中山 高史

AI Business & System コンサルタント。総合商社、ECベンチ…

中山 高史

AI Business & System コンサルタント。総合商社、ECベンチャー企業、コンサルティングファーム、小売業CIOを経て。現在に至る。生成AIによるイノベーション及びシステム開発・導入に取り組む毎日です。naka68@gmail.com

マガジン

  • AI時代のキャリアと人生【+仕事に役立つAI最新情報】

    仕事に役立つChat-GPTの使い方、AI関連ニュース解説。時に哲学、倫理、教育、社会の各論を交えて論じ、新時代の仕事と人生を考察します。

  • AIイノベーター対談

    僕のまわりには、イノベーティブで面白い人が大勢います。仕事を通じて日々話している、わくわくするような話題の中から、読者の皆さんに仕事等で役立てていただけそうなことを、noteに残していくことにしました。

  • 【実例付】Chat-GPTの使い倒し方

    有料版を使い倒して判ったChat-GPTを頼れる相棒にする方法と,モハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが発表した大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」の補足説明を,実例付きで解説していきます。

  • [AI中山]をオンライン会議に参加させた話

    自分の分身=[AI中山]を作ってZoom会議に参加させてみてどうなった?という話から「AIとの共存社会における働き方とは」という僕なりの考え方に収斂させていきます。

  • 提言 経営者に必須の【概念変革】とは

    iPhoneは従来の携帯電話から「ネットを見るモノ」に、携帯電話の「概念」を「変革」しました。「概念変革」は様々な業界にイノベーションを引き起こし、業界マップは大きく変わるでしょう。その一端を担うのは、間違いなく「AI」です。 「変革」が必要なことは、世の中に山積しています。「AI」を理解してどうやってそれを起こすのか考えるのが、経営者の仕事です。機会を見て、書いていきたいと思います。

最近の記事

生成AI進化のカギ -ワールドモデルとは(推論だけでは,AGIには到達できない)

 先週、Chat-GPT4oの次のモデルである、OpenAIo1 Previewがリリース。ついに、学習から推論に力点を置く生成AIの変化が始まりました。  これは、生成AIの進歩における、ドラスティックな成長ともいえます。強いAI=汎用型人工知能に向かって着実なステップを歩み出したことを示す、大きな出来事でしたね。 「Voiceモード」登場で大騒ぎ  9月27日に、春にリリースがアナウンスされていた「Voiceモード」が、ついに登場して大騒ぎになっています。  僕も

    • 熟考するAI「OpenAI o1」の凄さ -強いAI(汎用性AI)がついに見えてきた!

       OpenAIが9月12日に、「Strawberry」と呼ばれていた次世代AIモデル「o1-preview」を発表しました。  僕もリリース当日に使ってみて、速報の記事をアップしました。  Chat-GPTの最新型であるにも関わらず、Chat-GPT4.5や5とせずに、あえて名前を「OpenAI o1」としたのには理由があると思います。  今回リリースされたOpenAI o1-previewは、従来のChat-GPTの思考回路とは異なるAIの回路を持つのです。それゆえに

      • 【速報】OpenAIの新型AIモデル「o1(オーワン)」登場 -早速,使ってみた

         日本時間の9月13日早朝、OpenAIから、Chat-GPTの最新型である「OpenAI o1(オーワン)」がリリースされました。  Chat-GPT有料会員は既に使えます。本稿は早速使ってみた、その報告です。 なぜ「Chat-GPT」5でなく「OpenAI o1」? まず、名前をみて、「あれ?」と思われましたよね。  そうです。なぜChat-GPT 5ではなく「OpenAI o1(オーワン)」なのか、その意味するところ含めて解説します。 名前の理由:機能が限定的だ

        • 【実践】そうだ,AIにプロンプトを書かせてみよう

           生成AIの仕事をしていると、時々「どのようなプロンプトを入力してるのですか?」と聞かれることがあります。  「生成AIのプロなので、すごいプロンプトを書かれているのですよね?」とも言われるのですが、僕は、それほど複雑なプロンプトは、「あえて」書かないようにしています。――なぜ?  今日はそれについて、記してみます。 プロンプト入力のコツ  Chat-GPTが出現して1年半ほど経つ中で、プロンプトの入力方法については、色々なテクニックが語られてきましたよね。  プロ

        生成AI進化のカギ -ワールドモデルとは(推論だけでは,AGIには到達できない)

