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砂感すげー、ざらざらべたべた… 小説「砂の女」安部公房 ★5

ある教師の男が、灰色の日常から脱出して、
昆虫採集をしに、とある海辺の村落に行くが、
上手いことはめられて、砂の穴の家に監禁させられる。

1962年「砂の女安部公房

久しぶりに安部公房読みたくなって再読。
やっぱこの絶妙に奇妙な世界観が好き。
一般的な社会から外れているような、この田舎の村落の怖さ。
常識の通じない、無法的な不条理さ。
世にも奇妙な物語。
不気味。

なぜ女がこの生活を、嫌がりもせず、
むしろ時折り幸せそうにも見えるほど、
積極的に生きてるのか、男と同様、理解に苦しむ。
しかし、読み終わってみると、
良くも悪くも、人間の高い順応性に問題があるのかと。
結局どんな環境でも慣れてしまう。
男も最終的には、ああいう行動をとってしまう。
徐々に、徐々に、侵されていく。
むしろ、ちょっと楽しくなってきてる。
こういうのが、すごく厄介で、一番恐ろしいことかもしれない。
でも、当人がそれで幸せなら良いと思うけど。

慣れや安定とかが怖いと思うのは、
居心地の良さから、挑戦しなくなり、
気づけば時間が過ぎ去って、
時すでに遅し状態に。
まあ、遅いこともないのかもしれないけど。
この男もここに居ついちゃうのかな。

久しぶりに読んだけど、砂感の描写とかすごい感じるよね。
どっかの砂丘で、夏に、ポカリなんか片手に読みたい。
あとこんなにエロティックだったのかと思った。
そんな記憶がなかった。
この環境が相まって、よりエロスを感じる。
そういえば、子供産まれそうだったけど、
ここで生活するのか…。

なんだか、
タバコが美味そうだったな〜 🚬😄




失踪三部作「砂の女」「他人の顔」「燃えつきた地図」


★\(^^)/☆


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