足の日々が続きました。
僕は学生時代コンピュータ工学を専攻してること、加えて、生来の、とことん追究する性格が災いしてか、物事を理解できたと思えるには、その根本原理を、他人から聞くだけでなく、体感・体験しないとダメなもので…。
そうしないと腹落ちができない、という面倒な?性格です。
「AIを限界まで使いこなしたい」
ですので、生成系AIに注目を浴びている中、生成系AIがどのような仕組みで動いているかを調べ、学生時代にAIの基礎は学んでいたものの、再度勉強してみて、ある程度生成系AIの技術的な仕組みは理解できていました。
でも、仕組みはわかっただけでは、どうも腹落ちしません。
やっぱり使ってみないと。それも徹底的に使ってみないとわからないな、と。
どこまで使えて、どこに限界があるのかを知りたい…。そう思って僕は次に、AIを限界まで使いこなすには何をしたらいいのか?を考え始めました。
自分の分身=[AI中山]を作ってみよう
そんな中、仕事があまりにも忙しく、猫の手も借りたいほどになったある日、「もう一人の自分がいたらいいなぁ」という考えがふと頭に浮かびました。
「そっか、AIで僕のコピーのような存在が作れたら、面白そうだ」と考え、自分の分身として動く「AI中山」を作ることを思い立ったのです。
そこで僕は、2023年の1月中旬から、仕事が終わって帰宅してから「AI中山」の開発を自宅で始めました(さすがに仕事中はできません)。
Chat-GPTの機能をフル活用
生成系AIとは、基本的に、言葉(文字)で何かを作るものですが、Chat-GPTは会話(プロンプトといいます)を入力して、返事をするだけでなく、システム、プログラムコードも生成してくれます。
さらには、文章の要約も得意だし、議事録作成もできます。文字だけでなく、写真の加工や、画像や写真の生成も得意ですし、文字を音声に変換したり、翻訳したり…、と、様々な機能がそろっています。
どうせなら、すべての機能をフルに使ってみよう、そう思って「AI中山」の設計に取り掛かりました。
個々の機能を実現する生成系AIツールを選定
Chat-GPTを利用するだけなら簡単なのですが、自分の分身AIを作るとなると、一筋縄ではいきません。
僕の顔を模した、自分そっくりな立体的な画像はもとより、しゃべるのにあわせて口を動かす「口パク」機能、僕の声とそっくりな声で話す機能、さらには、可能な限り、僕のようにふるまい、考え、話す、など組み込まないといけない機能はたくさんあります。
幸いなことに、生成系AIには、こうした機能を実現するツールがたくさん出回っています。
そこで、個々の機能を実現する生成系AIツールを選定し、それをPythonというコンピュータ言語を使って、うまく繋げていくことで「AI中山」を実現するようなシステムを開発することにしました。
プログラミングもChat-GPTとの共同作業
プログラミングを本格的にするのは20年ぶりでしたので、ちゃんとできるかな?と思ったのですが、生成系AIの得意分野の一つはプログラムの自動生成なので、そこもある程度までは、生成系AIに任せました。
僕はどんなシステムを作るか命令する文章(プロンプト)を作り、それをChat-GPT(正確にはco-pilot)に命令して、出来上がったものを動かす。そして動きがおかしなところを自分の手でプログラムを修正していく…。
それを繰り返すことで、徐々に「AI中山」は出来上がってきました。
[AI中山]をオンライン会議に参加させた話
① 自分の分身=[AI中山]誕生
② [AI中山]ついにデビュー
③ 対話型[AI中山 3号]の大失敗
④ 失敗から学んだ,現時点での生成系AIの限界
⑤ [最終話]AIを使うか,使わないか
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