砂漠、砂、土 「壁」安部公房 ★3
シュールでアイロニカルでユーモアのある短編集。
なんだか存在が揺らぐ。
だいぶ以前に読んだことあったんだけど、また読み直すと全然記憶がないことに気づく。初めて読むような感じ。うっすらチョークの話のイメージがあったくらい。たぶん当時、なんとなく流し気味で読んだんだな。よく分からない話だし、面白みを感じなかったんだろう。
改めて今回読んでみると、やっぱりよく分からない笑 おおかた話の筋は分かるんだけど、深いところの理解まで至れない。難解っぽい。とはいえ、以前よりはちゃんと読めたので、短編それぞれに面白みは感じた。さほど強くはないけれど。
解説によると、「砂漠的なもの」が安部公房の創作モチーフだと。
分かるようで、よく分からないけれど笑。
「S・カルマ氏の犯罪」
名前を失った男。砂丘、育つ壁。
「バベルの塔の狸」
影を奪われ、透明人間(目だけある)になった貧しい詩人。
「赤い繭」
帰る家のない「おれ」、足から糸。
「洪水」
世界中で人類が液化。
「魔法のチョーク」
貧乏画家アルゴン。壁に描くと実物になる赤いチョーク。
「事業」
司祭で事業家の私。鼠肉。人肉。「食べることを目的として生物を殺すのは罪ではない」キリスト教の教え。
とりあえず、この奇妙な世界に身をゆだねよう。
★\(^^)/☆
Jah よ! へるぷみ~ (T人T) ナムナム アーメン タスケテ・・ ☆彡(-人- ) 星に願いを・・・ らぶみーてんだー ♡♡♡ <3