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          66本
        • AIイノベーター対談
          4本
        • 【実例付】Chat-GPTの使い倒し方
          12本
        • [AI中山]をオンライン会議に参加させた話
          6本
        • 提言 経営者に必須の【概念変革】とは
          4本
        • 洗車太郎の 共創による商品開発 -仲間と創った理想のワックス
          7本

        記事

          生成AIで作成したCMが炎上したことについて思うこと -感情的な批判と[不気味の谷]

           先日、日本マクドナルドが公式X(旧Twitter)上にアップしたマックフライポテトのプロモーション動画に、批判的なコメントが寄せられているようです。  Xにポストされてから1000万以上のアクセスがあり、その評価が話題になっていました。  ポジティブなコメント   ・AIと記載している所が良いです。凄い時代になってきました   ・AIでここまでできるんだ…!すごいなぁ  ネガティブなコメント   ・食欲が逆になくなり、ダイエットに効果的   ・正直動画が気持ち悪いので

          生成AIで作成したCMが炎上したことについて思うこと -感情的な批判と[不気味の谷]

          AIが進歩するとIQは低下? -知能拡張という考え方

           AI関係者と話をする中でよく登場するのは、「生成AIが進化すると、ヒトのIQは低下するのか否か」という議論です。あなたはどう思いますか?  今回はこの問いについて、僕の私見を述べていきます。 フリン効果と「負のフリン効果」  ヒトのIQについては、過去に比べて上昇してきているとされる、いわゆる「フリン効果」が有名です。  「フリン効果」とは、ニュージーランドオタゴ大学のジェームズ・R・フリン教授が「人間のIQは年々上昇し続ける」と提唱。「1978年のIQは1932年

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          【提言】生成AIの利用率UPは[対話]にあり -AIなしではいられない暮らしの実例

           最近、毎日のように「生成AIを導入しても、社員が使ってくれない。どうすればいいですか?」という相談を受けます。  この手の質問に対して、AI導入ベンダーが答えるのは、次のようなことが多いのが現状です。 社内で生成AI利用法の勉強会をしましょう 社内で先進事例の共有会やアイデアコンテストをしましょう 業務に即したテンプレートを作成して配布しましょう 社内に「推進者」を指名して草の根的に広めましょう Difyなどの開発ツールでもっと便利に使えるようにしましょう ..

          【提言】生成AIの利用率UPは[対話]にあり -AIなしではいられない暮らしの実例

          【持論】日本ならではの勝ち筋,"EQが高いAI"とは -OpenAI発表[生成AIの進化5段階]を受けて

           いわゆる全知全能のAI(汎用人工知能:AGI)は、IQが高いだけではダメで、EQが高いAIであるべき。そして日本人にはそれが創造できるはず……前回の記事で、僕はそんなことを書きました。  今回は、僕がなぜそう思うかについて詳しく説明していきます。 現状:大規模言語モデル競争 生成AI、特に、Chat-GPTに代表される大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)は、現在乱立状態にあります。  OpenAIは、Chat-GPTもGTP4o(オムニ

          【持論】日本ならではの勝ち筋,"EQが高いAI"とは -OpenAI発表[生成AIの進化5段階]を受けて

          【解説】OpenAI発表[生成AIの進化5段階]とは?-未来がUtopiaかDystopiaかは"最終ステップ"にかかっている

           OpenAIが、生成AIの進化段階の定義をしたことが話題になっています。  本稿では、その内容の解説に加えて、最終段階の「レベル5」の定義に対して僕が持った疑問(危機感)と理由、そして解決策のさわり、まで述べます(次回に続いていきます)。 Chat-GPT4oはレベル1 OpenAIは、生成AIの進化段階は、具体的には、生成AIの”頭の良さ”を5段階に分けて、徐々に進化していきます……と説明していて、Chat-GPT4oは一番下のレベル1であり、レベル2に向かって進歩中

          【解説】OpenAI発表[生成AIの進化5段階]とは?-未来がUtopiaかDystopiaかは"最終ステップ"にかかっている

          【速報】ググる→パプるの次→OpenAIが生成AIでネット検索できる[SearchGPT]発表(機能の予測,解説付)

