【速報】AIの進化 また驚いた! [Function Calling]で何が変わる?
昨晩、ネットをみていると、OpenAI社から、AIの機能改善のニュースが流れてきました。
時差の関係で、日本時間の深夜に米国からの発表があるので、今年に入ってから、夜更かししてニュースを見ています。毎日色々な発表があるので、何か発表があっても、そうそう驚かなくなったのですが、昨夜のニュースは「え?!」と驚きました。
OpenAI社から「Function Calling」の発表があったのです。
プログラミングをしている人にとっては、驚きの機能ともいえます。プログラマーが当たり前にこの何十年間してきたことを、AIがやってくれる、のですから。
次なる世界を明示した、大きな発表
このような機能は実は、今までもありました「Plug-in」でもできなくないのですが、AIを使って何かシステムを作るという場合に、改めて、「こういう世界になっていくよ」ということを明示した点で、大きな発表だと、僕は思いました。
例えばですよ。僕は「AI中山」を開発してきたお話しをしました。
今は「AI中山 6号」を開発中です。
この「AI中山 6号」は、
・僕の過去の文章や発言を散々学習させた、僕の今や過去を知り、僕のことを聞かれたら答えるのが得意な「中山専門AI」
・何でも答えられるけど、きわめてパーソナルなこと、ネットに出てないこととなると「その情報はないので答えられません」と言うChat-GPTといった「大規模言語モデルのAI」
の2つを、相手の質問に応じて、使い分けるように設計していたのです。
ところが、この2つのAIのどちらに答えさせるかを、システムに命令するのが難しい、というか面倒くさい。
「中山」という言葉が質問の中にあれば、「中山専門AI」を使って答える、ぐらいなら、命令できますけど、「そういえばさぁ、この前言ってたあれだけどさぁ…」など、抽象的なことを質問されたら、どちらのAIに答えさせるかを、システムに命令するのは、難しいのですよね。
相手に「いや、もっと具体的に言ってよ。中山が言ってたこと?誰が言ってたことなの?」「具体的に会話してくれないとAIは答えられないよ~」って言い返したくもなります(笑)。まぁ言い返せませんが…。
「Function Calling」は何がすごいのか
だから、僕のことと思われる質問をすべて「中山専門AI」に振り、それ以外の質問はChat-GPTが答える…そんな優秀な「AI中山 6号」の開発には苦戦していました。
ところが、今回発表された「Function Calling」という仕組みは、会話の文脈を読み取って、意味を理解して(正確には、理解ではなく数値化してるんだけど)、どのAI(つまり機能=システムの世界ではFunctionといいます)に振り向けていいかを、AIが判断してしまう、ということができてしまうのです。
つまり、Chat-GPTが何か聞かれたとき、自分で「中山専門AI」を見つけて、「中山専用AI」はこんな機能を持っています、とあらかじめ書いておいた説明文を読む。その説明を読んだうえで、これは「中山専門AI」を使った方がいいと判断したら「中山専門AI」に答えを振る、といった感じです。
この技術、まだできたばかりですが、これが進めば、こんなことができるようになります。
例えば、システムを作る会社が、お客さんのところにいって、「どんなシステムを作ればいいですか?」と聞いたら、お客さんが「僕の業務をいい感じで効率化してくれる、システムを作ってよ」と言われたら、どうしますか?
今までなら、「そのいい感じって何ですかね? 具体的に教えて下さい」となり、その確認と具体化に、膨大な時間がかかりました。
しかしこの機能を使って、AIに「いい感じのシステム作って」と命令すると、「いい感じですね、はい。わかりました!」となって、「いい感じ」のシステムが出来上がる、極論すると、そんな世界感です。
AIで自動化する世界にまた一歩近づく
ちなみにAI脅威論信者は、「一番やらせてはいけないことはAIにプログラムを書かせることだ」と言っています。なぜなら、自分で自分を進化させてしまうからです。その「やっちゃいけないこと」?がまたさらに一歩進んだ、ということです。
また一歩、AIで自動化する世界が生まれようとしています。
Chat-GPTが発表されて、まだ半年ちょっと。この半年間で5年分ぐらいの進歩をAIは遂げました。年末にはどうなっているんでしょうね?
わくわくもあり、あまりのスピードについていけなくなりそうな自分がいますが、好奇心が掻き立てられる毎日は、当面続きそうです。
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