【実践】そうだ,AIにプロンプトを書かせてみよう
生成AIの仕事をしていると、時々「どのようなプロンプトを入力してるのですか?」と聞かれることがあります。
「生成AIのプロなので、すごいプロンプトを書かれているのですよね?」とも言われるのですが、僕は、それほど複雑なプロンプトは、「あえて」書かないようにしています。――なぜ?
今日はそれについて、記してみます。
プロンプト入力のコツ
Chat-GPTが出現して1年半ほど経つ中で、プロンプトの入力方法については、色々なテクニックが語られてきましたよね。
プロンプトのコツは、総括すると、以下の3つにつきます。
①構造化されたテンプレートで一発回答
②あいまいに質問から会話を始めて、会話する中で回答を得る
③プロンプトをAIに作らせる
よくネットで紹介されているのは、圧倒的に①のテンプレですね。
テンプレートの利用は便利だけど...
「魔法のような」テクニック満載のテンプレートが、ネットに多く公開されています。僕もいくつか、テクニックについての記事を書きました。
確かに、様々なコツが満載のテンプレートはすごく便利です。僕も自分の用途別に、カスタマイズしたテンプレートが入っている、オリジナルのGPTsをいくつか作って、用途別に使い分けています。
例えば、
・経済情報系YouTube動画用GPTs
・趣味のYouTube番組用GPTs
・生成AIニュース要約用のGPTs
など、僕は毎日使っています。
テンプレートは、一発でほしい回答や情報を得たい場合に、とても便利ですが、一発でほしい回答を得られるケースは、とても限定的です。ですので、利用シーンごとにテンプレートをカスタマイズしないと、得たい情報は、一度では得られないという問題もあります。
対話することも大切
そういうこともあって、僕は「そもそも一発で、生成AIから、ほしい回答を得ようと思わず、対話をしてみて下さい」と何度も言っています。
例えば、
この記事の中で、僕はこう書いています。
僕にとっては、生成AIとの対話はとても楽しい時間です。ですからあえてテンプレートを使わず、対話する中で、僕の聞きたいことを聞き出すようにしています。
しかし、そもそも「対話の仕方がわからない」という悩みを聞くこともあります。
そういった方に、対話することに慣れてもらうことも含めて、僕は、「プロンプトをAIに作らせてみて下さい」と伝えています。
AIにプロンプトを作らせるとは
どういう意味ですか?と聞かれそうですが、まさに字のごとく、AIに入力するプロンプトを、AI自身に作らせるという意味です。
なぜこんなことをするかというと、そもそも、Chat-GPTなどの生成AIにとって、最適なプロンプトは、生成AI自身が一番良く知ってるからです。考えてみると、しごく当たり前のことですよね?
自分のほしい回答を得るのに最適なプロンプトを、都度、対話をする楽しみも兼ねて、生成AIに質問してみてはいかがでしょうか?
【実践】生成AIにプロンプトを作成させる方法
早速、生成AIにプロンプトを書いてもらいましょう。
Chat-GPT4oでも、Claude3.5 Sonnetでもなんでもいいので、まずは最初にこのようなプロンプトを入力して下さい。
これだけで、生成AIは最適なプロンプトを自ら考えて、僕たちに提示してくれます。
①メルマガのタイトル -適当なプロンプト
試しに、Chat-GPTにメルマガのタイトルを考えてもらう、をやりましょう。まず、適当にプロンプトを入力してみます。
僕
生成AIに関するメルマガを送りたいので、そのタイトルを考えて。
Chat-GPT
生成AIに関するメルマガのタイトルをいくつか提案させていただきます:
"AI革命最前線: 生成AIが切り拓く未来"
"AIクリエイターの時代: 生成AIで広がる可能性"
"週刊AI通信: 生成AIの最新トレンドを解説"
"AIと共に成長する: 生成AI活用のヒントとコツ"
"未来を創る技術: 生成AIが変える私たちの暮らし"
そこそこ...な感じで回答が返ってきましたね。
②メルマガのタイトル -プロンプト作成をお願いしてみる
次に、さきほどの【※生成AIに、下をコピペして入力】部分のコピペを挟んでみます。
僕
・私は質問する力がとても弱い人です。
・だから、私のこれから入力するプロンプトに回答をするのではなく、あなたが、私の代わりに、プロンプトを考えて下さい。
・私の入力したプロンプトから、あなたが、最適で最良なプロンプトを作るにあたって、不足している情報があれば、最適なプロンプトを作れると思うまで、ステップバイステップで、私に1つずつ、質問して下さい。