           OpenAIが、今朝、検索機能に特化したAIである、「SearchGPT」をリリースしました。 僕が「やっぱり」と思った理由  「やっぱり……」と僕は思った次第です。その理由は、数か月前、OpenAIが、「serach.openai.com」というURLを申請していたからです(実際のリンク名は違いますが)。  まだ、プロトタイプで試験中ですので、Waiting Listに登録し、承認されたら使えるようになります。  僕は今朝、登録しましたが、まだ使える状態にはなって

          【速報】ググる→パプるの次→OpenAIが生成AIでネット検索できる[SearchGPT]発表(機能の予測,解説付)

          竹内まりや『プラスティック・ラブ』とAIの甘い関係

           生成AIがブームになって1年半ぐらい経ちますが、「XXを生成AIで実現したい」という話を伺うと、「それって、生成AIでなく別のAIですよね」となることも多くあります。  そもそもAIは、1980年ぐらいからあり、僕も大学院で研究していましたが、最近までは、機械学習や深層学習(Deep Learning)と呼ばれる分野のAIがメインでした。  今回は、生成AIではないAIの話をしてみたいと思います。 Vaporwaveと『プラスティック・ラブ』『プラスティック・ラブ』

          竹内まりや『プラスティック・ラブ』とAIの甘い関係

          「パプってますか?」僕が今,一番使う生成AI「Perplexity」について

           「生成AI、何を使っていますか?」と聞かれることが増えてきました。1年前だと、「Chat-GPT、使っていますか?」でしたが、最近は、生成AIも多種多様で、何を使うかに興味が移っている気がします。  僕は、一般的な生成AIとしては、  ・Chat-GPT4o  ・Claude 3.5 Sonnet  ・Gemini1.5 Pro  を、用途に応じて使い分けていますが、最近はChatHubなどのツールで、3つに同時に同じプロンプトを入力して、表示された回答のいいとこどりをす

          「パプってますか?」僕が今,一番使う生成AI「Perplexity」について

          【事例付】カスハラ,炎上防止にAIで対応 -業務効率化だけでない 生成AIのビジネス活用

           生成AIについてビジネスパーソンと話していると、「Chat-GPTを導入したけれど、なかなか使われない」といった悩みをよく耳にします。  また「RAG(ラグ、社内文章を読み込み回答できる仕組み)を簡易的に導入してみたが、一部ユーザー以外は使わない。RAGの検索精度をもっと上げられないだろうか?」といった問い合わせも絶えません。 生成AIの回答精度を上げれば使われるのか 僕がいつも思うのは、「生成AIの回答精度を上げれば、本当に使われるようになるのだろうのか?」ということ

          【事例付】カスハラ,炎上防止にAIで対応 -業務効率化だけでない 生成AIのビジネス活用

          「AIエージェント」がもたらす未来 -仕事も出逢いも変わる

           「AIエージェント」という言葉を、いろいろな場所で聞くようになりました。そして僕も「それって何ですか?」という質問をよく受けます。  まさに、今年から来年にかけての生成AIのトレンドの1つが「AIエージェント」機能の発展です。 AIエージェントとは 「AIエージェント」を簡単に言うなら、代理人として、自分の代わりにタスクを実行してくれるAIです。  例えば、参加者が社内外に10名ほどいる会議のスケジュール調整、というのは、結構な手間です。  スケジュール管理にMS3

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          Luma Dream Machine登場 -Sora並みのクオリティ+[説明,実例] 動画生成AIの今

           ここ2週間ほど、動画作成AI、Luma社の「Dream Machine」が評判になっています。 Runway Gen-2は「AI感ありあり」  動画作成といえば、圧倒的なクオリティを持つOpenAIのSoraが大騒ぎになったものの、リリースは未定。その後、話題になった中国KuaishouのKlingは、中国限定です。  そうしたわけで、よく使われる動画作成ツールは、画像生成AIで有名なStable Diffusionを共同開発したRunway社が開発したRunway

          Luma Dream Machine登場 -Sora並みのクオリティ+[説明,実例] 動画生成AIの今

          【考察】AppleのSiriにAI搭載-次の一手はキラーアプリ?

           AppleのWWDC24が先週開催され、想定通り、iPhoneに待望のAI機能「Apple Intelligence」が搭載されることが発表されました。また、OpenAIのChat-GPTとSiriが連携することも明らかになりました。  ようやく、「Hey, Siri」が本当に賢くなりそうです。  以前の記事で、AppleとOpenAIが提携することを予想していたので、予想が当たってほっとしました(笑)。  一方、デモは予想通りでサプライズがなく、正直、先月のOpen

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