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#孤独

孤独中毒

孤独中毒

この世の中の 不幸を全て背負った顔をして
優しさを欲しがっては 孤独を探して手に入れる
まるで中毒患者のようにヨダレを垂らし生きている

よく研いだ刃物を向けるのは 自分自身
降るほどの痛みを 心臓で感じながら
今日も生きたと血の涙を流す日々

この世の中の 罵詈雑言を全て拾って傷ついて
優しさを欲しがって 孤独を探して手に入れる
まるで中毒患者のように効かない薬を飲み生きている

あなたの姿を目

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ガラクタの恋

ガラクタの恋

この平凡な日々の中で
ただ前を向いて歩く

そんな当たり前が
なんと困難なことだろう

僕は足を無くした子供みたいに
明日を夢見て泣きじゃくる

掌に納まるものなど何もなく
心はぽっかり空っぽだ

君の頬に触れたくて
伸ばした腕はガラクタで

からからと音を立てて
転がり落ちたのは両の目だ

真っ暗闇で彷徨う声は
誰の耳にも届きはしない

始まりがないものだから
終わりがなくて果て

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ディスタンス



君に触れたい
君に触れたい
君に触れたい

当たり前の日々の中
ためらわれたあの距離が
今はこんなに悔やまれる

君に触れたい
君に触れたい
君に触れたい

君のとなりには
今、誰がいるの

ひとりぼっち

ひとりぼっち

ときどき、世界中でひとりぼっちなんじゃないかと

不安で、悲しくて、寂しくなる時がある

そんな時に、誰に縋ればいいかさえわからなくて

ぼんやりと、あてもなく
SNSを流し見ている

触れ合いたい、語り合いたい

我を忘れるほど、何かの感情に振り回されてみたい

どうしたら手に入る?
どうしたら孤独ではなくなるのか?

僕は、これからもずっと

溢れる人の中で、ひとりぼっちで生きる

誰かをひと

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君の唇と僕

君の唇と僕

明日も明後日も

その先もずっと先も

未来のことなど解るはずもないのに

そんな未来をしたり顔で予言する
君の唇がとても嫌いだ

そしてその予言通りに
生きている自分が

誰よりも嫌いなんだ

誰も愛せず

誰にも愛されず

僕はこのまま朽ちていく

そんな未来を予言する

僕を誰かに愛して欲しい。