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#リーダーシップ

D・カーネギー「人を動かす」は対人関係をよくするための名言の宝庫だった

D・カーネギー「人を動かす」は対人関係をよくするための名言の宝庫だった

本書は1936年に初版が刊行された後、世界中で読み継がれているリーダーシップ本である。日本では主にビジネス書としての位置付けで引用されたり参照されることが多いが、英語の原題は「How to win friends and influence people」であり、ビジネスの場面以外の友人関係の場、社交の場でも十分応用が効く原則ばかりが並んでいる。

以下、本書に記載されていた記述のうち、心に残った

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「ソニー再生」を読んで、平井一夫元CEOは「貞観政要」の君主像の生き写しだと思わされた

「ソニー再生」を読んで、平井一夫元CEOは「貞観政要」の君主像の生き写しだと思わされた

ソニーの元CEO、平井一夫氏の著作「ソニー再生」を読んだ。

平井一夫氏はソニー在籍中、ソニーグループ3社の事業再生を手がけた、事業再生請負人である。

最初はわずか35歳にしてアメリカのサンフランシスコの南にあるフォスター・シティにあるソニー・コンピュータ・エンターテインメント・アメリカの事業再生を手がけた。

その後日本に戻ってからは(正確には、生活の拠点である米国か家族を残して日本に単身赴任

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「権力を握る人の法則」を読めば美辞麗句が並ぶリーダーシップ論よりも現実的な仕事術を多く学べる

「権力を握る人の法則」を読めば美辞麗句が並ぶリーダーシップ論よりも現実的な仕事術を多く学べる

巷のリーダーシップ本というのは、偉くなった人が偉くなった後に書いた自伝であり、世間から「こう見られたい」というバイアスをもとに過去を振り返っているため、偉くなる仮定で実際にどのようなことを行ってきたのか、について生々しい記述はなされていない(もしくは歪曲されている)。

もしくは、既に偉くなってしまったのでマズローの欲求5段階説でいうところの自己実現欲求を満たした途端、「やっぱり会社は公器である以

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「権力を握る人の法則」の著者の続編が刺激的だったので、改めて印象に残った点を記載しておく

「権力を握る人の法則」の著者の続編が刺激的だったので、改めて印象に残った点を記載しておく

少し前にnoteで取り上げた「権力を握る人の法則」の著者の別の作品も読み、引き続き面白かったので感想を以下記載しておきたい。

リーダーシップ論で述べられているリーダー像というのは「リーダーたる者かくあるべし」という理想像、つまり絵空事が述べられており、実際にリーダーが取る行動というのはその理想像とは真逆でかけ離れているケースが多い。

そして重要なのはそれで現実世界は回ってきたし、これからも回っ

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