・入力プロンプト:生成AIに関するメルマガを作りたいので、そのタイトルを考えて。
Chat-GPT
ご要望を承りました。最適なプロンプトを作成するために、いくつか質問させていただきます。一つずつ回答して下さい。
このメルマガの対象読者はどのような方々でしょうか?(例:一般の方、ビジネスパーソン、技術者など)
僕
生成AI初心者のビジネスマンが対象です。
Chat-GPT
次の質問に進みましょう。
メルマガの主な目的は何でしょうか?(例:情報提供、教育、エンターテイメント、問題解決など)
僕
生成AI利用に関する啓蒙が目的です。
Chat-GPT
では、次の質問に進みましょう。
メルマガの配信頻度はどのくらいを予定していますか?(例:週1回、月1回など)
僕
毎週1回です。
次の質問に移ります。
4 メルマガの内容に含めたい具体的なトピックや特徴はありますか?(例:最新のAIツールの紹介、実践的な使用方法、AI倫理の話題など)
僕
実践的な使い方を提示して、生成AIを使ってみようかな、と思わせるコンテンツを含めたいです。
最後の質問です。
タイトルに含めたい要素や雰囲気はありますか?(例:親しみやすさ、専門性、インパクトなど)
僕
インパクトですね。
ありがとうございます。これで必要な情報が揃いました。これらの情報を基に、最適なプロンプトを作成いたします。以下が、あなたが最終的に使用できるプロンプトです:
最終プロンプト: 生成AI初心者のビジネスマン向けの週刊メルマガのタイトルを考えてください。このメルマガの目的は生成AI利用に関する啓蒙です。実践的な使い方を提示し、読者に「生成AIを使ってみよう」と思わせるようなコンテンツを含みます。タイトルはインパクトがあり、読者の興味を引くものにしてください。5つの異なるタイトル案を提示し、それぞれについて簡単な説明を加えてください。
僕
プロンプトを作ってくれてありがとう!このプロンプトを実行して下さい。
Chat-GPT
ご要望に沿って、5つのインパクトのあるタイトル案を提案いたします。それぞれに簡単な説明を添えています。
「AIブースト!週刊ビジネス革命」 説明:「ブースト」という言葉で加速感を演出し、AIがビジネスを変革するイメージを喚起します。週刊という頻度も明示し、定期的な情報提供を約束します。
「脳筋×AI:ビジネスマンの最強コンボ」 説明:「脳筋」という俗語とAIを組み合わせることで、読者の注目を集めます。人間の能力とAIの融合がビジネスを強化するというメッセージを込めています。
「AIドリル:7日で築く次世代スキル」 説明:「ドリル」という言葩で実践的な学習をイメージさせ、「7日」で週刊であることと短期間での成長を示唆しています。
「サラリーマンAI使い:出世の裏技」 説明:「サラリーマン」と「AI使い」を組み合わせることで親近感を演出し、「出世の裏技」でビジネス上の具体的なメリットを示唆しています。
「AI覚醒:週イチで手に入れる未来の武器」 説明:「覚醒」という強い言葉でインパクトを与え、AIスキルを「未来の武器」と表現することで、その重要性を強調しています。「週イチ」で配信頻度も明確です。
③どちらが「イケてるタイトル」か?
最初の何も工夫なしに入力したプロンプトの回答
AI革命最前線: 生成AIが切り拓くAI未来
AIクリエイターの時代: 生成AIで広がる可能性
週刊AI通信: 生成AIの最新トレンドを解説
AIと共に成長する: 生成AI活用のヒントとコツ
未来を創る技術: 生成AIが変える私たちの暮らし
と、Chat-GPTに作成してもらったプロンプトを実行した回答
AIブースト!週刊ビジネス革命
脳筋×AI:ビジネスマンの最強コンボ
AIドリル:7日で築く次世代スキル
サラリーマンAI使い:出世の裏技
AI覚醒:週イチで手に入れる未来の武器
どちらが、メルマガのタイトルとして、「イケてる」と思いますか?好みにもよりますが、僕は後者の方が、いいメルマガのタイトルだと感じます。
このように、生成AIのことは、生成AIに聞くのが便利です。プロンプトも例外ではありません。
やってみよう
プロンプトそのものに迷っているのなら、テンプレートを探すよりも、生成AIに作ってもらえばいいのです。
それによって生成AIがより「使える存在」、「身近な存在」になることを祈っています。AIと対話する楽しみを、ぜひ堪能してください。
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